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総力戦で大体大下し、リーグ2勝目を挙げる

総力戦で大体大下し、リーグ2勝目を挙げる

◇2020年度関西学生リーグ戦3日目◇対大体大◇9月26日◇於・向日市民体育館◇

[第1Q]関大25―13大体大
[第2Q]関大15―15大体大
[第3Q]関大22―24大体大
[第4Q]関大20―15大体大
[最終結果]関大82―67大体大

リーグ3戦目では、大体大と対峙(たいじ)。「 相手も崖っぷちなのはわかっていた。死に物狂いでうちとの試合は取りにくると思っていた」と田代良雅主将(商4)。両者とも1勝1敗で迎えた大事な一戦だった。第1クオーター(Q)でリードを奪うと、1度も逆転を許すことなくリーグ2勝目をつかんだ。

「 本当に良いスタートで試合を始められた 」とラディオノフ・ユリアンヘッドコーチ。先手を取ったのは関大だった。岸拓也(経3)がゴール下まで切り込み、シュートを沈めると、相手のターンオーバーから速攻で秋岡和典(人4)が得点を決める。開始約2分で10点のリードを奪う。その後、岸のスリーポイントやリバウンドショットが決まりさらにリードを広げる。相手ディフェンスを司令塔・竹村崚(文3)が崩し、菅原紳太郎(文4)の得点を演出。ディフェンスでは、相手のミスを誘い得点を許さない。攻守ともに機能し、最高のスタートを切った。

△秋岡
△竹村

第2Q最初の得点は菅原のゴール下。西村晴人(商2)のスリーポイントや竹村のカットインも決まる。中盤、得点が決まらない場面もあったが武村壮二郎(人2)のリバウンドや堅守で粘り、相手に点差は詰めさせなかった。

△菅原
△武村
△賀谷勇(シス理4)

第3Q、相手のシュートが立て続けに流れが相手に傾きかける。しかし、「 苦しい時間が多かったけど、そこでみんながもう一回ディフェンスの意識を高めて勝ち取ろうという考えで一致していた 」と秋岡。点の取り合いとなる展開の中でも、チームディフェンスを崩さなかった。終盤に、福島大智(法2)の得点や、糸瀬公平(人2)のスリーポイントが決まり、10点差で最後の10分へ。

△田代
△福島
△糸瀬

最終Q、序盤に西村がタフショットを決めると、糸瀬のスリーポイントがリングを通過。中盤には、「 あそこが流れを引き寄せた部分 」と田代主将が語ったように、速い展開から岸がスリーポイント沈め、相手を突き放す。その後も、リードを守り切り最終的には15点差で試合終了のブザーが鳴った。

△大内一慶(社1)
△岸

「 総力戦で勝った 」と田代主将。どちらに傾くかわからない状況で出たのはチーム力の差。どの選手がコートに立っても各々の役割を果たし、全員で勝利へ向かった結果だ。次戦は昨年リーグ2位の近大との対決。勢いをそのままに、連勝をつかむ。【文:金田侑香璃/写真:北島翔大・金田侑香璃】

▼ユリアンHC
「私たちは試合に勝つことができた。とても良い状態で試合を始めることが出来たと思う。もちろん、試合中に問題はいくつもあったし、相手チームはとてもいいチームだった。その中でとても速いスタイルで試合を進めることができた。とても良いスピードとスペーシングで展開することができた。とても難しいことだったと思う。良かったことは、試合が終わるまで、チームが強い状態でいられたこと。 そして、4Q目の鍵となる時間帯で、とても賢くプレーすることができた。とても良かったし、本当に良いスタートで試合を始められた。そして、この1週間、限られた時間の中でできる限りのディフェンスの準備をしてきた。私たちは準備してきたことを試合で行うことができた。今日も、全員が最高の選手だった。ベストプレーヤーはチーム全員。もちろん、誰かが良いゲームを作り、おそらく明日は違う人だろう。全員を褒めたい。最も重要なことは、私たちがチームとして強い状態であったこと。もちろん、スターティングメンバ―もすごく頑張ったが、チームとして良い状態であることがとても重要だ。 ディフェンスに関して、準備をしてきた。試合の出だしのところで、とても良いディフェンスをしていた。その後、少し疲れてきた頃でも、それを継続できていた。だから勝てた。次のゲームは、チームが違うが、先週と似たような状況になると思う。似た状況だが、相手が違う。早く気持ちを入れ替えて、次のゲームへの準備を整えたいと思う」

▼田代主将
「負けた後の練習が1番大事っていうのはずっと伝えていた。チームでそれを共有できてて、昨日までの練習3日間あったけど、すごくハードに体大を意識した練習ができた。そこが良かったと思う。藤本が乗ってくるのはわかってたし、相手も崖っぷちなのはわかっていた。死に物狂いでうちとの試合は取りにくると思っていた。しっかりそこに対策を打った。相手のキーマンに対して、ディフェンスの対策をこの3日間で落とし込んだ。その対策が効いた。準備勝ちだと思う。出だしはこの上なく良く、それもアップが良かったから。健史くん(長町健史トレーナー)がしっかりアップをしてくれるから、それに乗っかって良いアップができて、良い出だしができたのは良かった。第1Q最初の2分ぐらいで10点開いた。点差が開いたときに、今年できているのは絶対にすぐ詰められないこと。自分たちが乗ってきたときに、俺だけじゃなくてベンチ全員がしっかりディフェンス締めようっていう声は出てたし、コート上の人もそれを体現していた。そういう共通理解を常に持ってるから良いディフェンスができた。1Q当たりすぎやなって部分もあったし、関学戦の時も2ピリで静まり返ったけど、そこでディフェンス、リバウンド、ずっと言い続けてる俺たちのほんまに基礎の部分。そこだけはいずれ当たると信じてやり続けることができた。藤本のところに個人技でやられすぎた。指示としてはバスカンはなし、チームファウルが4つになるまではファールで止めていいってことだった。これはウィリーに関してもレイアップ行かれるぐらいなら、止めて方がいいってなってた。でも、全員そこで守りに行かないとっていうのがあった。あそこは、ユリアンの話をきちんと聞かないといけない。そこが今日の反省点。止めるべきところは、ファウルしてでも止めないといけなかった。そこがちょっと反省点。どっちも足が重くなってる状況が続いたなかで、1回ワンサイドっていうアーリーオフェンスを崚(竹村)がコールして、そのときに公平(糸瀬)がすごくいいランをして、ディフェンスがズレたことで岸のスリーポイントが入った。あそこが、寛太郎さん(岸本寛太郎コーチ)も言ってくれたけど、あそこが流れを引き寄せた部分。天理大戦ではそれができなかったけど、今日、重たい時間に良いトランジションができた。このセットはやっぱりオフボールのスピードも大事っていうのを全員がわかったシーン。みんなの自信につながったと思う。(自身について)試合開始前にユリアンに呼ばれて、出すよって言われてた。藤本か、ウィリーだよって。藤本が来たらオールコートでプレッシャーをかけなさいって、準備しておいてって話だった。自分の役割は3ピリかなと思っていたけど、カズ(秋岡)のファウルが混んだ瞬間にユリアンが思い切って、点数も止まっていたし、ディフェンスで流れを取りたかったから、そこは信頼して出してもらえた。あとは自分の役割を果たすだけやし、1番意識したのは、他の主力選手が、4人出ているなかで俺がファウルしないといけない。止めるときは俺がファールしないといけないから、そこは1回紳太郎(菅原)がファウルしたけど、あれは俺がしなあかんかった。そこに関しては晴人(西村)にも崚(竹村)にもファウルするときは俺がするからっていうのは伝えていた。あと、できるだけ彼らのディフェンスの負担を軽くしてあげないといけないから、前から当たるのは俺だと。そこでしっかり、チームに1番何が必要かを考えて、今日はつなげたかなと思う。あとは、ゾーンディフェンスが結構機能していたかな。ずっと今まではキーとなるプレーヤーが8人だったけど、大内が出たり、俺が出たり、佑真(山内佑真=経4)もまだおるし、賀谷さんも出たけど、やっぱりああいうのがほんまに大事。俺とか後から出てくる選手はつなぎの役割やし、しっかりそこで自分の役割を考えて果たせるようになればもっと良くなると思う。今日はほんまに総力戦で勝った。1ピリも良かったけど、やっぱり最後の4ピリが良かった。思ったのは、カズ(秋岡)がファイブアウトして、紳太郎がファールしたとき、あそこで竹村しかおらん、っていう状況になった。俺もベンチから声かけて、『崚、お前やぞ』って。そのときに、絶対的に信頼できるなって改めて感じた。あの状況で支えられるのは竹村しかいない。本人もだいぶ自覚していると思うけど、竹村の成長っていうのはすごい。勝因は、準備と雰囲気。始まる前からもそうやし、試合中の雰囲気も、相手は煽ってくる声が多かったけど、こっちはしんどい時間帯に必要な声をしっかり出せた。あと、全員がユリアンの指示に従ってしっかり動いた。チーム力の差が出た。明日も、しっかりやったらいけると思う。(次戦について)もうこの勢いは全員が自信を持ってる証拠。しかもホーム戦やし、しんどい展開になるのは間違い無いと思うけど、やっぱりディフェンスとリバウンド。パトリックがいるけどリバウンドをしっかり抑えて今日みたいにアウトサイドがしっかり取れば、他はそんなにサイズが大きい訳ではないからいける。しっかりディフェンスとリバウンドで粘って、走る。明日はもっとトランジションが速いゲーム、自分らの得意な展開に持ち込めば十分勝機はある」

▼秋岡
「今年は積極的にドライブを仕掛けていくことを頭に入れている。去年はガードが堅く、だいぶいけていたけど、今年は小さいので。晴人(西村)と公平(糸瀬)はドライブいけるけど、2、3番がいかないといけない感じだから、今年は去年よりもドライブを意識してやっている。(大体大は)トランジションとオフェンスリバウンドが相手の強みというイメージだった。対峙した選手はドライブが要点だったので、守備のケアよりドライブのケアを優先した。結局ファウルが混んじゃったけど、ドライブで簡単にシュートに行かせないようにできたと思うので、そこは良かったのかな。ファウルは混んだけど、そういった部分でうまくいけたと思っている。後半は苦しい時間が多かったけど、そこでみんながもう一回ディフェンスの意識を高めて勝ち取ろうという考えで一致していた。みんなで勝負を意識して戦えたから粘り抜けたと思う。(近大は)パトリックがでかいけど毎年いる。去年とかも勝てているので、抑えるところを抑えたらこっちに流れが転ぶかもしれないゲームになると思う。去年みたいに、こっちに流れを引き寄せられるように、やることをやって自分たちの時間を少しでも多く作れるように、チーム一丸で臨みたい」

▼糸瀬
「勝ててよかった。全員がこの試合に向けてみんなでどうやって守るかとか意識してそれができてた。この1週間はすごくよかったと思う。(シュートを決める)そういう役割。今日はいい感じだったと思う。(シュートタッチは)良かった。いつも通りです。大体大は前から激しく当たって藤本さんとウィリーさんのところがキーマンだった。そこをどうやって守るかっていうのを考えて臨んだ。今日結構藤本さんにやられてたけど、全員で我慢してやれたので良かったと思う。後半の、どっちに流れがいくかわからないときに、ちょっとスローペースだったけど、1本早いペースでオフェンスができて、拓也さん(岸)がスリーを決めて、そこから流れが変わった。そこが1番良かったかなと思う。全然、インカレの可能性はある。自分のできることをして、勝ちたい。カズさん(秋岡)や晴人(西村)の交代で出るので、その2人が調子がよくないときとか、あまりシュートが入らなかったり、止まってるときにスリーを打って、決めて、流れを変える。そしてまた、いい形で2人につなげられればと考えている。自分はシューターで出ているので、思い切ってシュートを打っていきたい。近大もパトリックがいて、リバウンドが取りにくいと思うけど、外を決めればリバウンドなんてないので、しっかり決めて勝ちたいです」

▼福島
「出ていたのは、15分くらい。3ピリが全部フルで出ていたので、そこがしんどい部分だった。意識したところは、相手の9番がキーマンで、そこに対してどれだけ自分がプレッシャーをかけられるのかというところ。相手のオールコートプレッシャーが強くてボール運びに苦戦して、スタートが良くなかった。ショットクロックとか短い状態で組み立てるのは難しかった。自分が出てた3Qはもうちょっとハイペースにしたかった。けど、そこは我慢の時間でもあったから、あれはあれでしょうがなかったのかなと思う。あとあと考えたら、もっと得点は決められたと思う。あそこで1個プッシュがあれば点差がもっと開いたのかなと思う。3Q、相手のシューター勢がシュートが入り出して、そうしたらディフェンスも乗ってきてた。こっちは、点差があいてたから守りにどうしても入っていた。そこでギャップが生まれた。ピックのコミュニケーションとか、相手のセットプレーはわかっていたので、あとはコミュニケーションを取っていくだけ。コミュニケーションを取り合ってどう守るか、その部分を意識している。相手チームは、体が強くて、みんなが身体能力高くて、走ってくる。そこに関しては他のチームよりもハードな試合になった。良かった時間帯は、走れてる時間帯。どちらかといったら、ゆっくりスタートして、セットもゆっくりになってそういう動きがすべてスローになったときは流れが良くない。ちゃんとみんなスピードがで出るときには、関大の勢いはすごい。3試合終えて、個人的にはディフェンスではある程度プレッシャーをかけられているから、もうちょっとオフェンスで貢献したい。まだ3戦だけど、上位チームになる可能性の高いところに対して勝てている。だからこそ、ちょっと気の緩みがあるかもしれない。もう一度、気を引き締めてこれからの試合に臨みたい。明日も勝ちます」

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