いまロード中
×

決勝進出者出そろう!

決勝進出者出そろう!

◇2023年度関西学生選手権大会◇8月30日◇ITC靭テニスセンター◇

【男子シングルス準決勝】
〇岩本2(6(3)-7,6-3,6-2)1堤
●中村1(3-6,7-6(6),2-6)2井戸垣

【女子シングルス準決勝】
〇山口2(6-1,6-0)0中山(甲南大)
〇川本2(6-1,6-3)0石川(姫大)

【男子ダブルス準決勝】
●岩本・堤1(7-6(6),5-7,9-11)2増成・増成(関学大)

【女子ダブルス準決勝】
〇川本・山口2(6-3,6-2)0吉田・高岡(関学大)

大会7日目。関大からはシングルス6名、ダブルス2組が出場。男子シングルスは2試合とも関大対決。ダブルスを組むペアとの激戦となった。また、女子シングルスは出場した2名ともにストレート勝ち。決勝で対戦することが決まった。

ダブルスのペアである中村秋河(商4)と井戸垣一志(人間3)との関大対決が1番コートで行われた。中村のサーブで試合開始した第1ゲームは井戸垣が先制。第2ゲームでは井戸垣が力強いサーブをするもネットにかかり、中村は点を重ねる。井戸垣の鋭いアタックに中村は食らいつくも、左右に揺さぶられ得点を許す。しかし、再び井戸垣のサーブミスが増え、第2ゲーム早々デュースにもつれ込む。3度目のデュースの時、井戸垣がアタックを決めアドバンテージ。このままこのゲームに決着をつけたいところだが、井戸垣のドロップショットがネットにかかってしまう。中村が粘りを見せ第2ゲームをキープした。次のゲームもデュースになり、井戸垣が制した。その後、両者一進一退の攻防を繰り広げ、第7ゲームが終わった時点で、ゲームカウント3-4で井戸垣がリード。試合が動いたのは、井戸垣のサーブで始まる第8ゲーム。ラリーが続く中、先に仕掛けたのは井戸垣。バックを攻めながら相手を左右に揺さぶる攻撃をみせる。中村はコートを駆け回りボールに食らいつくも、緩く返ったボールを逃さず井戸垣がボレーでアタック。第8ゲームをキープした。井戸垣は、あと1ゲームキープで、第1セット獲得となる第9ゲーム。6回のデュースを制したのは井戸垣。見事1セット目を奪い取った。決勝進出へ王手をかけた井戸垣とそれを阻みたい中村の2セット目がスタート。第1ゲームから白熱した戦いを繰り広げる。中村は落ち着いたバックスライスで相手の攻撃をかわし、ミスを誘う。2ゲーム連続でブレイク成功。しかし、井戸垣の反撃が始まる。気持ちのこもったアタックを打ち続け、ボレーで中村を圧倒する。そして2ゲーム連続でブレイクし、ゲームカウントは2-2の同点に。ゲームは互いが一歩も譲らない展開が続き、タイブレークにもつれ込む。試合時間も長引き、勝敗も決着がつかない中、両者共に少しも疲れを見せず、集中も切らさない。タイブレークもポイントの取り合いになるが、中村が安定したフォアハンド、バックハンドで相手を揺さぶり、タイブレークを見事制し、密かにガッツポーズを見せた。勝敗が決まる第3セット。両者の疲労が表れてきた。互いに譲らず、ラリー戦が続く。自分の得意な展開を作ろうと、井戸垣が前衛へ走り、ボレーを決める。井戸垣が前に出たところを、中村がすかさず後ろにロブを上げるが、アウト。その後も井戸垣は果敢に前へと攻めていく。点差は広がり、ゲームカウントは5-2に。コートの左右目いっぱい使用したラリーが続いた第8ゲーム。勝利を決めたのは、井戸垣のサービスポイントだった。計4時間にもわたる長期戦、制したのは井戸垣。中村は最後の個人戦をベスト4で終え、井戸垣が決勝進出を決めた。

岩本晋之介(商2)と堤隆貴(社2)の2年生対決。ダブルスのペアでもある両者は、1セット目からタイブレークとなる熱戦を繰り広げる。岩本を3ポイントに抑え、堤がこのセットを獲得。続く第2セットでは、岩本が3ゲームを先取する。しかしフォアハンドのミスが重なり、第4ゲームを献上。ここで悪い流れを断ち切るかのように、岩本のサービスエースが連続で決まる。ラリー戦では左右に振られ、何とか追いつくもアウトになる場面が見られた。それでも浮いたボールは見逃さず、鋭いショットを決める。ゲームカウント6-3で第2セットを終えた。堤のサーブで始まった第3セット。サービスエースを2本決め、1ゲーム目を奪う。流れに乗りたいところだが、岩本がコートを広く使ったプレーを展開。さらに、相手にコースを悟らせないようなフォアハンドの強打を決める。最後は岩本のサービスエースで試合が終了。第3セットを6-2で終え、春関王者の岩本が決勝進出を決めた。

山口花音(経2)は甲南大の中山と対戦。昨年の夏関王者である山口。6-1,6-0で危なげなくストレート勝利する。約1時間で試合を終え、準決勝でもその実力を見せつけた。

川本茉穂(人間4)の対戦相手は、インカレで敗北を喫した石川(姫大)。試合序盤から果敢に攻め、4ゲームを先取する。その後は長いラリー戦となるが、左右に振られても粘り強く拾い続ける。フォアハンドでストレートコースに強打を決めるなど、川本の巧みなコース取りで第1セットを獲得。第2セットは相手のサーブから始まった。コートの奥を狙われるが返球し続け、ブレイクに成功。ドロップショットや相手を前後に揺さぶるラリーで、4ゲーム連続で奪い取る。ここでゲームカウントは5-0に。あと1ゲームで勝利が決まる。しかしここからネットミスなどが続き、3-5まで相手に追い上げられてしまう。その時、応援に駆け付けたチームメイトから激励の拍手が飛び交った。それに応えるかのように、リターンを力強く振り抜き、コート深くにボールを沈めて勢いを取り戻す。ラリーでは相手に主導権を与えない。最終ゲームを6-3で終え、セットカウント2-0で勝利。決勝進出となった。

女子シングルスでそれぞれ決勝進出を決めている川本・山口組の女子ダブルスの試合が第3コートで行われた。相手のサービスエースに苦しむ場面もあったが、コートの中で2人で声をかけ合い、焦ることなく6-3, 6-2でストレート勝利を収める。女子シングルスに続き、女子ダブルスでも決勝に駒を進めた。

男子ダブルス準決勝。シングルスでは対戦相手だった岩本と堤がペアを組み、関学の増成ペアに挑んだ。第1ゲームから岩本がサービスエースを決め、キープ。2ゲーム目を奪われるが、堤のサービスエースで取り返す。ボレーのミスが何度か見られたが、ラリー戦は取りきった。その後も一進一退の攻防となり、タイブレークに。リターンで2人続けてアウトになってしまうなど、なかなかリードできずに6-6。相手のミスも重なり、8-6でタイブレークを制する。続く第2セット、相手サーブで始まるが、岩本の鋭い1球がクロスコースに決まる。1ゲーム目を奪ったところで、雨により試合中断。雨が徐々に小粒になってきたころに試合が再開された。堤がボレーを決めると、相手からもボレーを決められる。このセットで岩本・堤は、双子ペアの息の合ったサーブアンドボレーに苦戦。しかし、後衛でのラリー戦になると関大ペアに分があるように見えた。セットカウントが1-1になり、10ポイント先取のタイブレークが始まった。先制点を決めたのは、増成ペア。しかし、相手のリターンがネットにかかるなどのミスがあり、2-2に。ここからラリー戦でクロスを狙い、5ポイント連続で取得。勢いこのままに逃げ切りたいところだが、相手がそれを許さない。空いた前衛を狙われると、ボールに追いつくことができず。7ポイント連続で相手に奪われ、7-9。粘り強く返球を続け、なんとか9-9に持ち込む。2点差をつければ勝ちが決まるこの試合。岩本のサーブから自分たちの展開に持ち込もうとするが、ラリー戦でミス。最後は相手のボレーが決まり、試合終了となった。

関大対決も多く見られた準決勝。明日の決勝でも、男女のシングルスで関大の同士討ちとなる。また、女子のダブルスでは、山口が姉のペアと対戦。どの試合も、優勝争いに注目だ。【文/写真:藤井海、森奈津子】

▼山口
「(シングルスを終えて)今回の相手は春関でも準決勝で対戦した相手で、そのときは相手に攻められて苦しい展開になって勝ったという感じだったので、今回は自分から攻めに行こうと思って最初から攻めていったことがいい結果につながったのかなと思います。(明日のシングルス決勝に向けて)川本さんは4回生で、個人戦としては今大会がラストになるので気合も入っていると思いますが、そこでもしっかり勝って、去年に引き続き夏関2連覇できるように頑張ります。(ダブルスを終えて)関学ということもあって、もうすぐリーグ戦もあるので絶対に負けられない相手でしたが、そこでも勝ち切ることができて良かったです。(明日のダブルス決勝に向けて)明日も相手は関学で、しかも相手は姉で。春関では負けているので、リベンジを果たせるように頑張ります」

▼川本
「(シングルスを終えて)インカレで負けた相手で、1週間と少しで今日試合したのですが、インカレではできなかったことができたので、リードすることができたのかなと思います。(相手への対策)インカレのときにリターンゲームから攻めることができなかったので、今回はリターンゲームからもしっかり攻められるように意識していました。(明日のシングルス決勝に向けて)同士討ちということで、苦手な部分もお互いに分かっています。4回生で最後の個人戦になるので、自分のやりたいテニスをやって、強気な内容に試合をしたいと思います。(ダブルスを終えて)何回か試合をしたことがある相手でしたが、内容的には比較的楽に勝てたかなと思います。(明日のダブルス決勝に向けて)ずっと競って負け続けている相手なので、初めから声を出してお互いを盛り上げていって、プレーでも雰囲気でも圧倒して勝てるように、ペアリングもコミュニケーション取りながら頑張ります」

▼井戸垣
「(今日の試合を振り返って)関大のキャプテンの中村さんと試合ということで、色々いつもアドバイスをしてもらっている方なので、自分も本当に全力でとにかくぶつかろう、とにかくいい試合をしようと思って今日は臨みました。最初、バックを攻めて、粘り強くできて、途中、秋河(=中村主将)さんの良いプレーもあって、なかなか勝ちきれないところもあったんですけど、最後は気持ちで何とか勝つことができたので良かったかなと思います。(接戦の時、意識していたこと)秋河さんも自分と一緒でミスが少ないので、それを上回るくらい粘り強く相手のバックにしつこく攻めることをタイブレークの時も意識してやっていました。(明日の決勝戦に向けての意気込み)岩本も僕と一緒で岡山の高校で、出身も僕は岡山で岩本は島根で、同じ中国地方として、自分が何としても勝ちたいです。とにかく良い試合をして、勝ちきりたいと思います」

Share this content:

コメントを送信