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LA団体連覇、西田・S.ベロニカ組が障害V!

LA団体連覇、西田・S.ベロニカ組が障害V!

◇第55回全関西学生大会・第58回関西学生選手権大会・第55回関西学生賞典障害大会・第51回関西学生新人大会◇9月19・20日◇三木ホースランドパーク◇

【全関西学生大会・関西学生選手権大会】
[Lクラス障害飛越競技A]
関大チームA
福島秀太(人3)・カリエーレ組 減点0 タイム50.81
永合更良々(情2)・千駿組 減点0タイム54.83
西田空花(法4)・千香組 減点0 タイム56.26
西村康良(情1)・千龍組 減点0 タイム62.43
仁部泰夢(情1)・ビリーカート組 減点4 タイム68.15

関大チームB
布村翼(商2)・フリーゾ組 減点0タイム 57.71
荒川将暉(文2)・アドラブル·チャバリト組 減点0 タイム58.27
江藤駿(情4)・千優組 減点0 タイム59.96
岸田一聡(情4)・千幸組 減点0 タイム64.57
丹野豪(情4)・千騅組 減点4 タイム64.62

[馬場競技B]
岸田・千秀組 得点率50.438%
丹野・千騅組 得点率48.947%
江藤・千優組(OP) 得点率55.176%

[全関西学生大会個人順位]
1位 福島・カリエーレ組
4位 永合・千駿組
6位 西田・千香組

[関西学生選手権大会順位]
3位 江藤・千優組
6位 岸田・千幸組

[Lクラス障害飛越競技A団体成績]
1位 関大チームA 総減点0 総タイム161.90
3位 関大チームB 総減点0 総タイム175.94

[L障害障害飛越競技B個人成績]
2位 尼岸みなみ(安全4)・千騅組 減点0 タイム63.97
3位 松村直季(情4)・千王組 減点0 タイム65.73
尼岸・S.ベロニカ組 失権

[Mクラス障害飛越競技C]
2位 福島・カリエーレ組 減点0
3位 永合・千駿組 減点0
4位 布村・フリーゾ組 減点0
西田・千香組 減点4
荒川将・アドラブル·チャバリト組 減点7
仁部・ビリーカート組 減点12
西田・S.ベロニカ 減点14

[Mクラス障害飛越競技D個人成績]
3位 江藤・千優組 減点4 タイム65.23
西村・千秀組 減点12 タイム65.37
西村・千龍組 減点16 タイム64.82
丹野・千騅組 減点16 タイム65.07
岸田・千幸組 失権

【関西学生賞典障害大会】
[個人成績]
1位 西田・S.ベロニカ組 減点0 タイム77.61(JO:減点0 タイム42.10)
5位 永合・千駿組 減点4 タイム75.01
仁部・ビリーカート組 減点7 タイム94.13
西田・千香組 減点8 タイム77.61
布村・フリーゾ組 減点8 タイム78.83
荒川将・アドラブル・チャバリト組 減点8 タイム79.67
福島・カリエーレ組 減点10 タイム88.52

[団体成績]
2位 関大

【関西学生新人大会】
[新人馬場競技A班]
荒川真穂(外3)・千豪組 得点率55.833%

[新人馬場競技B班]
井田風花(情3)・千功組 得点率54.762%

[新人障害飛越競技]
5位 井田・千秀組 減点0
7位 吉本愛(法2)・千歌組 減点0
鴛淵一憲(経2)・千歌組 減点12
荒川真・千豪組 失権

【総合成績】
1位 関大

普段は春学、夏学と呼ばれる複数の大会が同時開催され、多くの人馬が出場。Lクラス障害飛越競技Aでは関大が連覇、関西賞典障害大会では西田・S.ベロニカ組が優勝するなど関大の選手が多数入賞した。

全関西学生大会は2日間に分けて行われ、1日目の最初に関大勢が登場したのはLクラス障害飛越競技Aだ。だ。関西学生選手権大会も兼ねて行われたこの試合。関大チームBは、1番手の布村・フリーゾ組が減点0で帰って来ると、荒川将・アドラブル·チャバリト組と江藤・千優組も後に続く。4番目と5番目は今大会が最後の大会となる2人が登場。大学で馬術を始め今年の主将を任された岸田が満点走行を見せ、千騅と初めて組んだ丹野は減点4に抑える。上位3人の成績が反映される団体結果でも3位という好成績を残した。

この試合最後に出場した関大チームA。このチームも5人中4人が満点走行を見せる。最初、西田・千香組と永合・千駿組が走行。危なげない走りで次々と障害を越えていく。1つもバーを落とすことなく完走し、個人成績で永合が4位、西田が6位入賞を果たした。ラストに登場したのは福島・カリエーレ組。これまで多くの好成績を残してきたカリエーレの走りは圧巻だった。颯爽(さっそう)と障害を跳び越えていきミスなく完走。会場からは歓声が上がる。50.81秒という好タイムで見事個人優勝。団体でも関大が連覇を達成した。

Mクラス障害飛越競技D、Mクラス障害飛越競技Cにも多くの選手が登場。中でも、福島・カリエーレ組はここでも実力を発揮し、2位となった。

L障害障害飛越競技Bでは、これが引退試合である2人が出場した。尼岸は「どちらもすごく思い入れのある馬に乗らせてもらいました」と2頭の馬でエントリー。S.ベロニカとの走行では障害を跳んでいる最中に体勢を崩し落馬してしまったが、今まで担当してきた千騅でリベンジを果たし、減点0で走り切った。松村は、レベル5の馬アレルギーを抱えながら活動してきた。多くの苦労もあったが、最後の大会で満点走行。3位で表彰台に上がった。

大会2日目には関西賞典障害大会が行われた。障害は関大が最も力を入れている競技。全日本学生賞典障害競技大会につながる重要な大会だ。関大からは6人の選手、7頭の馬が出場した。関大勢トップバッターの布村・フリーゾ組、西田・千香組は要所でバーを落とし減点8。永合は入学時からタッグを組む千駿と走った。「防げた1落だったのに防げなかった」と、連続で跳ばなければならない終盤の障害でミス。しかし、そのミスのみで完走し、5位入賞と結果を残した。

その後出場した荒川将・アドラブル·チャバリト組、仁部・ビリーカート組も2カ所でバーを落とし満点走行の難しさを感じさせる。そしてまさかの結果となったのが福島・カリエーレ組だ。前日も好成績を残し期待される中、2日間で何試合もこなした疲れもあったのか、「馬がペースを作らないといけないのに動いてなかった」と途中で止まってしまう。何とか走り切ったが、いつものようなスピード感は見られなかった。

今大会で有終の美を飾ったのが西田・S.ベロニカ組。このコンビで4年間駆け抜けてきたが、ついに学生大会最後の走行。「本当に馬が全部助けてくれて」と、西田の思いにS.ベロニカが応えた。次々と障害を跳び越え1つもバーを落とすことなく完走。減点0の選手が複数いたため、ジャンプオフが開催された。

優勝が決まる運命の走行。他の選手、関係者たちが固唾(かたず)をのんで見守る中、西田・S.ベロニカ組が登場した。「残ったからには絶対勝ちに行こうと思っていました」と、強気な姿勢でスタートした。1つの障害を無事に越える度、周りから安堵(あんど)の声がもれる。満点走行でフィニッシュした瞬間拍手喝采。感動に包まれた。もう一人満点走行の選手がいたものの、タイムで4秒以上上回り勝利。最後の最後で関西学生の頂点に立った。

関西学生賞典障害大会の団体結果は2位となり、昨年同様優勝を逃した。しかし、2日間で行われた全試合の総合結果で見事に関大が1位に輝いた。11月には全日本学生賞典障害競技大会が行われる。次は全国の舞台で関大が躍動し歴史に名を刻む。

同時に関西学生新人大会が行われ、4人の選手が出場。障害競技では、井田・千秀組が5位、吉本・千歌組が7位に入賞した。【文:森本明日香/写真:勝部真穂・木原綺音・森本明日香】

▼西田
「(優勝できて)嬉しいです。自分の馬で初めて勝てたので。自分の馬とのコンビでは最後の試合だったので、本当に最後に結果が出せてよかったです。(S.ベロニカに)毎日乗って世話とかもしていて、でも3回この試合に出させてもらって1回も結果が残せなくて、最初は連携も全然取れていなかったんですけど、年数重ねる内にちょっとずつ分かっていって、最後はこういう形でちょっとは分かれたのかなと思います。(優勝が決まった後感極まった様子もありましたが)やばかったですね。ベロニカとのコンビではずっとどん底だったので嬉しかったです。今まで失敗ばかりだったので、4年間でやっと報われたという感じです。(満点走行でしたが上手く行った部分はどこか)満点は満点なんですけど、内容としては自分の中では最悪でした。結果だけ見たらよかったんですけど、本当に馬が全部助けてくれて、自分としては全然納得のいく内容ではなくて、すごく失敗して馬にごめんという感じなんですけど、ベロニカが本当に今日応えてくれてラッキーだったなと思います。カリシア(=千香)も2落してしまったのは完全に自分のミスなので、自分では納得のいく走行はできなかったですね。自分が下見のときに歩いていたところを通れなかったりとかプラン通りに走行できなかったこともですし、普段から注意されていることとか意識しないといけないところが本番になったらできなくてそこが甘かったなと思います。馬が本当に、最後やからと思って頑張ってくれたんだと思います。(ジャンプオフの時は)残ったからには絶対勝ちに行こうと思っていました。全学ではもう1頭の馬と出ます。(全学への意気込みは)絶対優勝したいです。もう1頭の馬はカリシアというんですけどめっちゃ良い馬で、能力もあるし、人が失敗しなかったら絶対結果が残せる馬なので、絶対団体優勝して歴史を刻みたいと思います。(全学までは)ケアとかを徹底して、さらに自分の出来ていないところとかを直せるようにするのと、試合で自分の本当の実力を出せるようにするのと、馬が良い状態で試合に出れるようにしていきたいです」

▼永合
「最後から3つ目の障害を落としてしまって、防げた1落だったのに防げなかったのでそこを直していきたいと思います。今回は人間側のミスなので。結果は、昨年の全学が良くなかったので、それを思ったら良かったかなと思います。今回乗った馬は、入学した頃からずっと乗っている馬です。(全学に向けては)まだどんなメンバーになるかはわからないですけど、関大で優勝出来るように頑張ります」

▼福島

「(全関西選手権は)調子はよかったです。(2日目の走行について)昨日2回も走行しているので、馬が疲れていてそれもあったと思います。今日の状態も全然良かったと思うんですけど。今日止まった理由は、明らかに馬がペースを作らないといけないのに動いてなかった。動いていたら、踏切地点を間違えても多少は助けてくれるんですけど、動いていないのに間違えてしまったので止まってしまいました。カリエーレとは、一般の大会では1回出てます。良い馬に乗らせてもらっているなという感じです。今回で課題とかも出てきたので、それを短い期間ですけど出来るだけ修正して本番臨みたいです。(修正したいところは)ペースの感覚を養いたいです」

▼岸田主将
「中学の時からずっと陸上をしていて高校でインターハイにも出ていて、大学で馬術を始めたんですけど、4年やってきて思うように結果が出ない競技は初めてで。4年でなかなか知り尽くすことのできないスポーツだったかなと思います。(今大会で悔いが残った部分は)馬術は、人と馬とがコミュニケーションを取ってやるスポーツなので、もうちょっと馬を信用して出来たんじゃないかなと思います。僕が主将になって3月くらいからコロナが流行って、練習も1カ月くらいできない時期があったんですけど、みんな馬術への思いが強かったので早く試合がしたいという思いで今日を迎えて、団体優勝をすることが出来たので良かったです。僕は、競技は今日で引退なんですけど、11月の全学までは主将として引っ張っていくつもりなので楽しみです。(後輩へのメッセージ)僕の1個下2個下は一般生でも経験者が多くて、レギュラーじゃないメンバーもレベルの高い子たちが集まっているので、上の子は下の子に負けずに引っ張っていって、下の子も上の子を抜かすという気持ちでやるという切磋琢磨する雰囲気を今よりも出してくれると期待しています」

▼尼岸
「2頭乗せてもらって、1頭はずっと担当していた千騅で、もう1頭が馬付きというサポートでずっと付いていたS.ベロニカで、S.ベロニカは空花ちゃん(=西田)の持ち馬なんですけど、どちらもすごく思い入れのある馬に乗らせてもらいました。2頭乗るとなると周りにも迷惑をかけちゃったんですけど、サポート部隊の人たちも走り回ってくれて、まずエントリーさせてもらったということにすごく感謝してます。千騅もスーパーな馬ですけど、ベロニカのほうもすごい馬で乗り手の技量が追いつかなくて落馬しちゃいました。でも途中までは今までベロニカと一緒にいた思い出とかを思いながら楽しく乗ることができました。結果的には落ちちゃってベロニカにも空花ちゃんにも迷惑をかけちゃったけど、乗せていただいてすごく楽しかったです。(馬術部での4年間を振り返って)しんどいことのほうが多かったけど、楽しいこともいっぱいあったし、今日は同期6人全員来てるんですけど同期にも恵まれて、みんな良いやつで、乗り馬にもすごい恵まれて、いろいろ乗せてもらったしいろんな試合にも出させてもらったし、自分的には最後良い感じで終われて続けて良かったなと思います。私たちの代が抜けると人数が減っちゃうから作業面とかは大変になると思うけどお互いを思い合って、選手としてはもちろんだけど、サポートとかそういう部分も大事にしてほしいです」

▼松村
「最後の試合なんですけど実感沸かないです。でも、走行しているときはとても楽しかったです。(部活を続けるのが大変だったと聞きましたが)馬アレルギーのレベル5でした。2年生の時に部活に入ったんですけど、馬アレルギーが分かってから2カ月休部して、そこからは休部したり参加したりを繰り返してずっと部活を続けてきたという感じです。せっかく始めたから最後までやり通したいと思って辞めませんでした。(後輩へのメッセージ)馬術部なので、馬がいないと部活動が成り立たないから、まずは馬を大切にしてそういう立ち回りをしてほしいです」

▼丹野
「悔いの残る大会にはなったと思います。元々、今回乗る馬が初めてだったので減点0とかで帰って来たかったんですけど、みんなが減点0で帰って来てる中自分だけ落としたりとか、もうちょっと行けたんじゃないかなというところが多すぎたので悔いが多かったですね。(馬術部での4年間を振り返って)最初の方は馬に蹴られて骨折したりしていたんですけど、不思議と辞めようとは思わなかったです。しぶとく続けてここまで来て、それでもここまで良い結果は出せなかったなと思ってちょっと後悔が残る感じの引退になっちゃったかなと思います。(後輩へのメッセージ)結構実力のある子が多いので、自分たちの世代よりももっと上に行ってほしいですね」

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