いまロード中
×

聖地で熱戦繰り広げた!

聖地で熱戦繰り広げた!

◇第100回全国学生選手権大会◇11月5・6日◇両国国技館◇

【第1次個人トーナメント】

山中 第2次トーナメント2回戦敗退

谷口 3回戦敗退

金 1回戦敗退

李 3回戦敗退

森田 3回戦

【B団体リーグ】

[1回戦]
○先鋒 森田 上手投げ
○二鋒 谷口 寄り切り
○中堅 李 決め出し
○副将 山中 不戦勝
○大将 坂本 不戦勝

○関大5-0関学大

[2回戦]
○先鋒 森田 すくい投げ
●二鋒 谷口 足取り
○中堅 李 押し倒し
●副将 山中 寄り切り
○大将 坂本 不戦勝

○関大3-2立命大

[3回戦]
●先鋒 森田 押し出し
○二鋒 谷口 上手投げ
●中堅 李 寄り倒し
○副将 山中 押し倒し
●大将 坂本 寄り切り

●関大2-3早大

記念すべき100回大会。そして聖地・両国国技館(両国)での開催。創部130周年を走る相撲部には最高の舞台が用意され、全国学生選手権大会(インカレ)に挑んだ。初日は個人、2日目は団体が行われそれぞれ熱い試合を繰り広げる。特に2日目の早大戦は白星を取っては取られる展開が大将戦まで続いた。迎えた大将戦。勝てばチームも勝利というところで悔しくも敗北を喫してしまい、この早大戦がチームで戦う最後の試合となった。土俵を下りた後、選手からは悔し涙が。ただ、やり切ったことは変わりない。最高の形で第130代を締めくくった。

1日目、トップバッターを切ったのは谷口恵太(社4)だ。互いにまわしをつかんだ状態で土俵内を動く。両者力負けをしない状態が続き、一度中心に戻ると谷口の流れに。そして、最後は相手の足を浮かしそのまま押し出すことに成功。1回戦を突破した。続く2回戦も難なく勝利すると、3回戦は谷口と体格差のない相手と相まみえる。立合いは互角のものも見せたものの、相手が隙を見つけ谷口を弾く。すると谷口の手は地面を突いてしまい、軍配は相手に上がった。

△谷口

コロナ禍により来日が困難となっていた金相彬(サンビン=社2)。緩和されたことで10月に復帰し、このインカレに臨むことができた。久しぶりの大舞台に臆することなく相手に立ち向かうが、相手の突きが強く徐々に押されていく。土俵際でも反撃かなわず敗北となった。

△金

森田力輝亜(社1)は1回戦はシードのため2回戦からの登場し、初戦から同じ段の選手と対決することに。体格も大きく、シーソーゲームが予想されたが相手のまわしを持つとすぐに下手投げ。全国体重別にも出場した強豪を見せつけた。迎えた3回戦は、この日第2次トーナメントにも進んだ強者とあたる。森田は勢い良くぶつかりに行ったが、ここは相手の方が一枚上手。ぶつかってくる森田のまわしを持ち腕の力で投げられる。森田は3回戦で去ることになった。

△森田

山中新大主将(社4)も2回戦から土俵に立った。はじめの相手は同じく関西・立命大の選手。よく知る相手を完全に攻略し勝利すると、3回戦には高校時代の同士との対戦になった。わずか3秒で倒したものの、その後すぐには土俵外の相手を気遣う山中の姿が。2人ともラストのインカレというところでここであたるのは早すぎたが、お互いをたたえあった。さらに、4回戦も山中はたやすく勝利を手にする。見事、第2次トーナメントに駒を進めた。

△山中

山中の好調に続きたい李仁(文3)。2回戦は李よりも体格の大きい国立大の選手と対峙(たいじ)した。1度も対戦したことない相手に、緊張した様子を試合前に見せるが、いざ試合が始まると李が圧倒。突いて突いて、相手を土俵際へ追いやる。すると相手の足が外に出て3回戦出場を決めた。だが、3回戦はかえって李が押される展開。土俵際で形成逆転を狙うがかなわず、先に背中を付けてしまい敗北となった。

△李

第2次トーナメントは関大からは山中のみの登場となった。1回戦ははじめ、相手優勢となるが山中が武器である腕の力を使い相手を押す。最後は相手を突き落とすような体勢で勝利をつかんだ。しかし、2回戦は強豪・日体大の選手が立ちはだかる。たやすく勝利できないことは予想できたが、その実力は想像以上で瞬殺されてしまった。この悔しさはあすの団体につなげる。

迎えた2日目。前日、Cクラスからのし上がってきた関学大との勝負からスタートした。先鋒・森田の勝利で勢いに乗るとその後全員が白星。5-0で次に駒を進めた。2回戦の相手は立命大だ。谷口、山中の4年生が黒星を喫してしまう危ない展開も、ここは下級生がカバー。勝ち星を1上回り勝利を手にした。

△団体メンバー

ここで勝利すればAクラスの強豪校と戦える切符を手にすることができる。勝負どころの相手は早大だ。必ず勝って勢いづきたい先鋒戦には森田が挑んだ。しかし、上半身を中心に攻め入られ態勢を崩してしまう。そのまま土俵外に出てしまった。次鋒・谷口も序盤は相手に押されるものの、下半身を使って形勢逆転に成功。そこから相手も粘りを見せるが、腕をうまく使った谷口がきれいな上手投げを決める。試合を振り出しに戻した。

中堅・李は軍配を上げることができないが、副将・山中は全身で相手にのしかかり勝利。ここで2-2の再び同点に。残るは大将戦だけとなった。つまり、大将戦で勝利した方がAクラスに参戦できるということだ。ここで登場したのは坂本明優(社2)。体格差のある相手に果敢に立ち向かうが、坂本が土俵際付近にまわったタイミングで突かれる。寄り切りを食らってしまった。

△坂本

「東の勝ち」。行司のこの言葉は関大の敗北を意味した。その瞬間、土俵下の選手からも観客席にいたマネージャーからも涙が溢れた。あと1勝していれば・・・。この思いが襲うが、この悔しさは必ず選手を強くする。4年生はここで引退となったが、思いは託した。来年、Aクラスの舞台で戦う相撲部が待ち遠しい。【文・写真:木原綺音】

Share this content:

コメントを送信