◇第61回関西学生賞典障害大会・第61回関西学生賞典馬場大会◇7月19日◇三木ホースランドパーク
[関西学生賞典障害大会]
加藤・千香組 タイム72.39 総減点0(ジャンプオフへ)
岩崎・千蘭組 タイム72.63 総減点4
小池・ナレッタ組 タイム72.85 総減点8
諸石・カリエーレ組 2反抗失権
田中・千駿組 2反抗失権
[ジャンプオフ]
加藤・千香組 タイム36.58 総減点0
[個人結果]
1位 加藤・千香組
4位 岩崎・千蘭組
5位 小池・ナレッタ組
[団体結果]
1位 関大 団体総減点12
[関西学生賞典馬場大会]
諸石・千令組 最終得点率53.000%
昨年、団体3連覇を果たしたものの個人優勝を逃し涙をのんだ関大。今年はエース・加藤諒大(人3)が躍動した。千香とのコンビでジャンプオフを制して個人優勝を決める。これで、学生戦はコンビ結成から無敗。さらに130㌢、学生大会最高クラスの障害に限ると、一般の試合を含めて3戦無敗と異次元の勝負強さを発揮している。そして、春学の同種目で失権に終わった岩崎拓馬(安全2)・千蘭組と小池想羽(情2)・ナレッタ組。前日のトレーニング障害や直前の下乗りに加藤が騎乗し、馬を慣らす。その甲斐もあり、岩崎・千蘭組は4位、小池・ナレッタ組は5位入賞。よって、団体総減点12で関西学生賞典障害大会(夏学)団体4連覇を決め、夏学完全優勝を果たした。

関大最初は、加藤・千香組。余裕のある飛越で着実にバーを越えていく。トリプル、ダブルを完璧に飛越するも、最終障害で脚にバーを当ててしまった。しかし落とさずに耐え、クリアラウンド。全体2組目で早くも満点走行が飛び出し、場内から拍手が起こった。
続いては、田中輝人主将(情4)・千駿組。走行開始から早いペースで馬を前に出す。だが、4番障害で2度の反抗が。失権となり、夏学での全学の権利獲得とはならなかった。

岩崎・千蘭組は、ゆったりとした入りで走行を開始する。鬼門の3番障害で落下があるも、トリプル、ダブルの落下はなし。最後の130㌢の垂直障害も耐え、減点4で完走。春学は失権に終わった本種目でリベンジを果たし、4位に。ウイニングランを颯爽と駆け抜けた。

岩崎・千蘭組と同様に、春学で本種目失権に終わっていた小池・ナレッタ組。「春学でやらかしてしまったラインにトリプルがあって。ずっとどうしようと思っていたけど、見たらそこまで高くはなかった」と小池は振り返る。鬼門だったトリプルは、減点なしで突破した。その後、ダブルの1本目と続く9番障害は落としてしまったものの、最後まで気持ちを切らさずに走り切る。目標としていた完走、さらには入賞という結果も手にし、満開の笑顔でウイニングランを走り抜けた。

関大最後は、諸石ひかり(文3)・カリエーレ組。昨年加藤とコンビを組んでいたが、今年からは、諸石とのコンビで障害に挑むこととなった。暑さもあり、前日のトレーニング障害から状態が芳しくなかったカリエーレ。夏学当日も立て直すことができず、1番障害でまさかの2反抗失権に。誰もが予期しなかった出来事に、会場からどよめきが起こる。しかし、5月の春学で既に全学の権利を手に入れていた諸石・カリエーレ組。全学までの3カ月で、立て直しを図ることを誓った。

全体最後の立命大のコンビが減点0でクリアラウンドとなったため、ジャンプオフが成立。加藤・千香組がジャンプオフに挑んだ。ジャンプオフでも安定した走行は健在。「龍駕Ⅱがあまり速くないと思っていた。そこまで攻めなくても勝てるなと」(加藤)。無駄のないコース取りながらも丁寧に回り減点0で完走する。予想通りタイムで上回り、夏学優勝を決めた。
ウイニングランを、優勝の証である青リボンをつけた千香とともに笑顔で駆けた加藤。「1人で最後の1周を回れるのは、やっぱりいい」(加藤)。優勝者のみに許される2度目のウイニングランの喜びをかみしめた。
賞典馬場には諸石・千令組が出場。時折うまくステップを踏むことができない場面もありつつも、無難に演技をまとめる。しかし得点率は伸び悩み、53.000%に。全体9位となり、全学出場権をつかむことはできなかった。しかし、まだチャンスは残っている。秋学での権利獲得に向け、この夏さらなる努力を積む。

障害では団体4連覇、個人優勝と結果を残したものの5頭のうち2頭が失権。「良くはない。この前の総合のように、団体3位でも全頭帰ってきている方がいい」と、加藤は苦い表情で話した。全学まではあと3カ月。その間にどこまで立て直しを図れるか。全学優勝に向けて、ここが正念場だ。【文:市場薫/写真:市場薫、上田峻輔】
▼加藤
「(6月の一般の試合の出来は)1日目も調子は良かったけど、僕が勝ちに行きすぎてしまって障害を倒して。2日目も同じように雰囲気は良かった。1日目が120㌢で2日目が130㌢だったから、丁寧に行こうと思っていました。でも足が早いから、結果的にタイムも速くなって勝ったみたいな感じです。(夏学前日の状態は)暑くても、馬は元気でした。歳だから疲れているとは思うけど、そこまで感じませんでした。(下乗りの都合もあったが、出番が関大で一番最初)別にあんまり気にしていなかった。なんとかみんなにいい流れを持っていけたらなというのは思っていました。(1走行目を振り返って)トリプルくらいから僕の目が怪しくなってきて。踏み切りが遠くで走り込んでいたから、馬がだんだん伸び伸びになってしまって。これはやばいなとなっていました。だから、伸びた分しっかりまとめるようにしていたので、なんとか落下はしなかった。けど最終障害が危なくて。当てた瞬間落とすと思ったけど、バーが耐えてくれました。(下乗りした千蘭、ナレッタ共に入賞)良かった。やっぱり下乗りして良かったなと思います。(ジャンプオフを振り返って)龍駕Ⅱがあまり速くないと思っていた。最初だからどれくらい攻めたらいいのか分からないけど、そんなに攻めなくても勝てるなと思っていたので、無駄なところは走らずに、でも丁寧に。スピードは出すけど、丁寧に落とさないようにというのを心がけていて。本当にちょうどいいくらいのタイムで帰ってきたので、これやったら勝てるかなと思っていました。(夏学個人優勝は自身初)良かったですね(笑)昨年最終障害を落としていて。今年も最後危なかったけれど。春と違って夏は乗馬表彰があるから、気持ち良かったです。1人で最後1周回れるのはやっぱりいいですね。(団体は2頭失権したが4連覇)いいんだか悪いんだか分からない。良くはないかな。それならこの間の総合みたいに、3位でも全頭帰ってきている方が気持ち良かったです。(全学に向けて)全学はもう少し涼しくなって、歳を取っているカリシア(千香)にはいいと思う。でも今度は輸送をしないといけないので、そこを頑張って乗り切れたらいいと思います。また、まだ2走行したことがないので。2日間使ったことはあるけど、どっちも満点でこようという意識ではない。今の雰囲気をずっと保てたらいいですね。一旦夏は休んでゆっくりして。秋からもう一回同じような運動をして、春夏と同じようなコンディションに持っていけたら、いい勝負ができると思います」
▼岩崎
「(昨年から千蘭は脚の状態が悪かった)ずっと小池さんが面倒を見てくれていて、僕に変わって。変わった時はだいぶ良かったんですけど、でもやっぱり心配はあった。腫れていたり腫れていなかったりと結構ムラがあって、これまでの一般の試合でも少し不安だったりしたんですけど、そこはなんとか毎日運動した後に確認してという感じでした。(6月の一般の試合の出来は)120センチを減点0で、まあまあ成績は出ました。(前日のトレーニング障害の千蘭の状態は)まだ馬に引っ張ってもらっていなくて。加藤さんに乗ってもらってもまだ全然。加藤さんが乗ったらもっと乗れるはずなんですけど、全然そこまでには達していなくて。トレ障の時は、結構課題が多かったです。(走行を振り返って)やっぱりついていけていないし、馬は前向きに飛べていたんですけど、僕のミスで落としてしまったところがあった。それ以外も、障害との距離が近かったり遠かったりというのもあったんですけど、全部馬が助けてくれて。加藤さんやコーチに本当に感謝という感じです。(全学までの期間、強化していきたいこと)僕は足が開いたり、下半身が安定していない。そこを夏休みの間、重点的に大きな課題としてやっていきたいです。(全学に向けて)勝ち負けも大事なんですけど、やっぱりちゃんとやれば(結果は)ついてくると思う。頑張って練習して、上手になりたいです」
▼小池
「(6月の一般の試合について)110㌢と120㌢を1走行ずつ出て。そこから今日まで、ずっと調子がいい感じです。(春学から夏学までで意識していたこと)乗り方は頑張って変えました。春学は、自分が気負いすぎて焦って止まっていたので。馬に連れて行ってもらえるように、前に出して乗ることを最近は意識していました。(トレーニング障害のナレッタの状態は)めちゃくちゃ良かった。夏バテしていなくて、元気すぎるぐらい元気なので。今本当に調子いいですね。他の馬はバテているのに、ナレッタだけバテていない。(嫌な位置にトリプルがあるコースだったが)春学はあそこのラインでやらかしていて。本当に嫌で、あそこにトリプルがあるのがずっと見た時からどうしようと思っていたんですけど、見たらそんなに高くなかった。まほろばも120㌢普通に帰ってこれて、先週のコーチのレッスンもめちゃくちゃ調子良くて、いけそうな感じはしていました。春学で失権していたので、とりあえず帰ってくることが目標だったので、良かったです。(走行内容を振り返って)一生懸命すぎて全然記憶がなくて(笑)でも、だいぶちゃんと前に出して乗れていた感じがします。全部間歩が近かったんですけど、今できるベストはできたかなって。死ぬほど(ナレッタが)強くて、また落としましたけどめっちゃ踏み切り外したわけでもないし、修正してくれると思います。(全学に向けて)130㌢が初めてで、自信がなかった。けどここで回ってこれて自信がついたので、全学でどこまでできるか。頑張りたいですね」
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