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守りきるも攻めきれず引き分ける

守りきるも攻めきれず引き分ける

令和4年度関西六大学連盟秋季リーグ第5節◇対関学大1回戦◇10月20日◇わかさスタジアム京都◇

関 大 100 000 000 0=1

関学大 000 100 000 0=1

(関)所、松尾―福永

(学)水、池端―中井

1(二)藤澤
2(一)日高
3(遊)福留
4(指)山本遼
5(捕)福永
6(左)林
7(三)古田
8(右)木下
9(中)加藤
先発 所

秋季リーグ最終節は宿敵・関学大と相まみえた。初回に1点を先制し、先発の所知樹(安全3)が8回1失点の好投も、打線が2回以降沈黙。両者決め手に欠き1-1の引き分けとなった。

1回表、先頭の藤澤駿平(政策2)が相手の失策で出塁。さらに、続く日高涼汰(経2)の打席で二塁への盗塁を成功させた。日高はストレートの四球を選び、初回から無死一、二塁のチャンスを演出。しかしそこから捕飛、遊ゴロと凡退が続き、ゴロ間の進塁で2死二、三塁となる。この場面で三塁走者の藤澤が一瞬の隙を突き本盗を成功させ、1回表から1点を先制した。

△藤澤

その裏、2年ぶりの先発登板となった所は立ち上がりに先頭打者へ単打を許すと、続く打者は犠打を選択。続く3番打者を敬遠し、1死一、二塁で相手の4番打者との対戦を選択した。その4番打者を空振り三振に仕留め2死に。続く打者は強烈な打球を飛ばすが、打球が一塁走者に接触し、守備妨害が宣告され走者がアウトとなり3死。なんとかピンチを無失点で乗り切った。

2回表、2死から8番の木下立清(りゅうせい=人1)と9番の加藤陽也主将(人3) が連続安打で出塁した。しかし、後続は走者を本塁に返せず追加点を奪うことはできなかった。

△加藤主将

4回裏、所は先頭打者に四球で出塁を許すと、犠打を決められ1死二塁。さらに続く打者に左安打を浴び1死一、三塁とピンチを拡大。しっかり抑えたい場面だが、ここで中適時打を放たれ同点に追いつかれてしまう。なおも1死一、二塁のピンチだったが、後続をしっかりと打ち取り、最小限の失点に食い止めた。

所(左)と福永翔太(社2)

追いつかれた直後の5回表の攻撃。先頭の木下がこの日2本目となる安打で一塁へ出塁。続く加藤主将は堅実に犠打を成功させ、得点圏に走者を進めた。続く藤澤は三塁線へのセーフティバントで出塁。さらにダブルスチールを成功させ、脚力で1死二、三塁の絶好のチャンスを演出した。しかし、後続は走者を帰せず無得点となった。

木下

続く6回表、1死から福永が相手の失策を誘い出塁。続く林風太(商3)は初球から三遊間をしぶとく破る安打を放ち、1死一、二塁の好機を作る。しかし、後続の打者は走者を帰すことができず、無得点に終わった。

先発の所は5回と8回にも得点圏に走者を背負うものの、要所は締め続け無失点に抑え8回1失点で降板した。

9回裏からは2番手の松尾尚矢(経3)が登板。1死から四球を出し、続く打者を打ち取るも走者に盗塁を許し2死二塁とサヨナラの危機を背負った。迎えた打者は左方向へあわやサヨナラの当たりを飛ばすが、左翼手の林が飛びつきグラブに打球を収め、サヨナラの危機を切り抜けた。

松尾

7回、8回、9回と3回連続で三者凡退に倒れた打線。延長10回、1死から藤澤が中前への安打で出塁するも、後続が痛恨の併殺打に倒れ得点を奪えず。

回またぎで10回のマウンドにも上がった松尾は2番から始まる相手打線と対峙(たいじ)。先頭打者を左飛に打ち取り、続く3番打者を3球三振、4番打者も見逃し三振に抑え試合終了。両者一歩も譲らず、延長10回で勝ち負け付かずとなった。

この引き分けで今季優勝の可能性が消滅した加藤準硬。7残塁に終わった今日の試合では一度も適時打が生まれなかった。打者が各々得点圏の走者を生還させる勝負強さを身につければ、自ずと来季への希望の道も拓けるだろう。【文:𠮷村虎太郎/写真:荒川拓輝・小西菜夕・稲垣寛太】

▼加藤主将
「(試合を終えて)僕らが優勝するためには1戦も落とせない状況だったんで、正直結果は引き分けでリーグ戦の優勝はなくなって悔しいのが率直な感想です。(首位の関学大に引き分けという結果だが)ノーエラーで終える試合がなくて、これまでミスが出て失点するのがこれまでのパターンでした。僕らの負けパターンは決まっていたので、ミスを減らして失点を減らしてノーエラーで試合をできたのが1つの要因だと思います。(初回は相手のミスにもう少し付け入りたかったか)初回は藤澤がホームスチールを決めたりしましたが、福留がバントでキャッチャーフライを上げて1つめのアウトをあげたのが相手を楽にした原因だと思います。エラーはなかったですが攻撃のミスがあったと思います。(所について)所はこれまでけがもあって、なかなか長いイニングを投げさせることができませんでした。最終節ということもあって、先発を誰にするかというので所が先発にいきたいと直訴してくれてそこは信じて所に任せました。(序盤はバタバタしていたが)先頭のフォアボールだったり、初回の1番打者の球を取りきれなかったり、スコア的にもロースコアできたがランナーもいてプレッシャーを感じてました。(所を変える選択肢はなかったか)所の肩肘の状態もあったので、当初の予定では最低でも3イニングでした。所の肩肘の状態と相談して、引っ張れると思ったので所でいきました。(変化球を織り交ぜたピッチングについて)僕も所自身がああいう幅広いピッチングを見せてくれると思っていなかったので、今後春リーグに向けて引き出しも増えていい収穫になったかなと思います。(明日に向けて)応援団の方に来てもらったりカンスポの方に来てもらったり、野球をしている僕たちだけじゃなくて色んな方の支えがあって野球ができていると僕たちは感じています。そういう方々に対する感謝の気持ちを持ってのプレーであったり、大会なので勝ちに行くというのを前提において万全の準備をしていきたいと思います」

▼所
「(試合を終えて)率直にいうと2年ぶりの先発で久しぶりに先発でこういうピッチングをできたのが素直にうれしいです。(先発はずっとしたかったか)けがが原因で長いイニングはけがの再発につながります。周りの田治(健太郎=経3)とかやまこう(山本倖輝=安全3)が頑張っているのに触発されて今日は気持ちと気合いで投げました。(8回まで投げると思っていたが)正直5回持ったらいい方とみんな思っていました。6回や7回を投げて1失点が理想でした。全然投げれると思ってませんでした。(序盤はバタバタしたが)序盤にバタバタして自分の中に焦りはありました。今まで迷惑をかけてきたチームに貢献したいという気持ちがありました。(普段はストレートとフォークがメインですが今日はスライダーやカーブも投げましたね)変化球も真っ直ぐで最速が出ていた頃に比べると劣っているし、変化で組み立てていかないとゲームは作れないと話していました。(カウントを取っていた変化球は)カウントを取っていたのはスライダーとカーブ。福永がカウントを悪い中でも要求をしてくれて、それで応えることができました。(決め球で声を出していたのは)変化球もそうやし、真っ直ぐも意地で抑えようと、一球入魂で投げました。(来年に向けて)今日いってみて結構自信になったし、自分が先発することでチームに最大限貢献できるなら、先発は進んでやりたいなと思います」

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