びわこ大相手に快勝で首位まで勝ち点差１に迫る！

◇第101回関西学生リーグ後期第７節◇対びわこ大◇10月22日◇皇子山総合運動公園陸上競技場◇

【前半】関大１ー０びわこ大
【後半】関大２ー１びわこ大
【試合終了】関大３ー１びわこ大

ＧＫ　山田和
ＤＦ　川島、髙橋直、木邨、吉村瑠
ＭＦ　真田、三木仁、谷岡、菊地
ＦＷ　百田、西村真

前節の阪南大戦では手痛い引き分けとなった関大。試合前の時点では残り５戦を残し、首位・京産大との勝ち点差は４。自力での逆転優勝のためには絶対に負けられない一戦だった。その大事な試合は前半、ＦＷ百田真登（経４）の得点で先制すると、後半にはＦＷ西村真祈（法４）、ＭＦ菊地孔明（人４）がそれぞれ得点。安定した試合運びで快勝し、優勝に向けて大きな勝ち点３を獲得した。

前半、序盤はびわこ大にペースを握られる。開始早々からフリーキック、コーナーキックとセットプレーを続けられるが、ＧＫ山田和季（社２）を中心とした固い守備でゴールは割らせない。関大のファーストシュートはＤＦ川島功奨（社３）。ペナルティーエリア付近まで持ち込み、左足を振り抜くが先制点とはならなかった。

主導権を流れをつかみたい関大。12分、前線のプレスから高い位置でマイボールにすると、ＤＦ川島がＦＷ西村真にクロスを供給するが、うまく合わせることができない。その後もＭＦ真田蓮司（法１）、ＦＷ百田が立て続けにシュートを放つが相手ＤＦのブロックに阻まれる。

試合が動いたのは19分。左サイトでボールを持ったＤＦ吉村瑠晟（経２）がクロスを上げる。ＭＦ菊地孔明（人４）のシュートがこぼれたところをＦＷ百田が落ち着いて右足で合わせ、先制点をもたらした。「ゴール前へのスプリントを怠らなかったことが良かった」とＦＷ百田。得点王争いも繰り広げる関大の頼れるエースがこの日も結果を出した。

先制後は一転、自陣に攻め込まれる時間帯が続く。しかし、この日復帰後初スタメンのＤＦ木邨優人（政策３）、ＤＦ髙橋直也（商４）が落ち着いた対応。ＧＫ山田とともに関大ゴールに立ちはだかり、得点は許さず。１ー０で前半を終えた。

関大のキックオフで始まった後半。ファーストプレーからスコアが動く。ＭＦ菊地のパスに反応したＦＷ西村真が左サイドをえぐると、角度のないところからシュート。左足から放たれた弾道の低いシュートはそのままネットを揺らし、貴重な追加点を挙げた。

攻撃の手を緩めたくない関大は、その後もＭＦ三木仁太（政策２）、ＭＦ谷岡昌（社４）が中盤でボールを回し、チャンスをうかがう。ＭＦ谷岡は久しぶりのボランチ起用となったが、終始安定したパフォーマンスを披露。「中盤で相手に前進させないことを一番に意識して挑んだ」と語った攻守の要は、この日もチームに欠かせない存在だった。

後半17分に失点を許し、１点差に詰め寄られた関大は、ＤＦ吉本武（情４）、ＭＦ堤奏一郎（社４）を投入。両サイドの活性化を図る。すると、そのＭＦ堤がＦＷ百田とのパス交換からペナルティーエリアに侵入。左足を振り抜くが、わすがにゴール左に流れ、追加点とはならなかった。

試合を決定づける１点が欲しい中、その１点をもたらしたのはここまで２アシストのＭＦ菊地だった。カウンターからＧＫとの１対１を冷静に決め、スコアは３ー１に。ダメ押しの１点に選手たちからは笑顔がこぼれた。

そのままリードを守り切り逃げ切った関大。これで勝ち点を37に伸ばし、首位・京産大との勝ち点差は１まで迫った。次戦は中２日で関学大との関関戦を迎える。タイトなスケジュールだが、伝統の一戦を前に、選手たちのモチベーションも高い。宿敵撃破で一気に首位の座へ。勢いそのままに連勝街道を突き進む。【文／写真：稲垣寛太】

▼ＭＦ谷岡
「チームとして勝てたというのは本当に良かったと思いますし、昨日京産大と関学大が先に試合をしていて、（京産大が敗れたことにより）勝てば差が詰まるし、負ければそのままというところで、メンタル面では少し難しい試合でした。でも目の前の試合に勝つことを全員で意識していたので、本当に良かったと思います。（ボールロスト後のすぐに奪いに行く姿勢がチームとして目立った）びわこ大が攻守でシステムが変わるという話はミーティングでもあって、切り替えのところで自分たちが先手を取れれば、相手もペースを握れないというのは分かっていたので、一番はボールロストせずにゴールまで持っていったり、主導権を握り続けることですけど、それができなかった時にチームとしてどうするかっていうのは今日はチームとして徹底できていたかなと思います。（今日はボランチでの起用だった）前期の立命大戦以来のボランチだったんですけど、感覚だったり見ている景色が全然変わってきたりするので、一番は４年生として、自分がミスが多くなった時に自分自身が混乱しないというところはかなり意識していました。自分がボランチに入った時は、守備でプレスバックして奪ったり、中盤で相手に前進させない。そういった役割があると自分ではあると思っているので、そのタスクをこなそうというのを一番に意識して、攻撃は周りがすごいので、そこに任せようという感じでした。（ＤＦ髙橋直との連携が光っていたが、コミュニケーションについて）直也（＝ＤＦ髙橋直）が上がっていくことによって、センターバックのところ１枚空いてしまうのは必然的に起こるので、自分のやりたいことというか、直也が上がった時に自分も上がるというのは、チーム状況的に穴ができないようにしました。コミュニケーションはもうずっとこれまでもしてきているので、うまくやれたかなと思います。（次戦、関学大との一戦は中２日とタイトなスケジュールで迎える）相手どうこうというよりも、自分たちが回復して100％のコンディションで挑むことが一番だと思います。関学大相手に自分たちが70％、80%の力でいくと何もできないと思うので、今、順位的には自分たちの方が上ですけど、去年、今年と勝てていないので、そこは関関戦という意味でも絶対に負けられないので、普段よりもギアを上げて戦いたいと思います」

▼ＭＦ菊地
「全体的に相手のペースが長く続いたと思うんですけど、守備陣として１点で守り切れたことと、自分が失点に絡んでしまったんですけど、しっかり取り返すことができて良かったと思います。（１点目のアシストの場面について）自分のイメージとしてはシュートだったんですけど、当たり損なってたまたま真登（＝ＦＷ百田）のところに転がったというのがあったので、次からはそこに意図的に通せるように、周りを見て質も高めていきたいなと思います。（３点目はカウンターから自らゴールを決めた）その１つ前のプレーで失点に絡んでしまったので、あそこはしっかり決めるという気持ちでいって、難しいシチュエーションの中で、キーパーの動きも見てしっかり空いているところに蹴れたので、良かったなと思います。（１ゴール２アシストと全ての得点に絡む活躍を見せた）僕の仕事と言えばチームにいい流れを持ってくることとか、状況に応じたプレーを長所としているので、そこを結果に出すことができたのは良かったと思いますし、得点も奪うこともできたので良かったです。（次節は関関戦を迎える）前期は引き分けてしまったので、今回の関関戦はしっかり勝って、自分もアシストやゴールで結果を残したいなと思います」

▼ＦＷ百田
「勝ち点３が必要な試合だったので、勝つことができたのは良かったんですけど、自分のところで後半少しチャンスを逃して、チームを苦しめてしまったのでそこは反省かなと思います。（１点目のゴールの場面を振り返って）ゴール前へのスプリントを怠らずできたので、そのご褒美というか、こぼれてきたところを決めることができて良かったかなと思います。（ボールロスト後のすぐに奪いに行く姿勢がチームとして目立った）トランジションのところはチームとして意識してやってきていた部分ではあったので、そこはそう見えていたなら良かったかなと思います。（今日も１得点で得点王狙える位置にいる）首位と２点差、残り４試合というところで確実に自分が１、２点取っていければ得点王は見えてくるので、周りを気にするというよりは自分が毎試合得点するという仕事をできれば、最後勝てばいいのでそこ目指して頑張ろうと思います。（関関戦に向けて意気込み）注目させる試合になると思うので、みんなでいい準備して、ここを勝たないとリーグ優勝見えてこないと思うので、しっかり倒したいと思います」