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一時逆転に成功も逃げ切れず 21年春以来の関関戦勝利はお預け

一時逆転に成功も逃げ切れず 21年春以来の関関戦勝利はお預け

◇第101回関西学生リーグ前期第9節兼第68回関関定期戦兼第46回総合関関戦◇対関学大◇6月11日◇ヤンマースタジアム長居◇

【前半】関大1ー2関学大
【後半】関大2ー1関学大
【試合終了】関大3ー3関学大

GK 山田和
DF 桑原、髙橋直、谷岡、吉村瑠
MF 堤、吉永、三木仁、菊地
FW 百田、大矢

前節のびわこ戦、天皇杯・浦和戦を終え、3連戦最後の関学大との一戦を迎えた。「たくさんのチャレンジがあったゲーム」と前田雅文監督。今や関西の絶対的王者に君臨する関学大を相手に一筋縄ではいかなかった。2度リードを許すも粘り強い戦いで同点に。さらに、MF菊地孔明(人4)のゴールで逆転に成功した。だが、21年春以来の関関戦勝利が目前となった終盤。一瞬足が止まったところで同点に追いつかれるとそのまま3-3で試合終了。上位対決は両者痛み分けとなった。

この日は、浦和戦からスタメンを4人変更。DF桑原航太(社1)らが名を連ねた。また、今季初めてDF髙橋直也(商4)とDF谷岡昌(社4)の2CBにチャレンジ。そのDF髙橋直が開始早々のカウンターを防ぎ、チャンスの芽を摘む。だが、その5分後。左サイドを突破されると、クロスに頭で合わせられる。出ばなをくじかれ、昨年の関関戦で前半だけで4失点を喫した悪夢がよみがえる。

△DF桑原
△DF髙橋直
△DF谷岡

だが、今年の関大は一味違った。前半15分にはFW百田真登(経4)が抜け出し、シュート。さらに、3分後にはMF堤奏一郎(社4)がシュートを放つが、ともに枠を捉えられない。それでも、26分に試合を動かす。CKをDF谷岡が折り返し、こぼれ球に詰めたのはFW大矢瑞樹(情2)。「レッズ戦のこぼれ球にちょっと似ているような感じだった」と見事にリベンジ弾を決めた。

△FW百田
△FW大矢
△1点目

攻勢を強めたいところだが、前半35分に再び失点。またも追う立場となった。それでも、次の失点は許さない。GK山田和季(社2)のファインセーブも飛び出し、相手を勢いには乗せない。すると、アディショナルタイムにビッグチャンスが訪れる。FW大矢の押し込み、この日2点目かと思われたが、ゴールライン付近で相手DFがクリア。相手も意地を見せ、同点で折り返すことはできなかった。

△GK山田和

後半開始からDF吉村瑠晟(経2)に代えてDF吉本武(情4)、FW大矢に代えてFW西村真祈(法4)と投入する。総力戦で勝利を狙う関大。交代選手がいきなり躍動する。右サイドのDF髙橋直からDF吉本にパス。ゴールまで距離はあったが、左足を振り抜く。相手GKも反応が遅れ触れることができない。入ったばかりのDF吉本がスーパーゴールを決めた。

△DF吉村瑠
△DF吉本
△2点目

逆転を目指す関大のチャンスが続く。相手陣内でボールを奪うとFW百田が持ち上がり、FW西村真へラストパス。シュートを放ったが、GKに防がれ惜しくも勝ち越しとはならなかった。しかし、2分後にMF三木仁太(政策2)のスルーパスにMF堤が抜け出すと、中に折り返す。そのボールを押し込んだのはMF菊地孔明(人4)。2試合連続でMF堤のアシストからMF菊地がゴールを奪った。一度はスタメンを外れた時期もあった両サイドハーフの4年生コンビだが、この3連戦躍動し再びスタメン定着へアピールを見せる。

△MF菊地
△MF堤
△3点目

逆転直後にDF川島功奨(社3)、DF木邨優人(政策3)を連続投入。さらに、学生リーグデビュー戦となるMF和田健士郎(人1)も出場を果たし、交代枠をフル活用する。

△MF三木
△DF川島
△DF木邨

21年春以来の勝利へ。逃げ切り体制に入りたい関大だったが、終了間際にミドルシュートのこぼれ球に詰められた。デフェンディングチャンピオンの壁は高く、一歩及ばず。そのまま試合は終了し、3-3の痛み分けとなった。

△FW西村真
△MF和田

リーグ中断前最後の一戦となった関関戦。勝ち点3を取れば、2位で関西学生選手権に挑めただけに悔しさが残る。だが、開幕時よりチームとしての完成度が上がっていることは誰が見ても明白だ。関西学生選手権は、トーナメント形式。負けたら終わりの一発勝負だが、昨年王者の意地を見せることができるか。関大の連覇に期待がかかる。【文/写真:大森一毅・写真:滝口結月】

▼前田監督
「タフな1週間が続いていた中で、首位の関学が相手。たくさんのチャレンジがあったゲームで選手は精一杯やってくれた。技術的なところ、結果のところを求めるとキリがないが、100%出し切ってくれた。(起用について)リカバリーができていないところもあったので、フレッシュな選手とミックスしながら出した。(立ち上がりは)先制点を食らったが、大事なことは2失点目をしないこと。それを考えると前半よく1点差で折り返してくれたと思う。(今後について)自分たちでこの1週間精一杯の力を出したことがこれからの成長のエネルギーになっていく。関西選手権や今後の試合でまだまだ選手は成長してくれると思う」

▼DF吉本
「DF髙橋直から早くて鋭い、いいボールがきたので自分はトラップしてコースに蹴り込んだだけだった。レッズ戦がしんどい試合で今日はメンバーが結構変わっていたけど、自分は自分のプレーをするだけなので、真祈(=FW西村真)とは逆転するぞと意気込んでピッチに入った。(勝ち点1について)逆転して最後の失点シーンについては、自分の足が止まってこぼれ球に反応できなかったので甘さが出た。(3連戦を振り返って)落ち着いてプレーできて、それなりに貢献できたかなとは思ったが勝ちたかった。来週からの関西選手権ではいいプレーをして優勝したい」

▼FW大矢
「みんな疲れていたけど、その中で全員で最後まで走り切るというのは監督や昌くん(=DF谷岡)からも言われていた。3連戦ラストの試合を勝ち切るというのは全員で話した。(同点ゴールについて)レッズ戦のこぼれ球にちょっと似ているような感じだったので、決めることができて悔しい思いをばん回できたのは良かった。(今後について)関西選手権は負けたら終わり。一戦一戦が大事になるので、天皇杯同様自分たちのサッカーをして絶対勝つことを意識したい。個人的にはゴールを決めてチームを勝たせる選手になれるように頑張りたい」

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