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全日本インカレ本戦7日目、大野菜・鈴木組が第3位に輝く

全日本インカレ本戦7日目、大野菜・鈴木組が第3位に輝く

◇2020年度全日本学生選手権大会◇本戦7日目◇11月23日◇四日市テニスセンター

【女子ダブルス準決勝】

●大野・鈴木1(3-6,7-5(0),8-10)2堺・田中(姫大)

全日本インカレ本戦7日目、大野菜々子(社4)・鈴木理子(文3)組は昨年に続き準決勝の舞台に臨んだ。相手はこれまで何度も対戦しており、10月に行われた関西学生選手権大会では敗北している堺・田中組(姫大)。しのぎを削り合ってきたライバルとの戦いに気合十分だった。

しかし、相手のサーブや、早い段階での攻撃に苦しめられ、3-6で第1セットを落とす。それでも、セット間の2人は笑顔を見せ、落ち着いた様子だった。

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、いつものように手と手を合わせ、「よし!」と意気込むことはできない。しかし、ラケットをコツンと当て、気持ちを一つにし、第2セットに臨んだ。

ゲームカウント2-1で迎えた第4ゲームでこの日初めてのブレークに成功。そして、そのままの勢いで5-1と相手を突き放した。だが、ここから相手は強気な攻撃を見せ、大野・鈴木は動きが硬くなってしまう。徐々に巻き返され、第2セットはタイブレークへと突入した。

△鈴木
△大野

先に7点を先取したペアが、セットを手にする。第1セットを奪われている関大は、後がない状況に追い込まれていた。そんな状況でも、ペアを組んで5年目の2人はこれまで培ってきた力を見せつけた。相手に1点も与えず、タイブレークを制した。

△鈴木
△大野

試合は振り出しに戻し、勝敗はスーパータイブレークへと委ねられた。「ものすごく緊張していた」と語る2人。しかし、そうは感じられないプレーを見せた。サーブで崩し、ポイントを重ねていく。しかし、5-1から流れが変わり始める。相手の強気なリターンに押され、逆転を許した。そこからは点を取っては、取られる展開が続く。しかし、7-7となったところからギアを上げてきた相手のサーブ対応することができなかった。さらに、サーブポイントでもミスが出てしまう。先にマッチポイントを握られると、流れを取り返すことはできず、8-10で敗北を喫した。

5年間ペアを組んできた大野菜と鈴木。数多くのメダルや賞状を手にしてきたが、全国の頂点に立ったことはなかった。最後の大会となる今大会を終え、「今までで一番泣きました」と語る2人。しかし、その表情は清々しかった。「確かに悔しいけど、あの時やれることはやりました」と、タイトル獲得は叶わずも、ベストを尽くせたことで、後悔は残らなかった。長年ペアを組んできた2人の物語は、月光に照らされたコート上で終わりを迎えた。【文:遠藤菜美香/写真:長尾洋祐・遠藤菜美香】

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