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山田の本塁打で死闘を制し、近大戦2連勝

山田の本塁打で死闘を制し、近大戦2連勝

◇令和5年度関西学生秋季リーグ戦第3節◇対近大2回戦◇於・マイネットスタジアム皇子山◇

関大011 000 000 002=4
近大001 000 010 000=2

1(中)中井颯
2(左)田中大
3(捕)有馬
4(一)富山
5(遊)髙田幸
6(右)岑
7(三)下井田
8(二)佐藤
9(投)荒谷

3時間30分にも及ぶ熱戦を制したのは関大だった。延長12回表に代打で登場した山田悠平(商2)が左翼越え本塁打を放ち、勝利を収める。春季リーグで敗れ、優勝を譲った近大から勝ち点を獲得。優勝へ向けて大きな弾みをつけた第3節となった。
この試合も先制したのは、関大。2回表、2死二塁の好機。昨日、本塁打を打った下井田悠人(経2)が打ち返した4球目は一塁手の失策を誘う。打球が外野に転々としている間に二塁走者の髙田幸汰(商4)が生還。先制に成功した。関大の先発は荒谷絋匡(法2)。「昨日も勝って2勝して近大戦を必ず終わらせたい」と試合に挑む。安打を許しながらも、6回1失点の投球で試合を作った。

△荒谷
△下井田


3回表、先頭打者の荒谷が出塁。さらに、犠打と進塁打で2死三塁とする。打席には、有馬諒主将(商4)。「けがからまだまだ自分の打撃の調子は上がってこない」と振り返りつつも、右前適時打で追加点を奪い、2-0に。

△有馬

その裏、近大の1、2番の連打で1点を返される。関大は得点を奪いたいところだったが、その後は打線がつながらず苦しいイニングが続く。そんな中で8回裏、3連打を浴びてついに同点に追いつかれる。試合終盤で振り出しに戻った。9回を終えても決着はつかず、試合は延長戦に突入。両者のプライドがぶつかり合いスコアボードには0が並び続ける。この回に得点を挙げなければ、引き分けとなる12回。関大は簡単に2死まで追い込まれる。だが、三杉彪真(人4)が意地の左安打で出塁し打線をつなぐ。代打が告げられ、山田がバッターボックスへ。「初球から振っていこうと決めていた」と初球を振り抜く。打球は左翼手の頭上を越えて本塁打となり試合を決定づける一打となった。投げては、8回から登板した茶谷哲兵(経4)が近大打線を無失点に抑える。失点が許されない状況での粘投が光りチームに勝利をもたらす。厳しい状況の中で最多となる71球を投じた自身の投球について「本当は9回で終えられたと思うので悔しいところはあるが、腹を割って逃げずに投げ切れたことは良かったと思う」と振り返った。

△茶谷
△山田


春の雪辱を果たした関大。第3節終了時点で首位に浮上した。休む間もなく今週末には、2位の立命大と対戦。「僕たちは優勝しか見ていない。近大戦を2連勝で勝ち点を取れたのもまだ通過点」と有馬主将。優勝に向けて負けられない戦いはまだまだ続く。【文:永松愛/写真:稲垣寛太】

▼山田
「昨日も寺沢投手(近大)から三振していて、今日もなかなか出番が回ってこないなかで、ようやく出番が回ってきたところで、初球から行こうと決めていました。その結果が最高の形になってチームの勝ちにつながる打撃になって良かったです。(代打を告げられたタイミングは)11回裏を抑えて、関大の攻撃が始まる前に「2番の渡邊のところで代打いくかもしれないぞ」と伝えられました。(延長12回2死の場面で出番、どういう心境で打席に入った)2死一塁だったので、長打を狙うつもりでした。初球からいくのが持ち味だと思うので初球から行こうと思って打席に入りました。(打った時の感触は)球種は真っ直ぐだったんですけど、打った時は本当に無心でした。打球がスタンドに入った時にうれしさが出てきました。少しライナー気味だったのでフェンス直撃かなと思って走っていました。(今日も投手陣の踏ん張りが大きかった、ベンチでどのように見ていたか)毎試合、当たり前のように抑えてくれて、それに僕たちも応えるだけなので本当に投手陣の活躍には感謝しています。(昨日は同期の下井田が本塁打)1年の時からずっと下井田に負けないように練習していたので、昨日下井田が本塁打打ってすごいと思って見ていましたけど、やっぱり悔しい気持ちもあった。その中で今日自分も打つことができてよかったです。(次節に向けて)一つずつ勝っていくだけなので自分が与えられた打席で自分の打撃ができるように頑張ります」

▼三杉
「春延長12回まで行って引き分けで、それを勝ち切れたというのは自分たちも成長できたし、良かったかなと思います。(中井颯のアクシデントもあり途中出場となった)中堅手で交代するというのは正直自分も準備してなかったので、びっくりしたんですけど、高校まで中堅手やっていたので、それを思い出しながら颯良(=中井颯)の穴を埋めようと頑張りました。(いつも以上に中堅手への打球が多かった)ちょっと目測誤ってしまう時があったんですけど、やらかさなくて良かったです。(打撃では途中出場ながら2安打)正直2三振していたので、そこ引きずることなく良い場面で安打を打てたので良かったかなと思います。(今日も投手陣の頑張りが目立った、中堅手からどう見ていた)中堅手から見ると、左翼手、右翼手と違って球筋が良く見えて、本当に1球1球良い球投げてくれているので頼もしい投手陣だなと思います。(次節に向けて)立命大も近大に負けないくらい強いチームなので、全員でもう一度引き締まった良い試合して連勝できるようにやっていきたいと思います」


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