◇木下カンセープレゼンツサマーカップ2026競技会1日目◇8月9日◇木下カンセーアイスアリーナ
[選手権男子SP]
3位 朝賀 74.82
20位 樋口 48.00
真夏の氷上に全国からスケーターたちが集う、木下カンセープレゼンツサマーカップ2026競技会(サマーカップ)。大会1日目は、選手権男子ショートプログラム(SP)に朝賀俊太朗(文3)と樋口温之(安全2)が出場した。朝賀は、シーズン初戦ながら3位につける。樋口も昨シーズンから技術の精度や表現力を向上させ、フリースケーティング(FS)進出を決めた。
第2グループの樋口は、昨シーズンからの継続プログラム『黒い瞳』を披露。冒頭の3回転トーループ+3回転トーループは、回転不足となりながらも着氷した。しかし次のルッツでは「迷ってしまった」と、ジャンプの回転が抜けてしまう。それでも、『滑走屋』出演から学んだ表現力や安定感のあるスピンを見せ、得点は48.00。悔し気な表情を浮かべたものの、20位につけた。

最終グループの朝賀は、前の2人の出場者が棄権となり出場が前倒しに。それでも、落ち着いた様子で最初のポーズを取った。演技したのは、今シーズンの新プログラム『Tetris』。1本目のトリプルアクセルを着氷すると、その後の2本のジャンプも危なげなく成功させた。そして会場を大きく沸かせたのは、独創的なステップシークエンス。多様に四角形を描きながらリンクを大きく舞い、世界観を表現した。得点は74.82で自己ベストを更新。全日本常連メンバーが上位を占める中、3位に食い込んだ。

好発進を切った2人は、大会3日目に行われるFSに進出。オフシーズンに磨いてきた技術や表現を氷上に刻むに違いない。【文:川元咲季/写真:王楊慧心】
▼樋口
「(演技を振り返って)良くはなかったですね。マインドが上がり切らないところがあって、気持ちで負けていたのが演技に出てしまったと思います。(今日の練習での感覚)今日の練習までもそんなに悪くはなかったので、『いけるぞ』とは思っていたけど、トーループが終わった後だったり、ルッツに行くときに迷ってしまったというのはあります。(オフの間力を入れて練習したこと)『滑走屋』を経験して、スケーティングや表現のレベルが違うと思ったので、その練習をしていました。ジャンプはけがなどで少し落ちていた部分があって、上げるというより戻す方に時間を割いたので、ジャンプはまだここからという感じです。(『滑走屋』出演を振り返って)率直に『メンバーの中で一番下のレベルだ、もっとやらなければだめだ』と思いました。ジャンプははまらないとだめな競技だけど、表現もしっかり力を入れていきたいという気持ちの変化が大きかったと思います。昨年の演技と比べてみると、いい表現はできるようになったと思います。(SPは昨シーズンから継続。今シーズン頑張りたいこと)今悩んでいるのは、表現とジャンプを融合させること。表現ばかり気にし始めてからジャンプがはまらないことが多いので、どちらもできる人になるのが今シーズンの目標です。(FSへの意気込み)自分の今できるベストを尽くすことです。新しいプログラムなので、『この子すごくうまくなったな』と思ってもらえるような演技ができるように頑張ります」
▼朝賀
「(演技を振り返って)耐えるジャンプが多くなりましたが、その中でも後半でコンビネーションが入ったことは初めてだと思うので、そこは素直に良かったかなと思います。(滑走順が早く回ってきた)前の2人が棄権となって、いつもと違う感覚の中で最初のポーズに立ちました。でも自分の中で落ち着いたまま演技に挑むことができたので、とりあえずは良かったかなと思います。(新プログラムの選曲理由と魅力)振付はキャシー・リードさんにお願いしました。キャシーさんから送られてきた数曲から、僕と武史先生(本田武史コーチ)で盛り上がる曲、僕に合う曲というので選ばせてもらって。立体的な動きや落ちてくる動きなどを多く振り付けて取り入れてもらったので、しっかりと伝わることができるように振付ができたらなと思っています。(今シーズンのジャンプの調子)昨年大きなけがをしてからここまで、耐える体作りを徹底的にやってきました。今は大きなけがなくここまで来れて、底力や土壇場で耐える力は昨年に比べて格段に強くなっています。だからジャンプの安定感はだいぶついてきたという思っています。(具体的にどんな体力作りを取り入れているか)昨年までだったら、シーズンが始まる2カ月前くらいからトレーニングを始めていましたが、今年は昨年大きなけがもあったので、そういったことにならないようにという理由から、オフシーズンに入ってからもずっと欠かすことなくトレーニングを毎日やっていて。強度は調整しながらですが、自分の体に対してオフがあまりないようにしました。それがいい方向に向くのかは、ここからのシーズン次第ですが、今はトレーニングのおかげで、曲を通した中でもう1歩足が踏み出せればということも減ってきました。(20歳になってのシーズンを迎えて心の変化)大学でも3年生になって後輩も今年かなり増えたので、僕も教える立場になってきていて。今までは受け身で教えてもらってばかりだったけど、今年は放出する形です。新しい自分の生活リズムが半年間で作れていると思います。(FSの魅力と意気込み)昨年から引き続きのプログラムになりますが、ジャンプが1本減った分、最後のコレオシークエンスを長くすることができました。より一層自分のしたい表現を宮原さん(宮原知子監督付特別アドバイザー)と一緒に考えて、コレオシークエンスに落とし込むことができたので、そこが新しいFSの魅力だと思います。(今シーズンの目標)一番は全日本選手権。今年も出場して1桁台に入りたいなというのが自分の中にあるので、今の僕の一番の目標です」
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