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スナイプ級・470級ともに全日本インカレへ!

スナイプ級・470級ともに全日本インカレへ!

◇2022年度関西学生選手権大会◇9月23~25日◇新西宮ヨットハーバー

[470級]
山田咲良(人3)・戸川屋陽生(環都3)
福田新之介(経4)・後藤滉介(シス理2)/石本圭佑(安全1)
久保旬也(商2)・笹木竜斗(情3)

[団体]
3位 関大

[スナイプ級]
増田光(経3)・竹中麻結(安全2)/赤松佑香(商1)・児玉沙耶佳(商4)
河野大陸(人1)・松岡千咲(人3)/永留大偉(化生1)
田代彩子(商4)・奥村悠大(法2)/佐田ひなた(人2)

[団体]
2位 関大

[総合団体]
2位 関大

昨年の関西インカレではスナイプ級のみインカレ出場を決めた関大ヨット部。今年は7月に行われた個人戦のインカレにも470級・スナイプ級ともに2組が出場するなど進化を続けてきた。今大会では田代・佐田組が9レース中2レースで1位に輝きスナイプ級を引っ張ると、470級では最終レース、福田・後藤組が意地を見せ、それぞれの階級を全国へ導いた。

△開会式の様子
△出艇前の準備を進める

1日目は台風の影響もあり、大雨の中での開催となった。470級では第1レースから山田・戸川屋組が4位と好スタートを切る。第2レースでも久保・笹木組が3位と好発進。しかしその後のレースでは上位を関学大に占められ、思うように前を走ることができない。一方のスナイプ級は第3レースで河野・松岡組が2位に躍り出ると、第4レースでは増田・竹中組が同じく2位に。1日目最後のレースとなった第5レースでも田代・奥村組が2位でフィニッシュするなどそれぞれの組が躍動した。

△(左から)山田・戸川屋
△(左から)河野・松岡
△(左から)久保・佐々木

第6レースから始まった2日目。470級では久保・笹木組の9位が最高順位と思うような結果を出すことができない。それでも第7、8レースで山田・戸川屋組の3年生コンビが重苦しい状況を打破。5位、3位とレースが進むにつれ順位を上げる活躍で470チームを盛り上げた。スナイプ級では田代・佐田組の活躍が光る。風が弱いという予想から、最軽量コンビとして起用された2人。その起用に見事応え第7レースで1位、第8レースで2位と堂々の成績を残した。「今年からスナイプに乗り始め、今まで試合に出れない状況が続いていた中で、彼女(=佐田)なりに努力を重ね、その努力のおかげで1位を取れた」と田代。苦しい状況を乗り越えた新鋭がスナイプチームを引っ張った。

△2日目の出艇の様子
△(左から)田代・佐田

3日目は軽風の予報のもと始まった。午前中は風が吹かずレースを始める状況にはならない。3レースが予定されていたが1レースのみの開催となった。午後いよいよ最終レースがスタート。スナイプ級は1位の関学大と16点差とまだ優勝の可能性があり、序盤から積極的に前を走る。抜け出したのは田代・佐田組だった。2日目の最終レースでも首位を走った勢いそのままにこのレースも首位でフィニッシュ。さらに河野・松岡組も2位でゴール。関大でワンツーフィニッシュを飾った。赤松・児玉組も持ち味を最大限に発揮。6位でレースを終え、団体成績2位で今大会を締めくくった。470級は2日目終了時点で団体3位の位置につけていた。少しでも上位との差を縮めるべくチームを引っ張ったのは福田・後藤組だ。「470級チームとして3日目はすごくプレッシャーがかかった」と話したが、見事プレッシャーに打ち勝ち1位でゴール。山田・戸川屋組は11位フィニッシュとなるも、久保・笹木組が3位となり、団体成績3位をキープ。インカレ出場権を獲得した。

△(左から)後藤・福田
△(左から)赤松・児玉

昨年のインカレではスナイプ級のみの出場となり、そのスナイプ級も16位という成績に終わり悔しい思いを経験した。その思いを晴らすべく挑んだ今年の関西インカレ。昨年の雪辱を晴らし両級ともにインカレへの出場権を獲得した。「全国の舞台でも関西大学の名を知らしめる」と決意を語る福田主将。インカレまで残り1ヵ月、西宮の海でさらなる進化を図り琵琶湖での躍動を誓う。【文:稲垣寛太/写真:稲垣寛太・木原綺音】

▼ 福田主将
「まず1日目と2日目で計8レース行ったんですけど、結果でも分かるようにスナイプチームと470チームで結構差ができてしまって、スナイプチームは2位で、470チームは3位っていう位置をつけていたんですけど、470チームとしてはすごくプレッシャーのかかる3日目で、特に一番話し合いを重ねて臨んだ3日目だったんですけど、1日目、2日目とできていなかったことを洗い出して改善して臨んだ3日目で、結果として表れて1位と3位と11位、合計で15点で抑えられたというところはすごく全日本インカレにつながるいいレースだったかなと思います。3日間振り返って、スナイプチーム、470チームともに全日本インカレにつながるレースができたのでそこは大きな収穫かなと思います。(夏休みを通して成長できたこと)まず遠征に行くということで、チーム全体で全ての遠征を行えたというわけではなくて、西宮組と遠征組でわかれることが多くて、その一つの成果としては、遠征組は遠征組でそれぞれの場所に行って強豪校の技術とか動きを見れたのはすごく大きかったですし、チームが離れている間もお互いに連絡を取り合ったりして、チームの絆を深めれたし、離れてはいたけどチームとしてはずっと一緒に動いていたということで、チームであることを再確認できた、改めてこれがチームなんだなというのが分かったのがこの夏休み、すごく大きかったのかなと思います。(全国出場に向けて意気込み)昨年に関してはスナイプ級のみの出場で、しかも16位という結果が残ってしまって、昨年の代では非常に悔しい思いをたくさんしたので、それを今年の関西インカレでぶつけましたし、関西インカレで全日本インカレにつながるいいレースができたので、この勢いのまま全日本インカレまで約1ヵ月、突っ走って全国でも関西大学の名前を全国に知らしめれるようにあと1ヶ月間ですけど練習をより重ねて、チーム全体で動いていきたいなと思います」

▼ 田代
「関学大を倒すことを目標としてこの1年間ずっとやってきてたんですけど、風のあるコンディションもないコンディションも確かな手応えを感じてたんですけど、まだまだ詰められる部分があって、部分部分で集中力とかそういった勝ちへの執着とかが自分たちより(関学大が)上回っていて負けたのかなと感じています。(第8、9レースで1位を取ったことについて)初日はいつも組んでいるクルーと乗っていて、2日目風が落ちたタイミングで代えさせてもらって、最軽量ペアを組んだんですけど(ペアを組んだ)佐田は今年からスナイプに乗り始めて十分にレースも出れない中、どちらかというとサポートメンバーでいることの方が多かったけど彼女なりに努力を重ねて、軽風の中どうすれば乗りやすいかというのを研究してきてくれたおかげで(体重が)軽かったていうアドバンテージがありつつも、彼女の努力があってこそのあの1位フィニッシュだったかなと思います。(夏休みを通して経験できたこと)昨年、一昨年と全日本に行く機会が少なくて、今年初めてこれだけ(多くの大会に)出れて、全国の強豪校の陸上での動きだったり海上でのテクニックの面でもそうですし、そういった面をたった一回の全日本だけじゃなくて色々なレースを通じて得ることができたというのはすごく大きいのかなと思います。(全国出場に向けて意気込み)全国では関学大よりもいい順位をとるということは大前提として、関大の最終的な目標としては全日本インカレで総合優勝することなので、特に上位に入ってくるのは関東の大学になると思うんですけど、そこに少しでも食いついて爪痕を残せるように、あわよくば総合優勝狙えるような大会に出来るように、残り1ヵ月間練習していきたいなと思います」

▼ 佐田
「2年目の関西インカレだったんですけど、1年目はサポートするだけで終わって、今回初めて出させてもらって、すごく緊張したんですけど、両クラス出たい思いが強くて頑張れたし、それが達成できてすごくうれしかったです。(第8、9レースで1位を取ったことについて)1日目は強風で私の出番ではなかったんですけど、1日目に頑張ってくれた同期のクルーをうまく引き継げるように頑張りました。(夏休みを通して経験できたこと)夏休み、私は女子インカレしか出場していないんですけど、そこで失敗したことがたくさんあって、それを今回はしないようにすごく意識したし、全国大会を女子インカレで経験できたことは、これから先の自分の競技人生につながりました。(全国出場に向けて意気込み)全国はもっとレベルが高いと思うし、自分が出さしてもらった時は4年生が最後だから、その思いも背負って最善を尽くしていい結果で終われるように、今からたくさん努力したいと思います」

▼ 児玉
「正直、今一番残っている気持ちは悔しいですけど、みんなの姿とかコーチ陣が喜んでいるのを見たら、やっぱり3年前とか負け続けで、その頃に比べて年々(実力が)上がってきていることがみんなの表情で認識できたのでそこは喜んでいいのかなって思っています。(今大会を通して良かったこと)昨日と今日もずっとやってきたポジションとは違うポジションで出してもらって、それでも乗せてもらえるだけでありがたいですし先週までライバル、同じポジションだった1年生と一緒に乗ることになったんですけど、それでしっかり成績を残せたことは良かったと思います。(夏休みを通して経験できたこと)先週の女子インカレに出場したり、色々あってポルトガル遠征にも参加させていただいたりしたんですけど、日本の遠征だったら組織の出来上がり度とか完成度がやっぱり関西は低いことを改めて認識して、真ん中くらいのレベルと言われている大学とも戦えていなかったりしたので、広い目でやっていかないといけないなと思ったのと、ポルトガル遠征は、日本は大学ヨット部が組織を組んで戦うんですけど、世界に行けば部活じゃなくて好きでやってて、本来のスポーツを楽しんでいるっていう、両方をこの夏で知れたので自分の中ですごくプラスになりました。(全国出場に向けて意気込み)3年前の関西インカレで4位入賞して、普段来られないOBの方が喜んでくれたのを知っているので、やっぱりすごいサポートを受けてきてここまでチームを作らせてもらっているので、今の状況は自分の成果ではないと思っていて、恩返しという意味でも全国の舞台でしっかり戦ってきたいと思います」

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