拙守の失点響き、立命大初戦を落とす

◇令和２年度関西学生秋季リーグ戦第４節◇対立命大１回戦◇９月26日◇ほっともっとフィールド神戸◇

関大 ０００ ００１ ０００＝１

立命 ０２２ ０００ １０Ｘ＝５

（関）高野、辰己、古西、桃尾―久保田拓

（関）有村、國居、村上―榮枝

１（中）安藤

２（三）久保田有

３（一）上神

４（遊）野口

５（捕）久保田拓

６（二）坂之下

７（右）吉川

８（左）小河

９（投）高野

あと一本が遠かった。同率１位の強敵・立命大との２連戦が幕を開けた。１回戦は、先発の両エースが火花を散らすも、守備陣のエラーで失った序盤の４点が響き敗戦。開幕４連勝から一気に窮地に立たされた。

拙守から流れを渡す。２回裏、遊撃手・野口智哉（人３）の一塁への送球エラーで先頭打者に出塁を許すと、後続に四球と単打を許し１死満塁に。無失点で切り抜けたい関大だったが、高野がまさかの暴投で先制を許す。さらに安打で追加点を許し、この回２点を失う。

悪い流れを断ち切ることができない。３回も先頭打者に、左翼線への二塁打を打たれ、いきなり得点圏にランナーが進む。続く２番打者から放たれた打球を、不運にも安藤が逸らし、思わぬ形で３点目を献上。走者を二塁に残したまま、この回でエース・高野脩汰（商４）が引きずり降ろされる。代わって今季初登板の辰己晴野（人２）がマウンドに上がり、１人目の打者を２球で打ち取る。しかしその後の打者に、四球、安打を許し、流れを断ち切れず。さらに１点を失う。その後、２死満塁のピンチを内野ゴロに抑え、それ以上の得点は防いだものの、相手のリードは４点に広がる。

５回から登板したルーキー・古西祥真（文１）が、２回を投げ無安打２奪三振の好投で、打線の援護を待つ。だが、奮闘する投手陣の期待とは裏腹に、打線のつながりは欠く。やっとの思いで１点を奪ったのは６回。上神雄三（法２）がフルカウントから右中間二塁打で突破口を開くと、中軸の放った内野ゴロの間に帰還。反撃の狼煙（のろし）を上げたかのように思われた。

だが、ドラフト候補２人を要する強敵から形勢を逆転することは、そう甘くはなかった。７回からマウンドを託された桃尾岳宜（情３）が右中間二塁打を浴び、１死三塁の場面でまさかのボークが宣告される。追い打ちをかける５点目を許すこととなり、残り２イニングは得点圏にすら進めず。打線に火がつかぬまま敗北を期した。

「まだ１敗だと思って、切り替えて整理するしかない」（吉川周佑主将＝経４）。今シーズン最大とも言える山場を迎えた今節。真価を発揮するときは今しかない。【文：中西愛／写真：中西愛、坂井瑠那】

▼早瀬万豊監督

「高野はやってくれるという期待感はあったが、なかなか上がってこなかった。今日の点の取られ方はもったいない。その分が重たかった。明日勝って５勝の状態には持っていきたい。打つ方も状態がイマイチ。それなりにヒットを打ちながらチャンスは作ったところはあったが、要所での三振でつながらなかったりした。有村くんにうまく要所を攻められ、抑えられた。ここまで有村くんには抑えられてきたので、今日はなんとかというか思いはあった」

▼吉川主将

「打線に関してヒット数は勝っていたが、チャンスで三振など、つながりがあまりなかったように思えた。また、守備の細かいミスが点に直結したのが痛かった。4回の無死一、二塁のチャンスで、1点も取れなかったことが今回の敗因。今日の成果は、甘い球はヒットにできてたしみんな振れていたこと。反省点は、守備のミスから相手につけ込まれたことだと思う。まだ1敗だと思って、切り替えて頭も整理して、明日は確実に勝ちをものにする」