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延長12回の死闘も両者譲らず引き分け

延長12回の死闘も両者譲らず引き分け

◇令和6年度関西学生野球春季リーグ戦第5節◇対同大1回戦◇5月5日◇ほっともっとフィールド神戸◇

関 大  000 000 000 000=0
同 大  000 000 000 000=0

(関)金丸、荒谷ー越川
(同)高木、清川、財原ー辻井

1(中)河田
2(二)佐藤
3(一)小谷
4(左)富山
5(遊)山田
6(三)森内
7(右)藤原太
8(捕)越川
9(投)金丸

首位・同大と相まみえた現在3位の関大。勝ち点を取れば首位に立つ、大事な一戦の中迎えた1回戦は延長12回までもつれる。両校投手陣が粘りの投球で、得点を許さず、最後まで0を並べ続け、3時間超えの熱戦は引き分けに終わった。

△金丸

関大の先発マウンドにはエース・金丸夢斗(文4)。序盤から抜群の制球力で同大打線に立ち向かう。最初の3イニングを6つの三振を含む完璧な投球で、最高のスタートを切った。

絶対的なエースを擁する以上、先制点がカギを握る関大。この試合初めて得点圏に走者を進めたのは4回だ。リーグ戦初スタメンの1番・河田流空(文2)が四球で出塁。佐藤慶志朗(経4)の犠打で好機を作るが、後続が続かない。

△河田

5回にも6番・森内大奈(情2)が中安で出塁すると、野選も絡み1死一、二塁の絶好機。打席には8番・越川海翔(人4)が立つ。4球目を捉えた打球は右安打となり、二塁走者・森内が本塁へ突入。しかしここは相手の好返球に阻まれ、先制点とはならなかった。

中盤から終盤にかけても、両校ホームが遠い展開が続く中、試合は9回。先攻の関大は、森内がこの日2本目の安打で出塁する。四球などでさらに好機を拡大するが、ここでもあと一本が出ず。勝負は延長戦へと突入した。

△金丸(左)と越川

次の1点が勝負を決めかねない中、10回の攻防で互いに好機を作る。先攻の関大は、1死から代打に笠井康生(法2)を起用。その采配に笠井が応え、左安で出塁する。すかさず代走には大塚誠人(情3)を送り出しまさに総力戦の構えだ。盗塁と相手のミスも絡み、2死三塁と形を作るものの、最後の一本を簡単には打たせてもらえず、またしてもスコアボードに0を刻んだ。

△笠井

この日一番のピンチは10回裏。失策が絡み、1死三塁と絶体絶命の状況に。しかしここでも金丸・越川バッテリーは冷静だった。「自分の立場上、味方をカバーすることが自分の仕事」とエースが語れば、「リーグを重ねるごとにバッテリーとして成長できている。自分たちのプレーでチームを助けたい」と扇の要。一球一球丁寧に組み立て、カウントを整える。3球目、スクイズを敢行してきても、球威で押し切り空振り。三本間での挟殺プレーを成功させ窮地を脱した。

残る11、12回も両校スコアボードに0を刻み、大会規定により、延長12回にて打ち切り。今後の優勝争いを占う今節、1回戦は引き分けに終わった。

△荒谷絋匡(法3)

試合後、選手たちからは「負けなかったとも言えるけど、勝ち切りたかった」と言葉を紡いだ。実際、安打数でも、好機を演出した回数も上回っていただけに、悔しさが残る。だが、開幕から好調が続く投手陣が強力同大打線を抑え込んでいるのも事実。あす以降はなんとか早い回に野手陣が点を奪い、試合を優位に進めたいところだ。自分たちの野球を貫き首位撃破へ。紫紺の戦士たちの負けられない戦いが続く。【文:稲垣寛太/写真:湯浅あやか、稲垣寛太】

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