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王座閉幕。姫大撃破で3位奪還!

王座閉幕。姫大撃破で3位奪還!

◇2022年度全日本大学対抗王座決定試合◇対姫大◇愛媛県総合運動公園◇

【女子3位決定戦】

○関大4-1姫大

○D1中村天・坂本0(6-1,3-6,6-4)2石川・松下

○D2山口・川本2(6-1,6-2)0田中・西本

○S1中村天2(6(3)-7,6-1,6-3)1西本

○S2坂本2(6-0,3-6,7-5)1石川

●S3山口0(4-6,3-6)2松下

女子3位決定戦は関西のトップを争う姫大との一戦。ダブルスで2勝をあげると、シングルスでも4年生の2人が勝利。姫大に白星を挙げ、王座3位に輝いた。

D1はブレークをしあう展開の中、第4ゲームでキープに成功しゲームカウントを3-1とする。続く第5ゲームでは相手の前に強いフォアハンドストロークを打ち込む攻撃が奏功し、再びブレークを奪いそのまま第1セットを取った。中村天・坂本組のペースで進んだ1セット目と打って変わり、第2セットは苦しい立ち上がりに。ミスする球が目立ち3ゲームをいきなり連取される。中盤に反撃を見せたものの勝負の行方は第3セットに委ねられた。ファイナルセットではキープしあう拮抗(きっこう)した展開が続くが第9ゲームにボレーの打ち合いを制してブレークに成功すると、次のゲームも手にする。第3セットを6-4とし、接戦をものにした。

△坂本

D2の山口花音(経1)・川本茉穂(人3)組は相手の強いストロークに対し、山口が早いリターンで返していきなりブレーク。ゲームを連取し試合を優位に進める。後半は前に出てくる相手にロブボールを有効に活用して第1セットを手にした。第2セットはお互いがキープを続ける中、第4ゲームでブレークに成功。その後は回転をかけた球で相手を揺さぶり、関大勢に1勝目を持ち帰った。

△川本

S3の山口は序盤は劣勢となるも第5ゲームから3ゲームを連取し巻き返しを見せる。だが第9ゲームにブレークを奪われ、第1セットを落とした。第2セットは第3ゲームにリターンエースを決められブレークを許す。その後はキープを続けるものの、差を埋めることはできず敗北となった。

△山口

S2の坂本は試合開始から好サーブを連発しいい流れを作ると、その後は相手を圧倒し6-0で第1セットを手にする。第2セットは第3ゲームにブレークを奪われるも直後にブレークバック。このまま1セット目の流れを取り戻したいところだが第5ゲームではネットする球が増え再びブレークを許す。その後はアウトする球が増え出し、第2セットは相手のものとなり、第3セットに突入した。第3セットでは第5ゲーム以降に流れを奪われ4ゲームを連取される。ゲームカウントは3-5と窮地に立たされた。しかし、ここから坂本が追い上げを見せる。2ゲームを手にしてゲームカウントを5-5とすると、第11ゲームは勝負どころで得意のフォアハンドストロークを打ち込みブレーク。第12ゲームもデュースを勝ち切りこの試合は坂本の勝ち。関大の勝利を確定させ、喜びをあらわにした。

△坂本

S1の中村天は力のあるレシーブに苦しめられ、いきなりブレークを奪われる。だが、第4ゲームに粘り強いプレーでブレークを奪い返す。その後は両者引かずキープしあう展開が続き、タイブレークに。ここではドロップショットを巧みに使われ相手に振られてしまう。最後はサービスポイントを決められ第1セットを落とした。第2セットは中村天のペースに。6-1で取り返し、第3セットに持ち込んだ。ファイナルセットは第1ゲームにブレークを奪われるものの、第6ゲームではスピンの効いた球でブレークを奪い返す。その後は相手のアウトする球でポイントを量産しゲームを連取。S1として納得の勝利を挙げた。

△中村天

中村天女子主将率いるチームはこの試合が最後。王座優勝という念願はかなわなかったが、昨年手にすることができなかった3位の座を奪還し次の代へと受け渡す。全国制覇に向け、関大テニス部が新たなスタートを切った。【文・写真:荒川拓輝】

▼中村天

「(試合を振り返って)昨日準決勝で負けてしまった後の試合でした。テニスでは負けた試合の次の日に試合があることはあまりないですが、その中で気持ちの整理や切り替えにフォーカスを当てて、関西代表第一校のプライドにかけて今日は勝とうという意気込みで挑みました。(ダブルスについて)リーグの時も同じ相手とやっていたので、どこが相手が苦手な部分なのか、私たちが優位に立てるのかという作戦と立てていました。山本コーチからもリーグとは違ったアドバイスをもらっていて、それが実行に移せたので昨日よりいい出だしができたかなと思います。(ダブルスを2つ取る重要性について)ずっとダブルスを取ったほうが団体戦は勝率が上がると言われていて、本当に2-0にすると気持ちも楽になりますし、有利になれた気分になれるので今日の2-0でシングルスに持ち込めたのは良かったと思います。(シングルスについて)西本選手とは小さい時から大学に入ってからもずっと何回も試合をやり続けていた相手だったのでどちらも手の内が分かる対戦でした。最近の結果では自分の方が勝っていたのでそこの緊張と、去年の王座でも西本選手と3位決定戦で自分にかかっていた試合で負けてしまいました。そこの緊張感があって思うようなプレーができなくてタイブレークで落としてしまいました。そこから切り替えて坂本をどうやって楽にさせようかと考えてセカンドを少しでもリードしてしようとプレーした結果セカンドセットを6-1で取れたので自分のプレーもありますが坂本にもプッシュされました。(4年間を振り返って)高校の時、そんなに大した成績も無い中で入学してきて周りの人達がすごく強くて新鮮で、山本コーチのプロの視点からも教えていただいて1年生からも王座を経験させていただいて色々なことがあって4年間で成長できたかなと思います。今までやってきたことが日本一という形で返せなかったですが、3位という去年よりは1つ上の順位で後輩に託すことができたので、そこは良かった点かなと思います。(後輩に向けて)1年間主将としてやってきて、後輩の支えがなければこの1年やってくることができなかったのでまずはありがとうという気持ちを伝えたいと思います。あと、日本一という目標でやってきましたがそれを達成することができなかったです。今日リーグと王座で学んだ課題や足りなかったことが痛感できたと思うので、そこは来年につなげて行ってもらえたら今年王座にきて3位を取った意味があるのかなと思うので、後輩たちには来年日本一になって私たちに報告してきてくれたらうれしいなと思います。主将としてたくさん厳しいことを後輩に言ったと思いますが、それを理解してついてきてくれてありがとうございました」

▼坂本

「(プレッシャーはあったか)この前のリーグも関大が勝っていてプレッシャーは大きかったです。昨日は慶應に立ち向かうチャレンジャーの気持ちで臨めましたが、今日は姫路大学の方がチャレンジャーの気持ちで来てたと思うので試合の流れ的にもプレッシャーの多い試合でした。(ダブルスの2セット目について)最初が良かった分、セカンドセットは相手がポーチなど積極的な姿を見せてきて、6-1で取っているのに自分達が引いていてそこが3-6で落とした原因だと思います。(シングルスの2セット目はプレッシャーがあったのか)シングルスもセカンドセットに入ってから相手が攻めてきて、ファーストセットは相手があまり調子が良くなくて打ててなかったです。自分が返してるだけでポイントを取れてたので、打たれて自分が引いてしまってゲームカウント1-0の時に長いデュースを落としてしまったのが2セット目の流れが相手に行った原因だと思います。(逆転した時について)最後は気持ちで絶対相手に負けないという思いと、自分1人でコートに立っていたらあんなに強くいられなかったと思います。応援の力があってこそあの力が発揮できたかなと思います。(勝利後ベンチコーチと抱き合っていたが)私的には最初の1ポイント目から最後のポイントまでずっと気持ち的に苦しかったので勝って安心したという安堵感でした。(4年間を振り返って)山本コーチの仰る通り私はいい技術は持っているけど精神的にプレッシャーのかかった試合やせった試合であんまり力を発揮できないのがずっと課題でした。でもリーグ、王座を通じては気持ちも強く持てて踏ん張ることができて精神的にも強くなれたかなと思います。(後輩に向けて)3年生は3年間、2年生は2年間、1年生は半年くらいしか関わることができませんでしたが、それぞれ自分達の姿を見て感じたことがあると思います。今日の試合でも感動ややる気を与えられて、私たちの姿を見て成長した姿を来年以降も私が見れたらうれしいかなと思うので、後輩は来年日本一を絶対取ってもらいたいと思います」

▼川本

「(試合を振り返って)慶應戦で負けてしまって、それが去年と同じ結果ですごい悔しい。正直に悔しい思いがあって、今日の3位決定戦では勝てたんですけどうれしい気持ちと悔しい気持ちがあって、目指していたのは日本一だったので悔しい気持ちの方が大きいです。(今日は出だしはブレークから始まりましたが)今日の試合は立ち上がりが良くて、2人とも強い気持ちで臨めたかなと思います。相手より勝つという強い思いを持でたと思います。(シングルスの戦いをどう見てたか)ダブルスの後にシングルスが入るので、私ができることはダブルスで2-0をつけていかにシングルスを楽に戦うかというのを考えていました。慶應戦では負けてしまってそれができませんでしたが、今日の試合では2-0つけてシングルスにつなげることができたので、あとは先輩たちや山口に頑張ってもらって私ができることを全力でやろうと思いました。(次からは引っ張っていく立場になるが)今回の王座での悔しい気持ちを来年にしっかりぶつけて、4回生の思いも含めて1年間もうチーム作り。上回生で引っ張っていって来年は目標としている日本一になれるようにこの1年間頑張りたいと思います」

▼山口

「(試合を振り返って)昨日の慶應戦では負けてしまって、自分達の負けがチームの負けに大きくつながってしまったと思っています。今日は勝てましたがこの期間を通したら満足のいかない期間だったなと思います。(初の王座でしたが)今日は4回戦の最後の試合で4回生が勝って勝てたのでいい試合だったかなと思います。(シングルスについて)シングルスでは相手がすごく良かったというのもありますが、自分の中でも違うことができたのではないかなという反省点があります。これは来年の王座優勝に向けて改善していきたいと思います。(王座で感じたことは)相手に対する苦手意識が負けにもつながったのじゃないかなと思います。意識の違いで勝ち負けにつながるのだと感じました。(来年以降に向けて)来年は今年の4回生の思いも背負って3回生も最後の年になるので、その時に絶対優勝するためには私の勝ちが必要となると思います。絶対に勝ってチームに貢献したいと思います」

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