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◇第92回全日本フィギュアスケート選手権大会2日目◇12月22日◇於・ビッグハット◇

[女子SP]
19位 鈴木な 56.00
22位 白岩 53.42

大会2日目は、女子ショートプログラム(SP)の演技が行われた。関大からは、鈴木なつ(人2)が第1グループ(G)、白岩優奈(文3)が第2Gに出場。2人ともノーミスの演技で、フリースケーティング(FS)進出を決めた。

鈴木なは、ピアノの余韻に合ったしなやかな滑りで演技を始めた。そして、最初の3回転ループをきれいな着氷で成功させる。続く3回転サルコー+2回転トーループも、十分に高さと幅のあるジャンプに仕上げた。穏やかな旋律が響き渡る中、軸のぶれない美しいスピンを決める。前半のスピンは、2つともレベル4を獲得した。後半には、リンクを大きく使いながらY字スパイラル。続けて、ダブルアクセルに入り、きれいに着氷させた。終盤には、全身を使った繊細なステップを披露。「お客さんにも助けてもらって、すごく気持ち良く最後まで滑らせてもらえて楽しかった」と、ノーミスの演技にまとめる。3年ぶりの全日本の舞台でベストを尽くした。

IMG_2156-300x200 鈴木な、白岩ともにフリーへ
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△鈴木な
IMG_2358-300x200 鈴木な、白岩ともにフリーへ
△演技後、安藤美姫コーチと抱き合う

名前がコールされると、笑顔でリンク中央へ向かった白岩。全日本直前に曲を『Concertino Bianco』に変更した。「この曲は、けがで全日本に出場することができず、お披露目の場が少なかった。ステファン先生が私のイメージで選んでくださった素敵なプログラムなので、全日本という大きな舞台で、皆さんに見てもらいたい」。残りのスケート人生を考慮しての決断だった。最初の3回転トーループ+2回転トーループのコンビネーションジャンプと、続くダブルアクセルをきれいに着氷。きらびやかなピアノの音に合わせ、細かなステップを丁寧に披露。後半になり曲が盛り上がったところで、高さのある3回転ループを着氷させる。終盤は、レベル4のスピンを決めた。指先まで意識した繊細なスケーティングと笑顔あふれる演技で、会場の観客を魅了。緊張もあったが、SPを楽しんで滑り切った。

IMG_2580-300x200 鈴木な、白岩ともにフリーへ
IMG_2683-133x200 鈴木な、白岩ともにフリーへ
△白岩

女子のFSは2日後、24日17時スタートだ。鈴木な、白岩ともに第1Gに出場する。全日本という特別な舞台で、それぞれが最高の演技を披露する。【文/写真:松尾有咲】

▼鈴木な
「(今日の演技を振り返って)正直、練習ではあまり調子が良くなかったんですけど、今できるベストとまではいかないんですけど、お客さんにも助けてもらって、すごく気持ち良く最後まで滑らせてもらえて、楽しかったです。(全日本は特別ですか)全日本は特別です。やはり憧れの舞台でもありますし、こうやって滑っているということが幸せだなと思っています。(過去の全日本出場について)3年ぶりです。戻ってきて、前回出たときも今回と同じ長野だったんですけど、やっぱり全然違う空気を感じたというか。自分が3年経って大人になったというか、久しぶりだったんですけど、新鮮な空気を感じられて、やっぱり楽しかったです。(3年を経て、得られたこと)色々移動してきた分、たくさんの方に応援してもらって、前回いたところの人たちも、今回一緒に練習してくれている子たちも応援してくださっていました。今シーズンは特に、応援してもらえているということを実感できた年だったと思っていて、それが今日も感じられて良かったです。(大勢の観客の前で滑って)「がんばー!」という声だったりが聞こえて。全日本であまり期待されるような人ではないと思うんですけど、それでもこうやって声を出して応援してくださっている方がいるというのは、すごく幸せだなと今回コロナが明けて感じました。(演技後、本田武史コーチや安藤コーチにかけてもらった言葉は)今回ノーミスだったんですけど、正直会心の出来というところまではいけなかったんですけど、2人とも明日のFSにつながるといいねということをすごく思ってくださっていたので、「良かったね」と言ってもらえました(FSについて)今回オペラ座は2年目なんですけど、去年はここで披露できませんでした。すごく気に入っているプログラムなので、自分のしたい演技が披露できたらいいなと思っています。(本田コーチについて)本田先生はいつも前向きで、あまり調子が良くなくてもいつも前向きな言葉をかけてくださります。楽しく練習できているポイントかなと思います」

▼白岩
「(今日の演技を振り返って)楽しかったです。緊張もあったんですけど、とにかく大きな舞台で滑ることができて楽しんで滑れたかなと思います。(曲の変更について)スケート人生が残り少なくなってきているので、『Concertino Bianco』は、けがで全日本に出場することができずに国内の大会もお披露目の場が少なかったので、この全日本という大きな舞台でステファン先生がせっかく私のイメージで選んでくださった素敵なプログラムなので、せっかくなら、皆さんに見てもらいたいなということで戻すことに決めました。(朝の練習で腰を気にしているように見えたが)一時期というか、滑れないということとかではないのです。この会場に入って緊張なのか、知らず知らずの内に体がこわばっていたのか、思うように動かないなというのはあったんですけど、滑れないということはないので大丈夫です。(FSについて)何も背負うものがないので。本当に最後までけがなく滑り終えることが今の課題だと思うので、全力で楽しみたいと思います。(全日本の舞台に戻ってきて良かったか)戻ってきて良かったです。(一番見せたいところについて)私がこの全日本という大きな舞台で滑っている姿です。(全日本はやはり特別か)たくさんの方が温かい声援を送ってくださってますし、たくさんの方が(バナーを)掲げてくださっている。それがこの大きな舞台で見られるというのがすごく特別なことだと思います。(チームメイトの鈴木なについて)よく練習時間が一緒になります。なつちゃんがいると練習頑張ろうというふうになるので、たくさんいい刺激をもらっていると思います。(残り少ない競技人生について)今まで長く続けてきたスケートを、とにかく悔いなく終えたいというのが今の気持ちです。(最後について)在学中はフィギュアスケーターとして在籍するつもりではあるので、完全に辞めるということはないと思うんですけど、どうでしょうか(笑)この大会を終えて、インカレ、国体と終わって、そこからもう1回考えようかなと思います」

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