いまロード中
×

関関戦勝利はまたも持ち越しに

関関戦勝利はまたも持ち越しに

◇第101回関西学生リーグ後期第8節◇対関学大◇10月25日◇万博記念競技場◇

【前半】関大1ー0関学大
【後半】関大0ー1関学大
【試合終了】関大1ー1関学大

GK 山田和
DF 川島、髙橋直、谷岡、吉村瑠
MF 堤、谷岡、三木仁、菊地
FW 百田、西村真

前節、びわこ大に勝利を収め、首位・京産大までの勝ち点差を1まで急接近させた関大。優勝争い真っただ中で関関戦を迎えた。試合は関大が序盤から相手ゴールに迫り続け、MF堤奏一郎(社4)のゴールで先制。その後も決定機を作るが、追加点は奪えず前半を終える。後半に入ると関学大ペースに。粘り強く守っていたものの後半14分に失点。その後は両者勝ち越し弾を狙い続けたが、均衡は敗れず。そのまま1-1で勝ち点1を分け合った。

関大は前節からメンバー変更はMF堤奏一郎(社4)のみ。中2日でのゲームとなったが、疲労を感じさせずに開始早々から攻め立てる。試合が動いたのは前半10分。カウンターで右サイドを駆け上がりファーサイドに展開する。フリーで待ち構えたFW西村真祈(法4)がボレーシュート。この強烈なシュートに相手GKは反応するもキャッチし切れず、MF堤が詰める。幸先良く先制点を獲得し、平日開催の中で応援に駆け付けた部員も沸き上がる。

△先制後

その後もなかなかエンジンのかからない相手の隙に付け込み、追加点を狙う。終盤にはセットプレーのチャンスに相手がクリアしきれずゴール方向へ。あわやオウンゴールかと思われたが、ここはポストに跳ね返り、ネットは揺れない。さらに、その直後にはFW西村真が相手GKに猛プレス。ボールをカットし、フリーのFW百田真登(経4)へパスを出す。冷静に放ったシュートは確実に枠を捉えていたが、相手DFがカバーに入り、スーパーブロック。関大と同じく優勝に向けて絶対に負けられない関学大も意地を見せる。

1-0のまま迎えた後半。徐々に攻撃機会を増やす相手に対してDF髙橋直也(商4)、DF木邨優人(政策3)の2CBで確実にブロックする。さらに、GK山田和季(社2)も前半から再三好セーブを連発。きわどい判定も続き、相手にフラストレーションが溜まり出す。

△DF木邨

それでも、さすがは前年度王者。簡単に勝たせてはくれない。後半14分にゴールネットを揺らされる。試合を振り出しに戻された。同点となった後は、自陣でのプレー時間が長くなる。MF三木仁太(政策2)、MF谷岡昌(社4)が中央でなんとかバランスを保ち、逆転は許さない。

守りからリズムを作り、勝ち越しの糸口を狙う関大はMF浅田彗潤(人2)らを投入。カウンターなどから相手ゴール前まで迫る場面までは持ち込んだが、決定機にはつながらず。そのまま、今季3度目の伝統の一戦は1-1で勝ち点1を分け合った。

この試合を終えて首位・京産大までは勝ち点3差。得失点差ではわずかに優位で自力優勝も可能性も残している。次節は前期リーグで敗れた大体大。まずはインカレ出場権の4位以内を確実なものにするために絶対に勝利が欲しいところだ。リーグ戦は泣いても笑っても残り3試合。17年越しの頂点奪還に向けて最後まで全員サッカーで駆け抜ける。【文/写真:大森一毅・写真:岩口奎心】

▼MF堤
「相手にボールを持たれる時間が長かった。自分たちも前半から我慢強く守備していたけれど、チャンスを多く作られた中で1失点してしまった。勝ち点3が欲しかったけど、しっかり切り替えて次の試合に臨んでいきたい。(得点シーンについて)試合前からカウンターの所で相手の裏が空くっていうのはわかっていた。まず自分のサイドの裏を取りにいって、実際僕にボールは出てこなかったけど、逆サイドをうまく使えて、そのままゴール前に入っていったところにたまたまボールがこぼれてきた。しっかり走ったご褒美かなって思う。(関関戦で得点できたことについて)関大としても負けられない試合で、順位を見ても勝ち点3が必要な中、大きな先制点だった。(怪我から復帰し関関戦に出場できたことについて)大臣杯以来のスタメン。約1か月間試合に出られていなかったからチームの力にもなれていなかった。この3連戦がリーグ優勝に向けて大事になる中、復帰できたことは大きいと思うし、次の試合も自分の力でチームが勝てるように努力していきたい。(後半は防戦一方だったことについて)自分たちがボールを失う回数が多く、相手に押し込まれる時間が長くて陣地を回復することができなかったことが、押し込まれた原因だと思う。(自身の運動量は)自分たちがボールを持ったときに裏に走って前で起点を作ることを自分のタスクとして持っていた。そこにしっかり走ってボールを呼び込むことはやったが、なかなか自分のところにボールがこなかった。そもそもボールロストが多かったから、特に後半はそういったところができなかったことが押し込まれる原因だった。(後半はワンテンポ遅れた守備になっていた)前半はハイプレスがはまっていたけど、後半ははまらない状況が多かった。どちらかというとリトリートで引いて守る形が多かった。これも押し込まれた原因の1つだったと思う。(最後の関関戦だったが)自分が出た関関戦では2年生の時に出場して8-0で勝った試合しか勝てていない。最後に勝ち切りたかったっていう思いは強いけど、関関戦の舞台に出られたことを誇りに思って次に向けて頑張っていきたい。(勝ち点1獲得について)チームとしては悪かった中で勝ち点1を取れたことは良かった。残り3戦全勝すればまだ優勝の可能性はある。そこに向けて準備していきたい。(3連戦最後の大体大戦に向けて)自分たちが残りの期間でしっかり準備するっていうところと、簡単な相手ではないのでしっかり自分たちが準備して勝ち点3を取れるように過ごしたい」

▼FW西村真
「関学が相手でボールを握られる展開が長くなるっていうことは試合が始まる前からわかっていた。その中で前からプレスにいった。MF谷岡がボランチに入ったことで前半は前からプレスにいけていた。でも、その中で空いたボランチとサイドバックの所をロングボールで使われる場面が多かった。そこは改善していかないといけないと思う。ゴールシーンの所は功奨(=DF川島功奨=社3)が逆サイドを見えていてファーを狙って蹴った。そこに真登(=FW百田)と奏一郎(=MF堤)が見えていた。良いところに当たれば自分が決められるし、入って良かった。後半に入って、自分たちの疲労度がでてきて強度が落ちた。そこが引き分けてしまった要因だと思う。あとはサブの選手のクオリティが関学の方が良かった。自分たちが後手に回わって攻め込まれるシーンが多かった。カウンターが何本かあった中でそれを決め切ることができなかった自分たちの決定力不足で、そういったところがまだまだ足りなかった。(前半のハイプレスがはまったこと)相手GKからボールを奪ったシーンが何回かあった。相手GKのミスからマイボールにするっていうシーンは多かった。(得点シーンは自身の特徴が出たことついて)3節前ぐらいからフォワードとしての役割に専念しようと思いプレースタイルを変えたので、そこが最近うまくいっている。でも真登(=FW百田)も僕もだいぶ背後に抜けるシーンが増える中で、ボールの供給がまだまだ合っていないところがある。もう少しボランチとセンターバック、僕たちの意思っていうところを擦り合わせていかないといけない。(裏に抜け出すシーンが多かったことについて)自分の中でタイミングを見て空いているスペースに抜け出しているので、やっぱりそこはパスを出して欲しかった。前後半ともに、何回も相手を剥がして抜け出していたので、出してくれれば後は自分の問題。ボランチや後ろの選手にはチャレンジして欲しい。(前半のハイプレスで後半は運動量が落ちた)疲労がなかったといえば嘘になる。そこまできついってことはなかったが、前半のアクシデントがだいぶ自分の中では大きかった。アドレナリンでなんとか頑張っていたけれど、最後の方になるとなかなか足がついてこなかった。そこが疲労度というか停滞してしまった要因だと思う。(最後の関関戦について)去年と今年は一回も勝てていないということで、何としてでも勝ちたいっていう気持ちがあった。前線が決めきれていないことに尽きる。FW百田だったりMF菊池(孔明=人4)、MF堤、自分もそうですけど、ゴールのところで欲を出す部分は出していいと思う。けど、チームとして勝っていくために何を選択して判断するのか。そういったところのクオリティを上げていかないといけない。(次節に向けて)チームの中でリーグ優勝だったり、今まで優勝していない分、歴史を変えようという声が多い。そういったところに目が行きがちなことが今日の引き分けにつながった。地に足つけて、一つ一つ勝っていくことが優勝への近道だと思う。自分たちができることをしっかりやって、勝利を手繰り寄せて応援してくれる仲間の分も責任と自覚を持ってやっていきたい」

Share this content:

コメントを送信