◇令和5年西日本大学対抗選手権大会・西日本学生選手権大会・西日本学生シングルス選手権大会◇7月15~18日◇長浜バイオ大学ドーム・長浜市民庭球場◇
【大学対抗戦】
[男子]
(2回戦)
〇中別府・池田4-1仲野・小杉
〇波多野・西端4-0市岡・斎明寺
〇飯田・内藤4-2関・岩崎
〇関大3-0流経大
(3回戦)
●石原・内藤1-4小林・大和田
〇中別府・池田4-0都築・小野
〇波多野・西端4-1武・稲田
○関大2-1星城大
(4回戦)
●中別府・池田1-4押川・井上
●波多野・西端3-4野田・永江
●関大2ー0福岡大
[最終結果]
ベスト8
[女子]
(2回戦)
〇江口・川口4-0稲場・中島
○谷口・西村4-0赤木・余田
○近藤・川﨑4-0今西・山口
○関大3-0摂南大
(3回戦)
●江口・川口3(4-7)4柴田・岡田
○近藤・川﨑4-1福田・麻田
〇北山・浅見4-1大津・山住
○関大2-1立命大
(4回戦)
○近藤・川﨑4―2小倉・三浦
〇江口・川口4-2川上・渡辺
〇谷口・西村4-R久野・大野
〇関大3-0松山大
(準決勝)
○江口・川口4-1西村・永田
○近藤・川﨑4-2藤井・矢野
○関大2-0神戸松蔭女大
(決勝)
〇近藤・川﨑4-1多田・廣江
〇江口・川口4-2田村・北川
〇関大2-0同大
[最終結果]
優勝
【学生選手権】
[ベスト32]
(女子)辻本・吉本組
[ベスト16]
(男子)中別府・池田組
(女子)近藤・川﨑組、永橋・太田組
[ベスト8]
(女子)江口・川口組、武田彩・武田悠組
【シングルス選手権】
[ベスト32]
(女子)近藤、永橋、太田
[ベスト16]
(男子)中別府、池田
(女子)武田彩、江口
昨年は男子3位、女子2位と好成績を残した西日本大学対抗選手権大会(西カレ)。今年はさらなる飛躍を誓い、優勝を目指して大会に挑んだ。男子は3回戦まで順調に勝ち進んだものの福岡大に敗戦し、ベスト8で終了。悔しさの残る結果となった。一方の女子は、関西ダブルス選手権で優勝と準優勝の好成績を残した近藤衿奈(人4)・川﨑海奈(人4)組と江口咲礼紗(社1)・川口真歩(文3)組の活躍が光り、優勝。見事に関西王者の座を奪還した。
団体戦は1日目に実施。猛暑の中でかなりの試合数を消化し、体力での勝負が必要となる側面もあった。関大は男女ともにシードでの出場となった。
男子の初戦は2回戦の流経大戦。ストレート勝利を収め、幸先のいいスタートを切る。勢いのままに3回戦の星城大戦でも1戦目の石原仁(安全3)・内藤拓磨(人1)組が落とすも、残り2戦を中別府凌(商4)・池田匠吾(人3)と波多野倫(政策4)・西端隆汰(経4)が勝ち切り、ベスト8への進出を決めた。
しかし、勝てば入賞決定となる福岡大戦ではストレート負けを喫し、敗戦。昨年の成績には一歩及ばなかった。「後衛の差が大きかった」と中別府。粘り強いテニスをすることが必要になるとインカレまでに改善が必要な課題が浮き彫りになった。
女子も男子同様に初年は摂南大を相手にストレート勝ち。力の差を見せつけた。しかし、3回戦では苦戦を強いられる。江口・川口組がファイナルの末、勝ち切ることができずに相手に先手を取られた。それでも、近藤・川﨑組が勝利すると、勝負の行方はこの日初出場の北山いるみ(商2)・浅見今日子(人3)組に託される。ダブル後衛の北山・浅見組は1ゲーム(G)目こそ失ったが、その後は挽回を見せて4-1で勝利。チームに勝利とベスト8進出をもたらした。
4回戦の松山大戦ではストレート勝利で準決勝へ駒を進める。準決勝の相手は神戸松蔭女大。春季リーグでは敗れ、くしくも優勝を譲った因縁の相手だ。しかし、この日は江口・川口組、近藤・川﨑組が強さを見せ、見事勝利。昨年に続いて2年連続の決勝進出を決めた。
決勝は同大と対戦。春季リーグでは2-1で何とか勝利を収めた。会場中の視線が集まる緊迫した状況の中、まずコートに入ったのは近藤・川﨑組。第1Gを取るも、第2Gは相手に軍配が上がる。一進一退の中でも、川﨑の強烈なスマッシュが決まるなど最後は集中力を切らさなかった近藤・川﨑組が勝利した。江口・川口組は両者譲らぬラリー戦を展開する。それでも、江口が多くのボールを拾い、勝利を手繰り寄せる。川口もボレーやスマッシュを何度も決め、相手を追い込んだ。デュースに持ち込むGもあり、手に汗握る熱戦となったが、最終的には4-2で江口・川口組が勝利。関大の西日本制覇が決定した。優勝が決定した瞬間涙を流す選手も。春季リーグでの雪辱を見事に晴らした。
2日目以降は、個人戦が行われた。まず男子のダブルスでは、中別府・池田組が安定した強さで1日目を突破。だが、ここでも福岡大のペアが立ちはだかる。男子の最高位はベスト16で幕を閉じた。
団体戦では優勝を果たし、個人戦でのタイトルにも期待がかかる女子。ダブルス1日目は多くのペアが勝利し、5ペアが2日目へ。個人戦も順調な滑り出しを見せた。
しかし、2日目は優勝候補の近藤・川﨑組がベスト16で敗戦するなど苦戦。最高位は、江口・川口組、武田彩佳(文4)・武田悠里(政策1)組のベスト8となった。「作戦はあったが、どうポイントを取っていいかわからない部分があった」と武田彩。強敵を相手に勝ち星をつかみ取ることはかなわなかったが、ベスト8と健闘を見せた。
最終日に行われたシングルス競技では、男子は中別府、池田、女子では武田彩、江口がベスト16に名を連ね健闘。それぞれがインカレに向けて収穫と課題を得た。
女子は団体戦で優勝とインカレ制覇に向けて弾みをつけた。男子も結果こそベスト8となったが、中別府は「練習量を多くしてきたので、結果に落ち込むよりは次のインカレに向けてやっていきたい」と切り替える。インカレまで残り1カ月。チーム一丸となり、悲願の日本一を目指す。【文/写真:大森一毅・写真:長鴫海莉】
▼中別府男子主将
「団体戦を通して、去年はベスト4で今年はベスト8というところで落ちてしまった。でも、去年よりも練習量を多くしてきたので、結果に落ち込むよりは次のインカレに向けてやっていきたい。(福岡大戦は)後衛の差が大きかった。関大の後衛は後衛勝負で我慢できずに相手の前衛に決められる場面が多かった。粘り強いテニスをすることができればもう少し戦えたと思う。(ダブルスは)関西大学の弱いところは入り。そこをどう乗り越えるかは今回も課題となったので、これから改善していきたい。団体戦に出ているようなペアが2日目に残れなかったので、そこを勝ち切るようなチームにならないと層の厚さは出ないと感じた。(自身は最後の夏になるが)インカレまでのところは全体練習がほとんどになるので、そこで目標共有をもっとしっかりしていきたい。団結してインカレに向けて頑張りたい。(インカレに向けて)去年、ベスト8で終わったので今年はベスト4、優勝を目標に関東を倒したい」
▼川﨑女子主将(1日目)
「去年、決勝で負けて優勝を逃したので本当にうれしい。西日本の1番になれた実感はまだないが、関西大学の名を残せたことは良かった。リーグで負けて王座にもいけなくてというところで今回の優勝はチームとして団結力が高まって自信にもなった。(チームとしては)自分たちのペアが勝つだけではだめなのが団体戦。江口・川口が勝ってくれたのも大きいし、谷口・西村、北山・浅見が勝ってくれたから次につながった。チームとしても成長していると思う。(明日以降に向けて)団体だけじゃなく、個人でも頑張って西で優勝したい」
▼川﨑女子主将(3日目)
「団体戦から切り替えようという思いはあったが、実際にコートがドームから外に代わって日差しがあったりと色んな要因でやり方も変えないといけないと感じた。(ダブルスを振り返って)2日目に5ペア残れたことは良かった。でも、そこからペスト4に1ペアも入っていけなかったところが関大の弱点でもあると思う。(体力面では)しんどいところはあった。インカレは殲滅(せんめつ)戦で負けるまで試合が続くという点で体力がいる。体力面での弱さを今回感じたので、あと1カ月で強化していきたい。(ベスト8がけは)先に向かってこられたように感じる。先に攻められて受け身になってしまい、厳しくなった。3ゲーム勢い良く取られてしまったことが今回の反省点。(インカレに向けて)西カレで団体優勝はうれしいが、個人でベスト4に入れなかったのはまだまだ実力不足だと思う。団体でも個人でも安定して上にいけることを目指してインカレでも頑張っていきたい」
▼近藤
「ドームでの戦いは、外でプレーするのとは違うしんどさがあった。それでも、最後まで自分のテニスをすることができて良かった。(体力面では)最後は倒れそうになっていて、途中まで集中力も切れていた。試合が終わるごとにふらつくくらいだった。(準決勝は)勝ちたい気持ちが強くて最後は攻め急いでしまった部分もあった。競ってしまったが、前衛を信頼して最後まで打ち切ることができて良かった。(決勝は)このチームで絶対西カレ1位を取りたかった。自分がビビったら負けだと思って、最初からどんどん攻めていった。(明日以降に向けて)団体で1位を取れたので、個人でも去年3位の悔しさを生かして1位目指して頑張っていきたい」
▼江口
「自分が勝ちにいくという気持ちで挑んだ。(ペアで調整した点)春リーグで負けてからレシーブのサイドを変えるとかペアで色々試してきた。それがうまくいったりして結果が出始めていると思う。試合に出ることに対する不安も特になかった。(体力面では)最後の試合では相当体力を使ってしんどかった。(決勝は)もうちょっと攻めるところで攻め切ることを課題に感じた。(先週の関西選手権では学生トップの成績だったが)いつも通りのプレーができた。自分たちが何か変わったことをしたというよりはいつも通りやったら勝つことができた。(明日以降に向けて)団体は勝てたので、ダブルスを勝って優勝したい」
▼川口
「個人としては立命戦で負けてしまったが、そこから自分たちで修正できた。最後は勝つことができて良かった。(春季リーグからの成長は)春の時はあと1本のところでなかなか決め切れなかった。この何カ月かでペアで話し合って、プレーを合わせていくことができたと思う。(準決勝は)自分が対戦した相手は関西ダブルスの時にも当たっていた。お互い知っている関係だったので、何かを仕掛けるというよりも正面突破で戦いました。(決勝は)去年は自分が負けて、チームが優勝を逃してしまった。今回は最後、自分が勝ち切れて良かった。(先週の関西選手権では学生トップの成績だったが)調子自体はいい方で関西ダブルスからどんどん上がってきている。先週も自分たちより実力が上の実業団相手に勝てたが、向かっていく気持ちで挑んだのが良かったと思う。(明日以降に向けて)個人戦は去年、すぐに負けてしまった。今日勝てたことは良かったけど、また気持ちを切り替えてやっていきたい。厳しい戦いになると思うが、優勝を目指して頑張りたい」
▼武田彩
「自分のプレーが出し切れなかった。インカレでは練習してきたことを出し切れるようにしたい。相手に合わせてしまったところもあったが、その中で勝てた点は1つの戦い方でもあったと思う。(体力面では)9ゲームなこともあり、相手がダブル後衛とかだと体力を残しながら戦うことも必要になるとは思っていた。(ベスト4がけは)作戦はあったが、どうポイントを取っていいかわからない部分があった。そこが反省点だと思う。(インカレに向けて)基本は体力作り。体力の面で負けてしまうのはもったいないと思う。あとは、ペアで点の取り方をもっと話し合っておくことが大切だと感じた。1つずつ目の前の試合を勝ち上がっていけるように頑張っていきたい」
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