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言葉の力

言葉の力

中高共に選手として、ハンドボール一筋だった。ポジションはずっと走り続けるサイド。持久力には自信があった。しかし、高校2年の時に喘息を発症し、思うように走り続けられなくなる。部活に参加できない日々が続き、復帰してからも感覚は戻らず。大学でハンドボールを続けることは諦めた。

それでも、ハンドボールに関わりたい。マネージャーになる気持ちでいたが、友人の付き添いで新歓ブースを回っていた時に出会ったのが関大スポーツ編集局(カンスポ)だった。「一眼レフで写真を撮れるし、他の人が入れないような近い場所から試合観れるよ」。人の写真を撮ることが好きだったこともあり、この言葉に心ひかれ、体験取材へ。試合中の選手が相談している声が聞こえる距離での取材は楽しかった。心の熱くなる瞬間を逃さずにとびっきりの1枚を撮りたい 。そう思い入部を決意した。

氷上に上がった時(左端2番目)

カンスポに入部していなかったら行かなかったであろう場所。二度と同じになることのない選手たちの表情や応援を間近でカメラに収められる瞬間。同じ時を共有していると感じられるから本当に楽しい。しかし、もどかしい気持ちになることもあった。一歩踏み込めない、チームのメンバーでもマネージャーでもない「報道」という立場。カンスポの存在はKAISERSに届き、力になれているのだろうかと悩むことも。そんな時、「また来てね。待ってるよ」とアイスホッケー部加藤陸元主将(社4)が声をかけてくれた。私たちを待ってくれている選手たちがいると気が付いた。この一言をかけられた後からだろうか、取材への意欲は高くなり、行きたくないと思っていた一人取材にも行くように。同じような表現にならないよう、様々な記事を読むようにもなり、文章を褒めてもらえることも増えた。そして、持ち前の明るさを活かして、積極的に挨拶やコミュニケーションを取ることを心がけるようにすると、「この写真いいね」「いつも取材ありがとう」と選手だけでなく、保護者の方にも声をかけてもらえるようになった。これらの言葉が本当にうれしく、気が付けばもどかしさは小さくなっていた。

△試合を記録する

言葉には力がある。カンスポとして活動を始めてから一番感じたことだ。たった一言で私自身に変化が訪れ、原動力になった。私ができる言葉の伝え方は記事を通して文章に表すこと。だから今まで以上に一言一言を大切にしていきたい。「文章を待っているよ」。そう選手の人に思ってもらえるように。そして、読み手の方々には KAISERS の魅力を、私の言葉から感じてもらえるように。【村中望乃】

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