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全日本インカレ本戦2日目、3選手が次戦に駒を進める

全日本インカレ本戦2日目、3選手が次戦に駒を進める

◇2020年度全日本学生選手権大会◇本戦2日目◇11月18日◇四日市テニスセンター

【男子シングルス】

○松田2(6-2,6-2)田代(鹿屋体大)

○山尾2(6-4,6-4)0賀川(法大)

○大野2(6-2,6-4)0横尾(法大)

●塩井1(3-6,6-1,7-10)2羽澤(慶大)

●高橋1(4-6,6-3,6-10)市川(近大)

●大植0(1-6,4-6)2白藤(慶大)

●平川0(1-6,2-6)2松田(近大)

18日に行われた男子シングルス2回戦には関大からは6名が出場。悔しさをにじませた選手、笑顔見せた選手、おのおのが全力で戦い抜いた。

松田康希(商2)は、「久しぶりに自分の中で納得のいく試合だった」と自身の戦いを振り返る。サーブで崩し、ボレーを決める得意のスタイルで快勝を収めた。3回戦で対戦する丹下(早大)とは、これまで何度か試合をしたことがあり、勝利している。しかし、気を緩めることなく、「厳しい戦いになると思いますが、なんとか頑張ります」と語った。

昨年、同大会で準優勝を果たした山尾玲貴主将(商4)。今大会は第2シードとしての出場となった。多くの期待を寄せられている山尾の試合は2セットともに相手にリードされる展開に。「ラケットが振れず、ボールが浅くなってしまって打ち込まれるっていうのが多かった」と反省点を述べる。しかし、冷静にプレーし、悪い流れを断ち切った。6-4、6-4で白星を挙げた。中川(法大)との3回戦に向け、「しっかり勝てるように頑張りたいです」と意気込んだ。

大野翼(経4)は、持ち前のストロークで1セット目を6-2で奪った。その勢いのままプレーを続けたいところだったが、2セット目は相手に先行される。それでも、そのセットを取り、勝利を収めた。

塩井岳(人4)は、格上・羽澤(慶大)と対峙(たいじ)した。第1セットは奪われたが、第2セットは塩井のペースで試合が進んだ。相手の苦手なボールを徹底して打ち続けたことが奏功し、セットを取り返す。ゲームカウントは1-1となり、試合はファイナル10ポイントタイブレークにもつれ込んだ。序盤は強気なプレーでリードを奪ったが、3-1としたところでバックハンドストロークをミスしてしまう。「簡単なリターンをネットにかけてしまって焦りが出た」と塩井。流れを渡してしまい、相手に連続ポイントを与える。逆転はかなわず、2回戦敗退となった。今大会を機に引退となる塩井。負けてしまったものの、「やり切った感じが強い」と、清々しい表情を見せた。

高橋勇人(経3)は、過去に3度敗北を喫している近大・市川と対戦した。互いにキープし合い4-4で迎えた第9ゲームをブレークされると、流れが相手に傾く。2ゲームを取られ、4-6でセットを先取される。第2セットをなんとか奪い返すも、タイブレークで流れをつかみきることができず敗北を喫した。

元プロテニスプレーヤーとの対戦となった大植駿(文2)。ファーストセットは主導権を握られ、1-6で奪われる。第2セット中盤に奮闘を見せ、ブレークに成功。ゲームカウントを3-3とするも、威力のあるサーブとフォアハンドストロークに対応しきれず、2回戦で姿を消した。

平川暉人(人3)は近大・松田龍樹との戦いに臨んだ。試合前に山本哲弘コーチからアドバイスを受け、ボレーを用いた戦術で試合を展開する。しかし、ミスを誘われてしまい、苦杯をなめた。

2回戦に勝利した松田、山尾、大野は20日に行われる3回戦に進む。全国の舞台で躍動する選手たちによる熱き戦いに注目だ。【文:遠藤菜美香/写真:荒川拓輝・木原綺音・遠藤菜美香】

▼松田
「あんまり調子は良くはなかった。関西での予選でも結果的には買ったんですけど、内容はあんまり良くなかった。でも、春関終わってからこのインカレまでの間に良い意味で頭をリセットできた。春関に比べるとちょっとずつ自分のやりたいテニスをできるようになってきてるんじゃないかなと

思う。いろんな手札を使って相手を翻弄(ほんろう)するっていうのがぼくのプレースタイルではあるんですけど、1番自分の中で大事だと思うのはボレーに出て決めること。ボレーがうまい訳ではないんですけど、早くポイントを取って終わらせるっていうのを意識した。今日は久しぶりに自分の中で納得のいく試合だった。3回戦は同い年の結構これまで勝ってる相手。でも、厳しい戦いになると思いますが、なんとか頑張ります。(試合形式がいつもと違うのは)上とやる時はチャンスがあるし、逆に自分が上の時は怖さはあるんですけど、それはみんな同じ。それをうまく利用できるといいなと思います」
▼山尾
「前は調子があんまり良くなかったんですけど、最近は徐々に良くなってきているのかなと思う。岐阜のコートが結構好きだったので、ここは岐阜より跳ねるのでそこの調整をしていけたらいいかな。今日の試合は、初戦なのでかたくなると思ってミスを減らしてプレーするっていうのを考えていた。でも、やっぱりかたくなってしまってラケットが振れず、ボールが浅くなってしまって打ち込まれるっていうのが多かった。次の法政の選手は、試合をしたことはないので、どんな感じかわからないんですけど、関東学生でも上位にいっているので、しっかり勝てるように頑張りたいです」

▼大野
「とてもいい感じだと思う。今日の試合では、試合の中で1ポイントずつしっかり集中して、本番の中で得た課題も見つかったので次の試合で生かしつつ勝ちに行きたい。今日は、あまちボールはすかさず前に出ていくことを徹底しました。全国の舞台だとラリー勝負が必須になってくる中、攻撃の仕方や、その上でのブワレッシャーの与え方が重要になってくると思うので強気なプレーをするように努めています。セカンドに入り、向こうの固さもとれてきて展開されることが多くなってきたときに慌てたショットが何本かあったので無駄なミスを極力減らさないといけないと感じた。ただ、その中でも自分のリターンから攻めていったり長いラリーでも攻撃できる場面でしっかり打ちにいけたことが最終的な勝利に結びついたと思う。次の相手は長いラリーに強く全体のテクニックもある選手。長いラリーに対しても打ち負けないこと、2回戦のような攻める展開も混ぜていくことなどプレーはあまり変えず、自身の培ってきたテニスを信じて必ず勝ちたいと思います。」

▼塩井

「楽しくやることを意識して、勝てればいいかなと思ってやらせていただきました。結果的には、ファイナルまでいけて、楽しくやれた。負けてしまったんですけど、悔いはないかなっていう感じ。哲さんに試合前にアドバイスをもらいに行った時に、「自分のテニスを生かして、相手の苦手な部分に集めよう」って言われたので、それを信じてやりました。フォアの高いボールに対してのミスが多かったので、セカンドセット以降はそこを徹底的に狙った。あとは、サーブとボレーで押していけたのが良かった。ファイナルの出だしは良くて、ラリーで我慢できた。このままラリーを続けてポイントを取ることを意識した。でも、3-1の時にバックの簡単なリターンをネットにかけてしまって焦りが出た。そこで少し崩されたかなと思う。そこから相手がスローペースで、ぼくに打たせるようなテニスをしてきたんですけど、欲が出て焦ってしまった。試合を終えると悔しさよりもやり切った感じが強い。(4年間を振り返って)最初は全然勝てなくて。関西の大会で1個勝てるか勝てないかだった。下積みというか、仕事をしてきた時もあった。他のSF生に比べると、試合に出れない時期が長かった。今年で最後だったので気持ちを込めて、ここ何ヵ月間は頑張りました。3回生、4回生になって、いろんな人に試合を見てもらえるようになった。どちらも経験できたことは人生の糧になった。一言で楽しいとは言えないですけど、最終的には楽しかったですね(笑)。(同期は)今年はコロナとかもあったんですけど、山尾中心に試行錯誤してチームを円滑に回そうとしてきた。あとは、個性が強くて、面白い同期ですね(笑)。(後輩に向けて)次は高橋がキャプテンになると思うんですけど、高橋を中心に、平川、山中(瑠樹亜=経3)が支えて良いチームを作ってほしい。今年は王座がなかったので、高橋の代ではしっかり近大に勝って、リーグで優勝して、王座では早稲田に勝ってもらって優勝してほしいです」

▼平川
「試合前に哲さん(山本哲弘コーチ)からアドバイスをもらって。「ストロークでは相手に分があるから、ボレーで攻めよう」って。でも、ミスを誘われてしまって、うまくいかなかった。負けてしまったけど、戦ってみるとチャンスがないわけではなかったなと思います」

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