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入れ替え戦で2連勝し、最短で1部昇格を決めた!

入れ替え戦で2連勝し、最短で1部昇格を決めた!

◇2023年度関西学生リーグ戦入れ替え戦2日目◇11月19日◇対龍大◇於・甲南大学岡本キャンパス

[第1Q]関大11―17龍大
[第2Q」関大13―14龍大
[第3Q」関大15―18龍大
[第4Q」関大24―11龍大
[試合終了] 関大63—60龍大

前日の試合で1部昇格に王手をかけた関大。第1クオーター(Q)は出だしから相手の早いパス回しに圧倒される展開に。第2Qでは、両者ともに堅いディフェンスで、簡単に点を許さない。第3Qは思うように攻めることができず、10点ビハインドで最終Qを迎えた。運命の第4Qでは、声援に応えるように徐々に勢いに乗る関大。プレッシャーのかかる大一番の試合で逆転勝利し、1部最短復帰を果たした。

△集合写真

関大が昇格するのか、龍大が残留するのか、1部をかけたどちらも絶対に負けられない戦いが火蓋を切った。西村宗大(経1)のファールにより、相手にフリースローを与えてしまう。先制点を奪われたものの、佐藤涼真(人3)がパスカットから速攻でレイアップシュートを沈めた。しかし、ここから関大の点が止まってしまう。フリースローや速攻で点を重ねられた。さらに、相手の早いパス回しでスリーポイントシュートを決められ、開始4分で2―9に。このまま相手の勢いにのまれるかと思ったその時、西田倫太郎(シス理4)がカットインでファールをもらった。関大はメンバーチェンジをうまく駆使しながら試合を進めていく。今試合でも、井ノ元孝多朗(人4)のリバウンドが光った。さらに、讃井泰地(政策4)が相手のドライブをカットするナイスディフェンスを見せ、速攻で西山登馬(商3)がスリーポイントシュートを沈める。続けて、西山がパスカットをし、讃井がスリーポイントシュートを決め、第1Qが終了。6点を追いかける展開となった。

△スターティングメンバー

関大ボールから始まった第2Qも、相手のミドルシュートで先制点を奪われてしまう。岡龍之介主将(人4)や久保田凌平(情4)の飛び込みリバウンドでボールをつなぎ、佐藤がファールをもらった。しかし、相手の勢いに押され、焦りからか関大のミスが多くなる。点差が10点に開いた時、「コートの中でしゃべって」とベンチから声が。岩本悠太(経2)の体を張ったプレーで相手のファールが積み重なる。西村のジャンプシュートが決まり、試合の流れが関大に傾いた。玉造大誠(人3)がバスケットカウントを受け、フリースローもきれいに決まる。さらに、倉ノ下大吉(人2)がパスカットし、玉造が速攻でレイアップシュートを沈めた。関大の追い上げに相手は思わずタイムアウトを要求した。相手にスリーポイントシュートやジャンプシュートを決められる場面もあったが、玉造が再びバスケットカウントを受ける。さらに、西田や讃井がフリースローを決め、点を重ねた。7点のリードを許し、前半を折り返す。

△西山

第3Qで流れをつかみたいところ。西田がこのQ最初の得点を決める。しかし、その後は相手に2本スリーポイントシュートを決められてしまった。関大は相手の粘り強いディフェンスに押され、思うように攻められず。シュートするも入らない時間が続く。相手にディフェンスの隙をつかれシュートを許してしまうなど、勢いをつかむことができなかった。このQ終盤で10点以上の差がついてしまう場面も。終了間際に讃井がフリースローを決め切り、10点差に。勝敗は最終Qに委ねられた。

△讃井

1部昇格か翌日まで持ち越しか。今試合で1部昇格を決めたい関大は応援にも力がこもる。大声援に包まれながら勝負の最終Qが始まった。西山がスリーポイントシュートを決めるが、相手もスリーポイントシュートで返してくる。しかし、この後は関大が徐々に勢いを手にし始める。岩本のリバウンドや佐藤が相手を交わし、ゴール下でシュートを沈めるなど、点差を縮めていった。残り3分、西田が相手の隙を抜けシュート。これが決まり、3点差に。相手はたまらずタイムアウトを要求した。タイムアウト明けにフリースローを獲得し1点差に。しかし、再び4点ビハインドになり関大がタイムアウトを要求する。残り1分、玉造のシュートで同点に追いついた。その後、玉造のシュートで今日初の関大がリードする形に。気合を入れ直し、残り30秒。フリースローを獲得すると佐藤がここを決め63-60となった。最後は相手の攻撃だったが、ここを止めた。メンバー全員がガッツポーズ、うれし涙を流す選手も。関大の1部最短復帰の決まる白星を手にした。

△喜びを分かち合う選手たち

2部降格の悔しい涙を流した秋から1年。コート上で咲いたのは歓喜の笑顔だった。悔しい日々を乗り越えてきた4年生が、最高の贈り物を後輩に残して引退する。「1部と2部で勝つのは全然違う」(岸本コーチ)。チームはすでに次の舞台を見据えていた。1部での新チームの活躍に期待したい。【文/写真:村中望乃、藤井海】

▼岡主将
「(4年間を振り返って)コロナから始まって全然練習もできない中、自分もBチームで、時間が経ってAチームに上がっても試合には全然出られなくて、最初の2、3年は辛い時期でした。自分の武器として外からのシュートと泥臭いところは絶対にやろうというふうにしていました。そこをちゃんと貫いてできたところが良かったかなと思います。(2部降格から、1部昇格の1年を振り返って)この1年間、2部から始まって、何を目標にやるのか、そこからだったので、しんどい1年が始まるなと思っていました。だけど、4年生同期の皆、1人1人全員がやることをやってくれて、キャプテンとしてそんなに何かやることはなかったです。その4年生がずっと最後まで仕事してくれて、自分も一緒にやって、それが土台となって、下級生が盛り上げてくれて、そのような感じでできたのが良かったかなと思います。1年間苦しいと思ったんですけど、16年間バスケをやってきた中で一番楽しい1年だったなと思います。(入れ替え戦の2日間について)自分たちはずっと1部でプレーしていたかったという思いがあったので、そこをぶつける2日間でした。昨日は良しとして、今日は難しい試合だったところを、プレーで特に3年生が引っ張ってくれて、ベンチで俺何もしてないな、頼もしいなと思いながらずっと見ていました。本当に1年間このためにやってきて、1年間で1部に上がるという目標を達成することができたので気持ちいいです。(支えてくれた方々や後輩たちへのメッセージ)自分は16年間、今からバスケを取ったらどんな感じになるのか分からないです。バスケで出会ってきた仲間はとても仲良くて、大切で、そこに入れてくれた親も、それで出会った仲間、先生、全員にめっちゃ感謝してます」

▼讃井
「(4年間を振り返って)関大バスケ部の4年間はバスケットボール人生を振り返って、やっぱり苦しい時期の方が多かったです。だけど、最後にこうして楽しい時間を味わえたというのはとても心に残っています。チームメイトにも言っていますが、自分自身、1年生の時からずっとBチームで、3年生の時もBチームで、ベンチにもずっと入れないというしんどい状況が続いていました。だけど、そこでも腐らずに練習して、何かチームに貢献できることはないかと探した結果が、今このように試合に出られるという結果につながったのではないかなと思います。やっぱりそこに至るまでも、先輩や後輩、同期とかの皆がいっぱい明るい声をかけてくれたことが諦めない理由にもなったし、支えられてきたなというふうに思います。(2部降格から、1部昇格の1年を振り返って)2部に落ちてしまって、ずっとインカレに出ることを目標にしていたけど、それがなくなってしまった状況で結構辛かったです。それでも折れずに皆コツコツ練習でも、練習以外のところでもやってきました。チームの雰囲気が悪くなった時に皆でコミュニケーションを取るなどを徹底してやっていたので、いいチームを作り上げられたと思います。全関でも西日本でもいい経験ができて、最後にリーグ戦でも昇格できて、本当に最高の1年間でした。(入れ替え戦の2日間について)1年間頑張ってきた結果が、今回の結果につながったと思います。(支えてくれた方々や後輩たちへのメッセージ)ありがとうございますの感謝の一言に尽きるかなと思います。自分だけじゃなく、他の保護者の方も、ずっとバスケットを見に来てくれたり応援してくれたり、チームを支えてくれたので、そういった面で感謝しています。後輩にも、チームを作るという上では必要な存在だったので本当に感謝しています。来年は今の3年生を中心にもっと強いチームができるかなと思うので、ぜひインカレに行ってほしいなと思います」

▼久保田
「(4年間を振り返って)早かったですね、とても。僕は最初、推薦で入ったわけではないからBチームで始まって、1年生のリーグ戦の途中でAチームに上がれました。最初はどうやって自分の良さを発揮するのかにフォーカスして、チームの士気を上げる声だったり、僕の得意としているディフェンスだったりを頑張ってやろうと決めていました。その決めたことをやり続けた4年間だったと思います。(2部降格から、1部昇格の1年を振り返って)この1年間は、僕は副キャプテンでした。最初は龍(=岡主将)がキャプテンをやるつもりはなくて、泰地がキャプテンで僕は副キャプテンかなと思っていました。だけど、龍がキャプテンをやるとなって、僕は副キャプテンをやらないかなという気持ちはあったけど、3人の幹部、龍がキャプテンで泰地と僕が副キャプテンという形でチームがスタートしました。3人の中でも、それぞれキャラクターがありました。龍は、言葉で引っ張るキャプテンではないけど、チームの雰囲気を明るくできるキャプテンだし、泰地は言葉でどんどん鼓舞できる、自分の姿からできるというのがありました。じゃあ僕はどういうのしようと考えて、精神的な部分でチームを盛り上げる副キャプテンをやろうというので1年間頑張ってこれたと思います。 (入れ替え戦の2日間について)この2日間は、昨日は結構楽勝な試合で、関大やれるやんという感じでした。やっぱり今日はずっとしんどい展開の中、後輩がやり切ってくれたと思うし、僕らがやってきた1年間は間違えていなかったんだなとは思います。(支えてくれた方々や後輩たちへのメッセージ)僕は15年間、小2からバスケをやってきて、これだけやらせてくれた親にはすごい感謝です。バスケだけが全てではない環境で、この15年間やってこれたというのは、人間的にすごく成長できたと思います。それが一番良かったです」

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