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全国の壁は高く、ベスト16で敗退

全国の壁は高く、ベスト16で敗退

◇第72回全日本大学選手権大会2回戦◇対福岡大◇12月10日◇流通経済大学龍ケ崎フィールド◇

【前半】関大1ー3福岡大
【後半】関大1ー1福岡大
【試合終了】関大2ー4福岡大

GK 山田和
DF 川島、髙橋直、木邨、吉村瑠
MF 真田、谷岡、三木仁、菊地
FW 百田、西村真

関西学生リーグを準優勝で終えた関大。上位4校に与えられるインカレ出場権を獲得した。シードの関大は2回戦からの出場。初戦は今季の九州学生リーグ無敗の強豪、福岡大と対戦した。立ち上がりは序盤に2点を先行される厳しい展開に。FW西村真祈(法4)のゴールで1点を返し、追い上げムードとなるが、前半アディショナルタイムにPKを献上する。これを決められ、2点差で試合を折り返した。後半開始早々にMF菊池孔明(人4)のヘディング弾で再び詰め寄ったが、4失点目を喫し、万事休す。全国での挑戦はベスト16で終幕となった。

関大のメンバー構成はリーグ戦と変更なし。ベストメンバーで初戦に臨んだ。しかし、課題としていた立ち上がりを克服できず、先に2点を失う。それでも、2点目を取られた後にFW西村真がDF木邨優人(政策3)のロングボールに抜け出し、1点を返す。その後もDF吉村瑠晟(経2)が何度も右サイドを突破。相手DFのイエローカードを誘発するなど存在感を発揮し、流れは完全に関大に傾く。

しかし、前半終了間際。自陣でのビルドアップを相手に奪われ、ピンチを迎える。これに対し、MF谷岡昌(社4)がペナルティーエリア内で相手を倒してしまい、レフェリーの判定はPKに。さらに、レッドカードが提示される。PK献上と一発退場という厳しい判定となった。しかし、その後関大側の抗議もあり、審判団が再協議。その結果、退場処分は取り消され、MF谷岡のプレーはイエローカードの判定となった。このPKを決められると同時に前半終了。1-3で試合を折り返した。

後半開始からMF真田蓮司(法1)に代えて、スーパーサブのMF堤奏一郎(法4)を投入する。一気に畳みかけたい関大は、開始早々の5分にそのMF堤が右サイドから相手陣深くに侵入。クロスにMF菊地孔明(人4)が頭で合わせ、1点差に迫る。まずは、追いつきたい関大は、DF髙橋直也(商4)、DF川島功奨(社3)らも攻撃参加し、エースFW百田真登(経4)にボールを集めた。しかし、関西学生リーグ得点王を自由にさせてもらえるはずもなく、相手の徹底マークに合い、思い通りにボールを運べない。

それでも、GK山田和季(社2)、MF三木仁太(政策2)、DF木邨ら関西学生リーグ最少失点を支えた守備陣が奮起し、相手のチャンスの芽を摘む。さらに、DF吉本武(情4)を投入し、左サイドの活性化を狙った。しかし、後半27分に右サイドから攻め込まれるとクロスに対応しきれず、オウンゴール。ここで痛い追加点が相手に入った。

残り15分ほどで関大も諦めずにDF桑原航太(社1)、MF浅田彗潤(人2)、FW前田龍大(人3)らを投入。最後まで力を振り絞る。だが、最後までネットを揺らすことはできず。2-4で試合終了となった。

全国大会は負けたら終わりの一発勝負。夏の全国大会、総理大臣杯と冬の全国大会、インカレではここ2年間、勝利から遠ざかっている。今季、あと一歩のところまで迫ったリーグ制覇と悔しい思いをした2度の全国大会。今季も主力として戦い、来季もチームに残るDF木邨は新チームでの巻き返しを誓った。4年生が残した「関大プライド」をTOPチームだけでなく、部員全員に浸透させ「強い関大」を再び作り上げる。【文/写真:大森一毅】

▼MF菊地
「自分たちは入りが悪くて、今日も前半は難しい内容になった。後半は自分も点を取れて盛り返せるかなと思ったけど、途中で変わってしまって悔しい。(前回の公式戦から期間が空いたが)その部分は意識していました。練習やアップから気を引き締めてやろうとチームでは話してやってきてけど、まだ足りなかったのかなと感じた。(失点シーンは)相手が競り合いやヘディングが強いということで対策はしっかりしたが、特に前半の2失点に関しては詰めの甘さが出たと思う。(ハーフタイムは)絶対いけると話し合っていて、落ち込んでいる選手もいなかった。(自身のゴールシーンを振り返って)そういち(=MF堤)が入ると、流れがガラッと変わる。自分のところにボールがくる可能性は高いと思ったので、常に準備はしていた。人生で初めてのヘディングゴールでうれしかった。(今年1年を振り返って)素直に楽しかった。去年、一昨年は苦しかったけど、それを乗り越えたからこそ今年につながっていると思うし、最後はチームのために点を取れて、このチームのために戦えて幸せだった」

▼DF木邨
「相手チームのプレースタイルを分析してわかっていたが、久しぶりの公式戦ということもあり、スペースを握られてしまった部分が今日の反省だと思う。その後は立て直したが、もったいない失点もあり、今シーズンずっと抱えていた課題が改善しきれなかったのが敗因。(全国大会では複数失点が続いているが)4大会連続の初戦敗退で失点も続いている。初戦の難しさに対応しきれていない部分と全国大会の経験が少ない選手にそれを浸透できていないことが原因だと思う。(ハーフタイムの指示は)トーナメントはリーグ戦と違って同点に追いつけば、延長戦があるという話があった。1点ずつ返していこうと話していた。(来季に向けて)今年はけがをしてしまったので、まずはけがをしない体作りにオフシーズンから取り組んでいきたい。2年生の時からTOPチームで試合に出してもらって、その経験を後輩に浸透させるには自分やこの試合に出ていた選手が重要になってくる。この敗戦を無駄にしないように練習から自分たちが引っ張っていきたい」

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