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◇2022年度関西大学連盟春季リーグ戦第10日◇対京都橘大◇5月15日◇

[第1セット]関大36―34京都橘大
[第2セット]関大25―14京都橘大
[第3セット]関大25―22京都橘大
[セットカウント]〇関大3―0京都橘大

前日の龍大戦では各セット接戦の末、ストレート負けを喫した関大女バレ。持ち味の「粘り」がなかなかうまくいかず、選手の顔にも悔しさがにじむ。気持ちを切り替えて臨んだ第10日は、京都橘大との勝負となった。リーグの順位では格上の相手に、関大らしさを発揮する試合を展開。第1セットで30点越えの激闘を制すと、第2セットは勢いに乗り大差で連取。接戦となった第3セットでは執念のプレーを見せつけ、見事ストレート勝ちを収めた。

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第1セット、日野美里(人3)のブロックポイントで幸先のいい先制点を挙げる。直後には2連続の川上良江(文2)のセンターからのプッシュ、伊関万絢(まひろ=文1)のブロックアウトが決まり、立ち上がりから一歩リードに成功した。その後も内田千晴(人1)のレフトからの強烈なスパイクや伊関のサービスエース、中屋ちひろ(人3)のスパイクなどで点を重ねる。中盤では内田と日野もサービスエースを決め、チームを活気づけた。しかし相手も小刻みにブレイクを重ね、徐々に差を詰めてくる。後半にさしかかったころ、ついに逆転を許してしまった。しかし、ここから関大が「粘り」を体現する。23-24。先にセットポイントを握られるも、川上のセンターからのクイック攻撃でセットはデュースへ。その後も取っては取られてを繰り返し、両者ともに執念のプレーを見せた。あと1点で相手が勝利となる場面でも、内田がコートにボールをたたき込み振り出しに戻す。中屋のスパイクが相手ブロックの吸い込みになる、伊関の、相手ブロックを弾き飛ばすブロックアウトなどが決まるも、なかなか決着はつかない。ついに両者30点を突破した。34―34の同点で迎えた関大のチャンス。内田が強烈なクロス攻撃でこれを決め切り、セット先取へ王手をかけた。そして次のラリーでついに決着がつく。相手の渾身のスパイクを日野の高いブロックが阻止し得点。36-34の激闘を制し、セット先取をつかみ取った。

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△日野
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△川上
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△伊関
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△内田
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△中屋
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粘りを発揮した関大は、第2セットでも勢いを増す。児玉光涼(文3)のサービスエースで先制点を挙げ、チームはさらに盛り上がりを見せた。その後は内田のライン際を狙ったプッシュや川上のブロックポイントが決まる。一方相手も、コート奥を狙った長いスパイクや穴を突いた攻撃などで得点。立ち上がりは拮抗(きっこう)する展開を見せた。しかし相手のサーブがアウトになり関大に6点目が入ると、一気に相手を突き放しに出る。内田のコート前方の穴を突いた軟打や伊関のサービスエースで、5連続得点を決めた。ここからは、もう完全に関大のターン。川上のAクイックや、リリーフサーバーでコートインした鍋井識里(文3)のサーブで相手を崩し得点につなげるなど、猛攻を仕掛ける。脅威の7連続得点に成功した。後半でも、日野のブロックや鍋井の粘り強いディグなどがさえわたる。つかんだ流れを離さず相手を圧倒し、最後は伊関のサーブで乱れた相手の返球を川上がダイレクトでたたき込み得点。11点差で、セット連取となった。

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△児玉
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△鍋井
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気を抜かず、ストレート勝ちを収めたい関大。第3セットでも、長いラリーを中屋がワンタッチを取るスパイクで決め切り、先制点を挙げた。しかし第2セットとは異なり、終始接戦となる。序盤で相手に3連続得点を許してしまうものの、内田のバックアタックで流れを阻止。反対に関大に追い風を吹かせ、負けじと3連続得点に成功した。その後も、一進一退の攻防を繰り広げる。しかし、2点のビハインドで迎えた後半、川上のプッシュで15点目を取ると、伊関のネットインのサービスエースなどで4連続得点を挙げる。逆転に成功し、ラストスパートをかけた。日野のブロック、児玉の伸びるサーブでのサービスエース。さらには内田のストレート攻撃などで、マッチポイントを握った。24―22、この緊張の場面でコートインしたのが林川涼(経3)だ。「決めておいで」という仲間からの言葉通り、決め切るつもりでサーブのモーションに入る。次の瞬間、放たれたボールは相手コートのエンドライン上に落ちた。ラインジャッジがインの判定をすると、チームは歓声に包まれる。どちらが取るか分からない接戦を、見事ノータッチエースで取り切った。

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△林川
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互いに礼をし終わると、チームからは自然と拍手が起きる。前日の悔しい雰囲気とは一転、よろこびの表情が溢れていた。「最初から自分たちのバレーをやり切ることができていた」と、升谷未来主将(人4)。チームとして、価値ある勝利を果たした。リーグ戦も、残すところついにあと1戦。天理大を相手に、最終戦に挑む。最後に笑って終われるように。関大らしさが溢れるプレーで、必ず勝利をつかんで見せる。【文:横関あかり/写真:丸山由雅】

▼升谷主将
「昨日とは違った展開で、しっかりと最初から自分たちのバレーをやり切ることができていたので、それが勝利につながったのかなと思います。プレーでは、最初からサーブで攻めていこうと言っていたので、サーブでしっかりと攻めて、展開を作ることができたのはすごく大きな点かなと思います。(昨日と比べて雰囲気が良くなった要因)得点できたら雰囲気もすごく上がるし、自分たちの流れを持って来られると思います。サービスエースとかブロックシャットでの得点は、スパイクでの得点よりは盛り上がるので、サービスエースで決まったりとか、ピンチサーバーで入ってきてくれた子が活躍して1点を取り切れたとか、そういう時の盛り上がりは、いつもに比べて多かったです。そういう点の取り方が増えていたのが、いい雰囲気につながったのかなと思います。(相手の強みは)ブロックが高くてしっかり2枚付いてくるチームだったので、しっかりとフォローだけは入って粘って頑張ろうという話をしていました。ブロックが高い分、そのブロックを使った攻撃もしっかりできていたから、自分たちが相手の強みをいいように使っていけたのかなと思います。(持ち味の粘りは)粘って頑張って取り切ったりとか、1セット目も30点以上までいったので、あそこで取り切れたのはすごく良かったと思います。粘りはすごく良かったかなと思います。(次戦への意気込み)すごくいい流れできているので、あと1戦、全員で取りに行きます。コートの中に入っている子たちだけじゃなくて、ピンチサーバーで入ってきてくれる子とか、いろんな関わりや自分たちの立場も考えて、それぞれで一人一人が活躍できたらいいかなと思います」

▼林川
「今日は全体的に雰囲気がずっと良くて、途中から入る時もみんなが声をかけてくれたのでやりやすかったなという印象です。あとは、レシーブも結構良くて、みんなサーブで攻めてブレイクを取れて、いい流れで取れたなと思います。(第3セットの最後、コートに入った時の心境)ベンチで呼ばれて待っている時も、自分がコートに入る時も、ベンチの人から『決めておいで』とか『決めてこい』と言われました。交代してコートの中に入った時も『決めちゃえ!』と言われて。サーブを打つ時には、これを打てば決まるかも、という気持ちで、結構攻めてサーブが打てたかなと思います。(プレーで意識したこと)昨日の龍大戦では、ブロックとレシーブの関係があまり作れていなくて良くなかったという感じでした。でも、今日はブロックが閉められるところはきちんと閉めて、後ろが必ず守ってレシーブをするということを意識しました。あと、昨日はサーブで攻められていなかったので、今日はサーブから攻めて、いい流れを作ろうという声を出して、試合に入りました。(次への意気込み)春リーグの最後で、順位としては結構下がってしまいました。でも最後の1戦は、チームでやってきたことを全部出して、今日みたいな楽しい試合にできるように、チームを盛り上げて頑張っていきたいなと思います」

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