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◇2024年度関西学生女子選手権大会◇6月22・23日◇新西宮ヨットハーバー

[470級]
4位 谷香凛(経1)・中川理愛(情1)

[スナイプ級]
1位 赤松佑香(商3)・佐田ひなた(人4)
8位 竹中麻結(安全4)・村上結菜(社1)

[総合団体成績]
2位 関大

関西女子インカレ、総合2連覇中の関大。今年は総合優勝はもちろん、470級、スナイプ級、総合と全てを制する完全優勝を掲げレース(R)に挑んだ。2日間で7Rを消化した選手たち。スナイプ級では赤松・佐田組が大会3連覇を飾るなど奮闘。しかし総合成績では関学大を上回れず、頂点からの景色は全日本へと持ち越しとなった。

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△表彰状とともに撮影に応じる

強風の中行われた大会初日、第1Rから赤松・佐田組が見せる。スナイプ級エントリーの同ペアは2年連続王者と絶対的存在。今年もその力を遺憾(いかん)なく発揮する。行われた5R全てでトップフィニッシュを果たし、関大に流れを引き寄せた。

同クラスにエントリーの竹中・村上組も黙ってはいない。第1R、着順では3番目ながらも、他校の反則もあり2位相当へ。続く第2Rでも4位と奮闘し、他大学にプレッシャーをかける。

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△竹中・村上組

一方の470級には谷・中川組が出場。第1R、5番目にゴールを通過すると、他校のフライングも重なり3位の判定に。第2Rでも好スタートを切ると、勢いそのまま3位でフィニッシュ。スキッパーの谷、クルーの中川はともに1年生だ。入部間もないルーキーコンビが快挙を成し遂げた。フィニッシュ後にはガッツポーズを見せるなど、笑顔を見せる。

今大会は両級、各校の1位艇がそのままチーム成績に反映される。1日目終了時点で、スナイプ級では文句なしの1位。関大は470級の踏ん張り次第で総合優勝を狙える位置につけた。

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△選手を支えたマネージャーチームの4人

前夜の大雨の影響もあり、激しい波という難しいコンディションの中行われた2日目。最初にレースをスタートしたのは470級だ。試合前から「スタート、ランニング全てにこだわろう」と声を掛け合った関大。谷・中川組はそれに応える。見事なレース読みで完璧なスタートを切ると、上位争いに参戦。中盤の激しい争いにも屈せず、4位でゴールした。「100%の力を発揮できた」。(谷)、「これからの自信につながった」。(中川)若き力が躍動し、チームに明るい兆しをもたらす。

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△谷・中川組

一方のスナイプ級、この日出艇したのは赤松・佐田組の1艇。竹中・村上組の思いも背負ってのレースだった。綿密なレースプランを組み挑んだ第6R。安定感抜群のランニングで独走を見せる。2人が口を揃えて話した「オールマーク、オールトップ」を体現し、このレースでも1位フィニッシュ。第7Rでも首位を一度も譲ることなく、スナイプ級3連覇を成し遂げた。「主将のひなたさんと乗らせてもらうことに感謝しかない」と赤松が話せば、「赤松となら全日本でも優勝できる確信がある」と佐田主将。関西女子最強ペアとして3年間君臨してきた2人は、今年いよいよ全日本女子最強ペアの称号を取りにいく。

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△赤松・佐田組

昨年の関西女子インカレでは、総合優勝を成し遂げながらも完全優勝を逃し涙した関大。今年は総合優勝を逃しながらも、選手たちには前向きな姿があった。470級唯一のエントリーながらも、最後まで戦い抜いたルーキーコンビ。スナイプ級では、主将とエースの完全優勝、そして入部間もない1年生クルーを常に支えたスナイプ級クラスリーダー。おのおのチーム内での立ち位置、役割は異なりながらもチームのために戦い抜いた。そんな6人がレースに全集中できたのは他でもないマネージャーチームの存在だ。時間管理、風向きの伝達はもちろん、些細な声かけで選手の背中を後押しした。「チームとして総合優勝」。これまでの先輩からの思いを継ぎ、一歩ずつ目標に近づいてきた関大ヨット部。全日本の舞台で昨年の準優勝よりももう一つ高いところへ上り詰める準備は整った。【文:稲垣寛太/写真:櫻田真宙、稲垣寛太】

▼佐田主将
「個人としてはオールマーク、オールトップを掲げてた中でそれが達成できて、余裕のあるレースができたかなと思います。(スナイプ王者として3連覇はもちろん、その他どんな目標があったか)470、スナイプも優勝して総合優勝を狙っていたんですけど、それができなくて今は悔しいです。(今大会は全7Rすべて1位フィニッシュ)今年ペアを組み始めたのも1カ月前くらいなんですけど、とにかくコミュニケーションを大事にしていて、2人で走るということを意識しています。(ペアを組む赤松に対して)勝ち気が強くて頼もしいし、赤松となら全日本でも1位を取れる確信があるので、一緒に乗っていて楽しいです。(全日本に向けて)今回は関学大に負けたんですけど、全日本では絶対勝ちたいし、どの大学にも負けない、総合で結果を出して優勝します」

▼赤松
「個人的にはスナイプクラスで、この1年、レベルを上げることができてオールトップで優勝できたことがすごく良かったと思っています。チームとしては総合優勝を目標に戦ってきたので、それが成し遂げられなかったのはすごく悔しいです。今年は下級生が多くて、下級生が引っ張るスタイルでした。470は1年生コンビで難しい部分もあったと思うんですけど、谷・中川が頑張ってくれたり、マネージャーも頑張ってくれて、チームとしてすごく成長できたと思っています。(自身の強みについて)どのコンディションでも走れるようになってきたことです。あとはヨットは男女の区別はないと思うんですけど、常に1番を狙って日頃の練習から取り組めていたこと、その姿勢が強みになったかなと思います。(昨年以上に仲間に声をかける場面が目立った)昨年もほとんどオールトップで優勝することができて、今回も絶対にオールトップで終えたいと思っていたし、日頃からそれができるという絶対的な自信もあったので、後輩よりは余裕もあった。1年生をあまり緊張させないように、上級生にもなったので、意識しながら取り組めたかなと思います。(ペアを組む佐田に対して)技術ももちろん上手いですし、主将の佐田さんと乗らせていただいていることにすごい感謝しかないし、麻結さん(竹中)も下級生と乗ることで大変だと思うんですけど、その中でも佐田さんとペアを組ませてくれてるチームのみんなに感謝しかないです。(全日本に向けて)今年は優勝しか考えていないですし、チームとしても470級の谷・中川が頑張ってくれているので、総合優勝目指して頑張ります」

▼谷
「自分的には100%の力を発揮できたというのと、周りの艇とも競ることができたので、成長を感じられたレースでした。(レースを重ねるごとに成長した大会だった)ペアとのコミュニケーションだったり、自分のボートスピードだったりが成長できたかなと感じています。(赤松・佐田組や河野大陸(人3)らのサポートを受けながら堂々とプレーした)めちゃめちゃありがたくて、緊張も和らいだし、レースで落ち込んだ時も声をかけてもらって助けになりました。(全日本に向けて)もっと中川とコミュニケーションを取って、技術も上げて、上位に食い込めるように頑張ります」

▼中川
「レース経験があまりないというのもあって、分からないことも多かったんですけど、常にペアとコミュニケーションを取るということを意識して走ることができたかなと思います。(レースを通して成長できたこと)これからの自信にもつながりますし、自分の中でできなかったこともあったので、練習からどんどんできるようになりたいです。(赤松・佐田組や河野らのサポートを受けながら堂々とプレーした)レース終わりに必ず声をかけてくださって、順位が悪かった時も笑顔で話しかけてくださったので、次のレース頑張ろうと思えました。(全日本に向けて)これからもっと技術を上達させて、もっと上位を走れるように、ペアとの動作も合わせて走っていきたいです」

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