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健闘見せるも、ベスト4進出ならず

健闘見せるも、ベスト4進出ならず

◇2023年全日本学生選手権大会◇本戦5日目◇8月19日◇四日市テニスセンター

【男子シングルス準々決勝】
●岩本0(6(4)ー7,4ー6)2林(慶大)

【女子シングルス準々決勝】
● 山口1(6-4,3-6,1-6)2神鳥(早大)

【女子ダブルス準々決勝】
●川本・山口0(2-6,1-6)2神鳥・齋藤(早大)

本戦5日目。ベスト4をかけ、シングルスは2組、ダブルスは1組が準々決勝に挑んだ。

室内の10番コートで始まったのは、山口花音(経2)と神鳥(早大)の対戦。サウスポー対決となった。試合は山口のサーブから。最初から長いラリーが続くも、最後はコートの隅に鋭い球を打ち込まれ動けず。サーブミスも相次ぎ、ファーストゲームのブレイクを許してしまう。その後、試合の流れは相手に。前後左右に振ってくる相手のプレースタイルに苦戦し、なかなかポイントを得ることができない。なんとか1ゲームを獲得したい中、試合が動いたのは0-4で迎えた第5ゲーム。ダブルフォルトなどサーブのミスも見られる中で、ドロップショットを駆使した緩急のあるプレーで得点を稼ぐ。デュースまでもつれ込んだこのゲームを獲得し、1-4とした。「相手の集中力が切れているのがわかった」。続く第6ゲームもデュースまで突入するが、最後は相手のネットを誘いブレイクに成功。山口が、徐々に流れをつかみ始めた。相手のアウト、ネットミスも増加し、そこから一挙4ゲームを連取。最後は相手のオーバーを誘い、見事6ゲーム目も獲得した。0-4から一気に追い上げを見せ、1セット目をもぎ取った。第2セットに突入し、勢いそのまま攻めのテニスを展開する。立て続けにキープ、ブレイクを奪い、2-0とした。しかし相手も負けじと食らいついてくる。ダブルフォルトや甘い球のスマッシュで得点を与えてしまうなど、相手にゲームの連取を許した。大きな弧を描くようなラリーの打ち合いも最後はネットにかかり、ブレイクされてしまう。ゲームカウントは2-3となり、またもや追いかける展開に。その後も止まらない相手の猛攻。前に出た相手の頭上を狙うが、オーバーしてしまいブレイクされる。ゲームカウント2-5で迎えた第8ゲームこそブレイクに成功するものの、次のゲームを落とし第2セットは献上。勝敗の行方は第3セットに託された。相手サーブから始まった第3セット。先にポイントを獲得するも、長い打ち合いの末ネットにかかるなど失点が続き、ファーストゲームを落としてしまう。その後も試合の主導権は相手に。左右に大きく振られ、食らいつくのに必死。1ゲーム返すが反撃虚しくマッチポイントを与えてしまい、惜しくも敗北。ベスト4とはならなかったものの、試合時間約3時間半の激闘を懸命に戦い抜いた。

熱い日差しが降り注ぐ中、サブセンターコートで岩本晋之介(商2)の試合が行われた。ベスト4をかけての対戦、相手は強豪・慶大の林。第1ゲームを奪われ、そこから追いかける展開に。第4ゲームでは3本のサービスエースを決めるなど、食らいついていく。なんとか追いつき、ゲームカウントは6ー6。7ポイント先取のタイブレークになると、相手が3連続でポイントを先取。左右にボールを振り、果敢に攻める。しかしラリー戦でネットにかけてしまい、このセットを落とした。第2セットは岩本のサーブから始まる。ダブルフォルトやフォアハンドのミスが重なり、先に相手に2ゲームを奪われた。第3ゲーム以降は互いにサービスエースを取り合う展開。第9ゲームでは緩急をつけたボールで長いデュースを取り切り、4ー5。勢いこのままに逆転したいところではあったが、その後のデュースを取りきれず。最後は相手のボールが運良くネットイン。急いで前に走り、なんとか追いつくも拾ったボールはネットに掛かり自陣に落ちる。ベスト8でインカレを終えた。

女子ダブルスでは川本茉穂(人4)・山口組が神鳥・齊藤(早大)組と対峙(たいじ)した。山口は先ほどのシングルスで対戦した相手だ。サーブ権は関大から。相手のリターンに山口が反応して飛び出すも届かず、先制を許す。その後点の取り合いとなるが、惜しくもファーストゲームをブレイクされてしまった。続く第2、3ゲームも相手の猛攻が続く。相手の鋭く正確なレシーブに翻弄(ほんろう)されてしまう。ゲームカウント1−3で迎えた第5ゲームでは、長いラリーの打ち合いに。最後は山口のリターンが相手のネットを誘い、この試合初のゲームを獲得する。直後のゲームもキープに成功するが、反撃はそこまで。一気に3ゲームを取られ、1セット目を献上した。第2セットに入っても、相手の勢いは止まらない。ブレイクを許すと、そこから4ゲームを連取されてしまった。川本の力強いフォアハンドで得点を重ね第5ゲームはなんとか奪ったものの、最後はダブルフォルトでマッチポイントを献上。関東の強敵を相手に、悔しいストレート負けを喫した。

健闘を見せたものの、惜しくも準々決勝で敗退。ベスト4進出とはならなかった。試合後も、空いたコートですぐに練習を始めた選手たち。約1週間後からは関西学生選手権大会(夏関)が、そして9月にはリーグ戦と試合が続く。試合で実力を発揮するため、一生懸命練習に励む選手たちの姿は、真夏の太陽のように熱い。【文/写真:森奈津子、合田七虹】

▼山口
「(シングルスの試合を振り返って)相手が1シードというところもあって、この間の対抗戦で対決した時は勝てましたが、実力的には絶対上だとわかっていました。その中で、第1セットは取れたんですけど、そこから相手の実力に押されてしまいました。(第1セット後の気持ち)相手も集中力がちょっと切れているなと思ったので、自分も絶対ミスをせずに、相手に打たせていこうと考えていました。(この試合で得た課題)課題はたくさんあるんですけど、特に体力が全然足りないと思いました。筋肉をもっとつけて、さらに上で戦えるようになっていきたいです。(ダブルスの試合を振り返って)シングルスとは違ってディースがなくて、1ポイントで決まるので重要になるんですけど、そこの決定力が相手の方が断然上だと感じました。(1セット目が終わってから)ストロークで結構押されていたので、2人で前に詰めることなどを話していました。(今大会で得た収穫)関西と関東の差というのがすごく実感させられました。関西ではできない試合をたくさんできたと思うので、そこは収穫になったと思います。(夏関とリーグ戦の意気込み)関西では絶対負けれない戦いにあるので、絶対に勝って優勝したいと思います。リーグ戦も優勝します」

▼川本
「(今日の試合を振り返って)ベスト8というところで、会場の雰囲気だったり周りのレベルが上がるという部分で、目指していたのは優勝だったんですけど、やっぱりベスト8以上の壁が、乗り越えたかったんですけど、そこまでの準備というか、力不足、何かが足りないかったのかなと思いました。(対戦相手について)成績も残しているので実力はある選手なんですけど、技術面では自分たちも負けてないというのは思っていたので、そういう思いもあったので、悔しい気持ちです。(1セット目が終わってから)関東のダブルスは関西のダブルスよりテンポが早くて、スピードも結構あったりして、相手のリズムに飲まれないように自分たちのテニスをしっかりしていこうと話していました。(今大会で得た収穫)せった場面や最後のところで、やっぱり強い気持ちが大事かなと思いました。絶対勝つという強い思いが強い方が、プレーも攻めるプレーだったり、最後引かずに振り切れたりとか、やっぱり絶対負けないという気持ちを持っておかないと、上には上がっていけないなと思いました。(夏関とリーグ戦の意気込み)夏関は最後の個人戦になるので、悔いなく、このインカレで出た課題を解消できるように思い切って楽しんでやりたいと思います。リーグはずっと勝ち続けているので、負けられないというプレッシャーもあるんですけど、4回生としてチームを、プレーでも引っ張ってきたいです。緊張すると思うんですけど、緊張も忘れるくらい楽しんで、でチームを盛り上げてやっていきたいと思います」

▼岩本
「(試合を終えて)今日も勝ちたかったんですけど、相手の選手が自分より上回っていたので、そこを修正して、夏関とリーグ、王座頑張りたいと思います。(今日の試合対策)相手のフォアのクロスがいいのでそこを警戒しつつ、自分から攻める展開を予測してたんですけど、思った以上に相手のボールの伸びがあって、ロングラインになればなるほど厳しかったです。(1セット目のタイブレークについて)両方ブレイクがなかったので、どうブレイクするかをずっと考えながらやってたんですけど、なかなかチャンスの糸口がなくて大変な試合でした。相手の方が試合巧者だったかなと思います。(夏関に向けて)シングルスはもちろん優勝を目指します。ダブルスも勝たないといけないので、しっかりペアの堤と話合って練習したいと思います」

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