いまロード中
×

儚くて、美しい学生スポーツの世界

儚くて、美しい学生スポーツの世界

何を書こうかな…。そう考えているうちに同期たちのコラムが次々に流れていく。どれも素敵なものばかりで、いろいろなものが詰まっていて、胸がいっぱいになった。自分の価値観や、カンスポの活動について、新聞に対する思いは紙面の変化球や過去のコラムに綴ったので、いよいよ本格的に焦ってきた(笑)

小学生のときは水泳を、中高6年間はバスケットボールを選手としてやってきた。そして、大学ではカンスポ。人生の半分以上は私の隣にスポーツがあった。この「スポーツ」を最後のコラムの題材にしようと思う。

スポーツはたくさんの感動を生み、人々に勇気を与える。ありきたりな表現かもしれないが、本当にその通りだと、強く思う。オリンピックや国際試合、プロスポーツ…。様々な枠組みの中に、もちろん学生スポーツもある。この3年間は、学生スポーツに魅了され続けた時間だった。

学生生活を競技に捧げる。これは、並大抵のことではない。この4年で競技人生を終える人もいれば、卒業後も続ける人もいる。けがなどで道半ばでチームをサポートする側に回る人、最後まで続けることがかなわなかった人もいる。だから、その時、その瞬間がその人やチームにとって最初で最後であり、再現することができないものなのだと、つくづく感じた。

かけがえのない瞬間に1つでも多く立ち合い、発信する。これはカンスポの使命だと思う。でも、決して私たちの力だけではできない。取材をさせてもらえる環境があり、快くインタビューを受けてくれる選手がいてやっとスタートラインに立てる。だから、この3年間は本当に恵まれていたと思う。壁にぶつかることもたくさんあったが、その度に私を救い出してくれたのもこの活動だった。番狂わせの大金星や、全日本での雄姿、多くの困難を乗り越えてきた人の口からこぼれ出た言葉。何度も何度も、感動の瞬間や身に余るほどの経験が私をこの場所に引き留めた。

3年間、カンスポとして見た学生スポーツの世界は、とても儚くて、美しかった。4年という長いようで短い時間に、すべてを懸けるKAISERSの姿はいつも輝いていて、すごくまぶしかった。こんな貴重な経験ができる環境に3年もいられたことは、私の大きな財産だ。たくさんの感動とすべての出会いに、本当に感謝しかない。これからも、立場は変わるがこの素敵な世界を見ていたい。そして、何らかの形で恩返しができたらなと思う。【金田侑香璃】

Share this content:

コメントを送信