◇第100回関西学生リーグ前期第4節◇対甲南大◇5月15日◇ヤンマーフィールド長居◇
【前半】関大4-0甲南大
【後半】関大1-0甲南大
【試合終了】関大5-0甲南大
GK 長澤
DF 松尾、髙橋、夘田、川島
MF 深澤、谷岡、平松、濱
FW 西村真、百田
昨週の悲願達成から1週間。天皇杯出場を決めた瞬間の余韻は残るものの、よみがえってくるのはリーグ戦前節の京産大戦。チャンスをものにできずノーゴールで終わる。今シーズン無傷だっただけに悔しさでいっぱいだった。リーグ優勝を目標に掲げる関大にとって、この甲南大戦は負けるわけにはいかない。選手は「連敗をしていたらやはり上には上がっていけない」(MF深澤佑太主将=社4)と心を1つに、ピッチへ上がった。開始すぐ、FW百田真登(経3)の2ゴールで勢いに乗りスコアを重ねた関大は、後半でも1点を追加。攻撃面が目立つがディフェンス面も機能したこの日を「反省点は見当たらない」と前田雅文監督が好評するほど、満足のいく結果となった。5-0で試合を終える。

仲間の応援を背にゲームが開始すると、早速2分に第1の得点機をつかんだ。セカンドボールをセンターラインでものにした関大はFW西村真祈(法3)とFW百田の3年生コンビが2人でペナルティエリア付近に運んでいく。その途中に相手のファウルを食らいフリーキック(FK)をつかんだ。ゴールから角度のない場所からのFKということもあり期待がかかる。FW西村真の球は枠内に一直線へ向かっていったが相手GKがセーブ。今度こそと、再びFW西村真とFW百田が7分に立ち上がる。GK長澤輝(政策3)のロングキックにFW百田が足で合わせ、そのボールは右サイドにいたFW西村真へ。GK正面に移動したFW百田にパスしそのまま流し込んだ。開始わずかでの先制ゴール。ここから関大の勢いは止まらない。


3分後にはDF川島功奨(社2)がボールを持つと、周りがDF川島の軌道を確保。 DF川島自身も巧みなボールさばきで相手DFを何人も抜き、最後は緩急をつけたカットインでゴール。2点目を手にする。さらに14分。相手がパスミスでボールを手離し、ボールが転んだ先にはFW百田が待機する。そこで自分たちのボールとなった関大はこまめにパスを回し合う中、ボールはDF川島のもとに。「DF川島が持った瞬間にここに来るとわかっていた」とFW百田。DF川島のクロスが落ちてくる場所でヘディングを繰り出し、この日自身2度目の得点を決めた。

前半序盤ですでに3得点。ボールを支配する時間も関大が圧倒的に多い中、甲南大が食いついてくる。21分にはボールを奪われそうな危ないシーンがあったが、そんなときはDF夘田康稀(文4)とDF川島が1度自陣へ戻し落ち着く。京産大戦では出すことができなかった対応力を発揮した。

試合が動かないまま34分を迎えると、この日初めてのピンチ。関大がうまくボールをつなげられず相手プレーヤーが足で弾く。その衝動で跳ねたボールを追いかけ相手FW2人が抜け出す。左サイドからシュートを打たれるが枠外。なんとか失点を免れたが完全に相手にペースを渡す展開にも同様しない関大は、GK長澤のロングキックをチャンスに変え、すぐに反撃を開始する。バウンドしたボールをFW西村真が頭で触れ軌道修正。それをMF濱瞭太(情4)がタッチし左サイドから力強いシュート。ネットを激しく揺らした。その後も連続にコーナーキック(CK)とチャンスが多々あったが、ゴールに変えることはできず前半は終了。4点のリードで後半を迎える。

後半は8分、応援の音が鳴り響いた瞬間に関大の時間がスタートした。コートを横に広く使いパスをつないでいく選手たち。右サイドからボールをもらったMF濱はDF川島が走ってくる場所で保持し、しっかりDF川島も受け取る。DF川島が正面にいたMF深澤にスルーパスをすると、MF深澤も思いに応えるシュート。だが、枠より少し上にそれてしまう。
10分を過ぎると相手が数人交代する。その選手たちが相手の雰囲気を良くし、ここから4分ほどは関大が押されることに。MF深澤が敵陣へ持っていこうとするが、ディフェンスに精いっぱいだった関大は敵陣に誰も待機することができない。それゆえに、パスをする仲間がおらず再び相手ボールとなる場面も見られた。

関大もここで交代。MF濱がMF前田龍大(人1)、FW百田がFW久乗聖亜(政策4)に託した。すると、ペースは再び関大に戻る。19分、途中出場したMF前田龍が左から高スピードで相手に迫る。相手DFの足に弾かれたものの、交代すぐに好機を作ることができた。また21分、相手のCKが関大ゴール目の前に飛んでくる危ない状況になるものの、GK長澤がしっかり手でキャッチし攻守ともにさえた姿を見せつけた。その後MF平松功輝(情4)に代わり、今季初めてピッチに立つMF岡崎駿希(法4)が24分に登場する。その5分後、自陣から縦のパスにつなぎ敵陣に持ち運ぶとゴールに迫ったのはFW西村真。右からGK正面に待つFW久乗にクロスを上げ、FW久乗が頭で合わせようとする。だが、悔しくも相手にクリアをされ、得点のチャンスを逃した。





これまで後半は無得点。それでも「蹴念」でボールに追いかけていると32分。DF髙橋直也(商3)がMF深澤とボールを回し相手を引きつけている間に、DF松尾勇佑(文4)がボールが来る場所へ向かう。そして、中でFW西村真が合わせるという右サイドの巧みな連携でついに追加得点を手にした。「声はあまりかけ合わないが、心でわかる関係」(DF松尾)。まさに、全員サッカーでつかんだ1点となった。40分になると、自陣のペナルティエリア付近でボールを奪い関大がカウンターを仕掛ける。見事なパスワークで右サイドのFW久乗へ運ぶとボレーシュートを放った。枠の外に行ってしまうも、前半の勢いを取り戻す。その後も終了まで積極的に相手を圧し続け危なげなく試合は終了。今季一番の点差で勝利をつかんだ。




前半の猛攻があっただけに、後半の失速は目立つ。ただ、今季初戦の大経大戦のように、良い立ち上がりから無得点に終わるという事態は回避することができた。次戦は関大と同様、天皇杯予選を勝ち抜いてきたアルテリーヴォ和歌山との対決。昨年、関大FC2008が0-2の敗北を喫した相手だ。いざ、敵討ちへ。そして、勝利しC大阪との一戦へ。MF深澤率いるサッカー部が走り続ける。【文:木原綺音/写真:吉田千晃】
▼前田監督
「(試合前、選手に対してどんな言葉をかけたか)週末各カテゴリー全勝を4年生が掲げていて、そのいう中で、勝っている試合も負けている試合もある。勝っている試合でも内容が伴っていなかったりとあるので、応援も来てくれているし改善していこうと話した。内容も結果も姿勢もしっかりやっていこうと言った。(内容はどうだったか)京産大戦では悪い入りだった。相手がこう来るからこうしようと作戦を決めていて、そうではなかったときの対応力が悪かったということで、より柔軟に入ってほしいと思っていたが、今回はうまく対応できていたと思う。(良かった点と反省点)しっかり最初に得点を取れたので、自信を持ってプレーができていたのが良かったと思う。反省点は見当たらない。あとは選手がどこが求めるかだと思う。5-0で本当に良い試合だったと思うが、もっと上を目指してほしい。(天皇杯1回戦に向けて)アルテリーヴォ和歌山に勝てば次はJリーグのチームなので、しっかり結果を出していきたい。」
▼MF深澤主将
「(どんな気持ちで挑んだか)天皇杯戦は挟んだが、リーグ戦だけを見ると2試合勝てていないということで、リーグ優勝を目指す中では連敗をしていたらやはり上には上がっていけないという中で、強い気持ちを持って試合に臨んだ。(今日の試合を振り返って)自分たちは立ち上がりが良くないということを京産大戦で学んだので、同じ失敗を繰り返さないようにしようという声かけをしていた。課題克服ではないが、同じミスを繰り返さないように試合に入れたのは良かった。あとは3点を立ち上がりで取れたということで、試合を楽にできたかなと思う。(チームの雰囲気について)天皇杯予選を6年ぶりに優勝して、雰囲気が良かったのは良かった。だが、その中で気を緩めないという意識はありながらもやはり隙があったと感じたので、そこはなしにしようと思いながら試合前に入れたのは良かった。雰囲気は良かったが、自分たちの緩さもあった。(良かった点と悪かった点)良かった点は、まず立ち上がりで早い時間に3点を取れたところと無失点で勝てたところが収穫。あとは、普段あまりリーグに出られていないメンバーが、しっかり試合に出て活躍してくれたり、すべきプレーをしてくれたところは、チームとしても良かったと思う。前半の悪い点は、点は取れていたが、ピンチの場面もあり、切り替えの部分がチームとして緩いということを言っていたので、そこはまだまだ改善しなければならない。後半に関しては、チャンスもありながら1点しか取れなかったところが改善点。(次節に向けて)前の立命大も直接対決で負けたので、次は絶対に負けられない。リーグ優勝を目指す中で失敗しているので、勝ち続けて、勝ち点を重ねていかなければならない。立命大だけではないが、どの相手に対してもしっかりと勝てる準備をしたい。自分たちの課題は、自分たちに負けてしまう部分や雰囲気をうまく作れない部分。京産大戦と同じ失敗を繰り返さないように、チームとしてもいい雰囲気をつくって必ず勝ち点3を取りにいきたい」
▼DF松尾
「(試合をどのような気持ちで挑んだか)前回大阪予選で優勝して、リーグ戦では京産大に負けている中でリーグ戦2連敗ということで優勝を目指している中で絶対に勝たなければならない一戦だと確認していた。(チームの雰囲気)みんな声を出して楽しくやっていた。(試合を振り返って)立ち上がりすぐ3点が入って、チームとして今季初戦の大経大戦と同じ入り方だったが、そのときより気を抜かず取り組むことができていいゲームだったと思う。(印象に残っているプレーについて)自分のアシスト。直也(=DF髙橋)が引きつけて、佑太(=MF深澤)が打ち取って空いたところに自分が走って、中で真祈(=FW西村真)が合わせる。声はあまりかけあわないが、心でわかる関係なので、いいアシストができた。(反省点)ミスをしてはいけないときにミスがあったので、もっと高いレベルの相手になると失点につながるのでなくしていきたい。(天皇杯1回戦に向けて)自分たちの学年は先制されてしまうと、立ち直すことが苦手なタイプが多いので、メンタルをしっかり持ち、大人の戦い方に負けないようにいい準備をしたい」
▼MF濱
「(試合をどのような気持ちで挑んだか)先週、天皇杯・大阪代表というのを自分たちで決めることができてすごくうれしかったが、次は学生リーグということで、前節京産大に負けていたので、学生リーグ優勝を考えたときに2連敗はダメだなと思っていた。なんとしても勝ちにこだわっていた。(ゴールシーンを振り返って)ロングボールでFW西村真に当たって、FW西村真自身も収めてくれたので、自分にいいボールが返ってきた。ワンタッチ目でいい運び方ができて、またGKとの1対1のところでも落ち着いてゴールを決めることができたと思う。(反省点)守備の部分。前半の途中から相手にボールを持たれるシーンがあったので、そんな時間をできるだけ少なくして、チーム全体でもっと自分たちの時間を作ることができたら、と思った。(天皇杯1回戦に向けて)後半も得点機をたくさん作れていたが、1点という形で終わってしまった。次はトーナメント形式ということで、そこの1点を決め切れないと勝てないので、チーム全体で1点を意識していきたい。今の現状に満足することなく、常に上を目指してチームとしても個人としてもしっかり取り組んでいきたいと思う。」
▼FW百田
「(試合をどのような気持ちで挑んだか)リーグ戦前回の京産大戦ではチームとして負けてしまって、そこで連敗というのは優勝を目指す上でできないので、そこは連敗しないようにというところと、京産大戦は決定機を決めれずチームが負けてしまったのでゴールにこだわってというところを意識していた。(チームの雰囲気)今年のチームはやることをやっていれば勝てるという自信は常に持っている。今日もしっかりアップからいい雰囲気だったので、結果がついてくると思っていた。(印象に残っているプレーについて)2点目が印象的。いつも練習終わったあとアシストしてくれたDF川島とはクロスからのシュートを練習していて、DF川島が持った瞬間にここに来るとわかっていたので、めちゃめちゃ練習して良かったと思っている。(反省点)自分はノーミスで試合をこなしたいと思っていて、そこに関しては何個かミスはあったし、ハットトリックするチャンスはあった中でそこを決めきれなかったので、細かいところをもっと突き詰めていきたい。(天皇杯1回戦に向けて)自分たちが勝つことによって関西大学の応援やプロジェクトの価値を広げられると思っていて、そういうことをしていくには次は大事な試合だと思う。しっかりいい準備をして全力で挑みたいと思う」
▼FW西村真
「(試合をどのような気持ちで挑んだか)京産大戦の入りが悪く、1失点してからもなかなか流れを変えることができずに負けてしまったので、入りというところから自分たちの色を出してたのしくサッカーしようと話していた。そこを意識できていた。(チームの雰囲気)良かったと思う。練習のところではなかなか雰囲気を作れなかったが、今日はアップから良かったので入りも良かったと思う。(どんな試合だったか)立ち上がりに1、2、3点と入ったので流れとして良かった。前半はそのまま4点取って折り返せたので良かったが、後半は自分たちの精度が欠いてしまっていたので1得点に終わった。そこは反省点だと思う。(ゴールシーンを振り返って)直也(=DF髙橋)のところから右サイドバックの勇佑くん(=DF松尾)に縦のパスが通ってフリーで運んでいるところで、FC大阪戦の試合で同じシーンがあった。自分が遠くにいて結局GKにキャッチされるていうシーン。今回は勇佑くんが持ってクロス上げる瞬間に中に入っていこうと決めていたので、流し込めた。(反省点)疲れてきたときの精度。自分たちの中で悪くなって要因だと思っている。それからミスが起こってシュートまで行かれてしまうので改善していきたい。(天皇杯1回戦に向けて)天皇杯予選でティアモやFC大阪などJFLのチームに勝っているところがあるが、アルテリーヴォ和歌山さんは今関西1部ということで、相手へのリスペクトを持って、チーム一丸となって戦っていきたい」
▼MF古賀
「(どんな気持ちで挑んだか)今シーズンの公式戦で初出場ということで、大差で勝っていたので、自分の長所を出せるように自分らしくプレーしようと思ったが、あまりうまくいかなかった。(今日の試合について)今年のチームは立ち上がりで先制できたり、立ち上がりの流れがいいと強いと思っていて、今日の試合も3点すぐに入って関大の流れだった。毎週毎週立ち上がりは特に意識していたので、今日はうまく試合運びができた。(良かった点と悪かった点)良かったところはあまり浮かばない。悪かった点は、試合に入りきれなかったというか、体力的にもきつくて、長所のドリブルがあまり生かせなかった。これからスタメンを狙っていく中で、途中構成が増えてくると思うが、試合に出られた時は自分の特徴を生かせるように頑張りたい。(印象に残っているプレーについて)チームはFW百田が2点取ったこと。個人的には1回後ろから前に出したやつ。(次戦に向けて)去年のリーグ戦前期はスタメンとして出場していたが、そこから出られていないので、自分の長所をもっと出してスタメン定着できるように頑張りたい」
▼DF川島
「(どのような準備をして挑んだか)天皇杯予選を勝利してチームの雰囲気は良かった。リーグ戦だけで見たら、これで負けたら2連敗なので、絶対に勝たないとあかんなと思って入りから集中していた。(試合を振り返って)みんな入りから集中できていたので、1人1人が自分の力を発揮できればこのチームは負けないと思うので良かった。(良かった点と悪かった点)チームとしてはいい雰囲気で入れていたのが良かった。後半その中で1点しか取れなかったのが課題。(印象に残っているプレーについて)いいところに目を向けがちだが、自分的には悪いところに目がいってしまう。守備でまだまだ入れ替わられたりするところがあって、そういうところを改善していきたい。(次節に向けて)立命大は京都サンガユース出身の選手がたくさんいて、知り合いもいるので、絶対に負けたくない。個人としてもチームとしても絶対に勝ちたい」
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