いまロード中
×

3年ぶりに関学大下し、開幕勝利!

3年ぶりに関学大下し、開幕勝利!

◇2020年度関西学生リーグ戦1日目◇対関学大◇於・八尾市立総合体育館◇

[第1Q]関大15―13関学大
[第2Q]関大22―12関学大
[第3Q]関大14―22関学大
[第4Q]関大21―17関学大
[最終結果]関大72―64関学大

田代良雅主将(商4)率いる関大男バスがついにリーグ開幕を迎えた。初戦の相手は、過去3年間白星を挙げられていない関学大。両者とも重い立ち上がりとなったが、第2Qクオーター(Q)で大きくリードを奪うと1度も逆転を許すことなく勝利した。

第1Q、相手に先制を許すも秋岡和典(人4)がタフショットを沈め取り返す。その後、中盤までは両チームとも得点が入らない展開が続く。終盤に糸瀬公平(人2)や西村晴人(商2)のシュートが決まり始めスコアが動く。相手も得点を決め始めるが、要所でしっかりと守り、2点リードで前半を終える。

△秋岡
△福島大智(法2)

試合が大きく動いたのは第2Qだった。開始約1分後、岸拓也(経3)のスリーポイントがリングを通過。竹村崚(文3)のアシストから糸瀬もスリーを沈め、10点リードとする。たまらず相手がタイムアウトを取るも、その勢いは止まらない。西村がスティールからの速攻を決めると、秋岡のスリーポイントも決まる。ディフェンスではゾーンとマンツーマンを使い分け、相手を翻弄(ほんろう)。思うように攻撃をさせなかった。最後は武村壮二郎(人2)が確実にゴール下を決め、2桁リードで前半を折り返す。

△竹村
△岸

「 簡単にいく相手ではないということは全員がわかっていた。こういう展開になるということも、なんとなくイメージはしてた 」と田代主将。第3Q、相手のシュートが当たり、点差を詰められると、中盤には1度、同点とされる。だが、ここで簡単に流れを渡さないのが今年の関大。我慢の時間が続くなかで、岸のスリーポイントや西村の得点で再びリードを奪い、試合は最後の10分へ。

△西村

第4Q、関大最初の得点は菅原紳太郎(文4)のバスケットカウント。竹村がパスをさばき西村、武村が得点を決めると、糸瀬もフリースローを沈め、最後まで攻撃の手を緩めない。リードを守り切り、試合終了の時を迎えた。

△菅原
△糸瀬

「 全員が特にディフェンスにおいてよく頑張ったから、選手たちを褒めたい 」と ラディオノフ・ユリアンヘッドコーチ (HC) 。勝利の鍵を握ったのはディフェンス。苦しい時間帯でもチームのやるべき事を徹底し、相手に流れを渡さなかった。また、コート上やベンチ問わず、最後まで前を向き、戦い抜いた。

「 関大バスケ部っていうチームで取った1勝だった 」と田代主将。このチームで迎えた初めての40分間は、貴重な勝利へ結びついた。今リーグ戦は無観客試合で行われ、チーム関係者であっても会場に入ることが制限される。この日、歓喜の瞬間の現場に立ち会うことができなかった部員もいた。会場で戦ったメンバーは、多くの人の、様々な思いを背負い勝利をつかみ取った。チーム全員で戦うことができるのは全日本インカレの舞台ただ1つ。そこに向かい、離れていても、チーム一丸でこのリーグを戦い抜く。男バスの挑戦はまだ始まったばかりだ。【文:金田侑香璃/写真:竹中杏有果】

▼ユリアンHC
「今日のゲームは新型コロナウイルスの影響で久しぶりの、そしてこのチームの初めての試合だった。もちろん、勝つことは重要だけど、集中して良い試合をすることが大事だった。うちだけじゃなくて他のチームも、このリーグに向けての100%の準備ができていたわけではないと思う。でも、そのなかで試合が出来ることが本当に重要だった。この試合で、ゲームプランのほとんどを遂行することができた。勝因はディフェンス。第3Qを除いて、ディフェンスがすごく良かった。第3Qは、相手の強い部分を生かされた。関学大にはいい選手がいる。彼らは第3Qで、とても良い攻撃をしていた。私たちは、それに対してディフェンスの強度を上げていかないといけない。それはとても重要なこと。この試合はディフェンスが鍵だった。40分のなかで、どうしても浮き沈みはある。そのなかで、我慢して最後までやり切れたのは良かった。重要なことはチームの努力。私たちは1つのチームとして戦ったけど、このゲームでは正直ローテーションが足りなかったと思う。今年初の試合ということで、緊張によるプレッシャーでたくさんの選手を使えなかった。スターティングメンバーや主要メンバーで固定する場面が多かった。 全員が特にディフェンスにおいてよく頑張ったから、選手たちを褒めたい。そして、ベンチの雰囲気もすごく良くて、試合に出ていないメンバーにも感心した。全員が前向きで、戦う準備ができていた。このチームはとてもいいチームだと思う。様々な種類のディフェンスを使いこなせている。そして、彼らは優れた精神力を持っている。とても良いチームです。だから、私は、彼らはこれからとても良い試合をしていくと思う。(次戦に向けて)最も大事なことはしっかり回復して試合に臨むこと。私は彼らが、試合をする上で何が重要か理解できている優秀な選手たちだと思っています」

▼田代主将
「前日に最後喝を入れて、それで今日につなげられたかなと。準備勝ちだと思う。昨日は、最後はチーム全員でという思いがあったからわざわざBチームの練習時間をずらしてもらって、Aが終わってBの練習が始まるその間に1回全員で集合した。チーム全員で戦っているって気持ちは全員に持ってほしいし、このチーム56人で全員でプレーできるのはインカレだけ。インカレしかないからAチームの人間はベンチに入れなかった人に恥じないプレーをして、インカレに連れてってあげようと。そういう意識を全員で守りたかった。Bチームの子たちは会場に来れないけど関大で応援してくれた。そういう様子もしっかり見れたから今日は目標にしていた一体感が生まれていたと思う。(今日のゲームプランについて)久しぶりの公式戦でハイになることもあるし、緊張することもあると思うけど、やっぱり絶対ディフェンスとリバウンドは崩さない。そしてやってきたオフェンスの形が出せれば絶対に勝てると思っていた。最初、いつもやってる体育館と違ってリングが遠かったっていう声が聞こえた。岸や晴人(西村)が入らなくてっていう時間が続いたけど、そこで全員が我慢やと。コート上でもベンチでも我慢やと。そこで良いディフェンスができて、シュートが入って点差を開けられた。メンタルが強くなった証拠だと思う。しっかり要所要所を押さえられた。2Qは完璧に近かった。ディフェンスも良かったし、公平(糸瀬)のシュートが当たり、リズムよくできた。ファウルトラブルだけ少し気になったけど、そこに慌てず対処できた。がっつりファウルというよりは、細かいところで取られた感じ。そこは我慢やし紳太郎(菅原)にしても崚(竹村)にしても3つになってしまったけどその後の壮二郎(武村)や大智(福島)も頑張った。そこはお互いの信頼があってこそ。簡単にいく相手ではないということは全員がわかっていた。こういう展開になるということも、なんとなくイメージはしてた。追いつかれたときに逆転はされなかった。それがすごい良かった。あそこで踏ん張ったのはディフェンスとリバウンド、そこの差が出たからだと思う。関学はディナイがすごく強かったし、キーマンは小西、横川。あそこにやらせなければ他のプレーヤーに点入れられても乗らない。そこを絶対に守らないといけなかった。だけど、3ピリのしんどい時間帯で横川に連続で入れられたり、小西にポンポンといかれた。そこの絶対防がないといけないポイントのところで3ピリのよくなかったところ。そこはスタッフの指示をしっかり聞いて絶対に守るべきところは守れないとしんどい展開がこの先出てくると思う。要所要所で細かいミスが出た。簡単なターンオーバーとかパスミスとかがあった。今回はそこが相手の逆転につながらなかったけど、ああいう細かいミスが相手に流れを渡して、1勝を落としてしまうリスクに十分なり得ると思った。そういう声も出ていた。明日は気をつけて、慢心する時間がないようにやっていきたい。関学に勝ったのは3年前の四私大定期戦以来。そこからは本当に勝っていなかった。もちろんリーグ戦でも。この1勝はものすごく大きい。選手らにとっては関学に勝てたことはすごく自信になるし、今までしんどいことをたくさんやってきたけど、それが間違ってなかったと思えてると思う。でも、これで満足するのはまだ早い。次の天理戦を取らないと意味がない。インカレに行くためには絶対に5位以内に入らないといけない。勝ったことは自信に、でもまた明日目の前の1戦1戦に全力で向かうだけ。今日はベンチも良かったし、コート上の雰囲気も良かった。応援席にはいないけど、いるはずだった人たちの分もやろうって気持ちがみんな出てた。活躍したプレーヤーはいるけど関大バスケ部っていうチームで取った1勝だった。自分の出番はしんどいとき。コートに立つ人を絶対的に信じてる。やれる子たちだから。その中でどうしてもしんどい時間帯に、ベンチから声をかけてあげる。その一言で火がつくし、そういうチームの雰囲気を作るのは俺の仕事。コートで活躍することだけが全てじゃない。勝利のために尽くすだけ。明日の天理は今日よりサイズがでかいし、インサイドはもっと負担がかかると思う。そこを全員でリバウンドを取っていいディフェンスをして、ブレイクを出す。そうやって勝ちきればもっと自信になる。来週の大体大戦につなげられると思う。だから、明日を絶対に落とすわけにはいかない。インカレに行くために、目の前の1戦を見てチーム一丸となって頑張ります」

▼岸
「いつもは、観客とかもいて緊張することが結構あったけど、今年は無観客ということであんまり緊張することはなかった。最初から良いディフェンスができていて、初戦としては良かったと思う。今年は田代さんがキャプテンなのでメンタル面での支えが本当に大きい。練習の雰囲気とかほんまに良くて、その雰囲気がそのまま試合に出たと思う。最初2本外して、どうかなと思ったけど、良いパスをもらえていたのでそれで決めることができました。この体育館は中学の時に1回来たぐらい。だからほぼ初めてのようなものだった。相性は良いと思います。練習中でも結構リバウンドの部分はやっていて、リバウンドに対する意識がすごくあった。今日は相手と身長も一緒ぐらいだったから、リバウンドを取られないようにボックスアウトをして、ディフェンスリバウンドを取ることを意識していた。マッチアップのときのコミュニケーションミスとかがあったりした。明日の天理も結構動いてくるチームなのでスイッチするところはしっかりスイッチしてコミュニケーションを大切に頑張っていきたい。3Qの最初で点差が縮まってしまって、そのときにベンチも暗くなってしまった。でも、そこでもう一度ディフェンスを頑張ってやれた。そこでまた点数を開けられた。そこは、メンタル面でのチームの強さが出たと思う。求められていることはリバウンドだったり、スリーポイントだと思う。そこを意識してやっていきたい。去年スリーポイント王っていうのもあって、これから厳しくなってくると思う。そのときにしっかりドライブして他の人にさばいたりだとか、臨機応変なプレーをしていきたいです」

▼武村
「菅原さんのファールが結構混んでいて、やばいなって思っていた。緊張とかせずに、いつも通りにできたのでよかったです。ユリアンと面談したときに、菅原さんと交代で出るからっていうのは言われてた。菅原さんがファウルを2個ぐらいしたときに、出るなって思った。(実戦は)新人戦以来。しんどかったです。外からのシュートが得意ではないので、リバウンドとかディフェンスのカバーとか泥臭いことを頑張ってチームに貢献できたらとずっと考えていた。今日はそれを実戦でできたので良かったと思います。7番と11番の選手が点を取ってくるっていうのはチームで共有してあった。7番に何本かスリーを決められたけど、11番は抑えられた。そこはチームで守れてたので良かったと思います。去年天理には1巡目に負けて、2巡目は勝った。勝ちで終われているし、今日も勝てたのでその勢いのままやっていきたい。相手も留学生とかがいて、大きいのでそれに負けないようにしていきたい」

Share this content:

コメントを送信