◇第100回関西学生対校選手権大会3日目◇5月26日◇ヤンマースタジアム長居・ヤンマーフィールド長居◇
[男子200㍍予選]
松井健斗(社3) 1組1着 21.42 準決勝進出
濱田澪(法3) 3組1着 21.14 準決勝進出
山田雄大(経2) 4組2着 21.12 準決勝進出
[男子200㍍準決勝]
松井 1組2着 21.13 決勝進出
濵田 2組1着 20.82 決勝進出
山田 2組2着 20.91 決勝進出
[男子800㍍予選]
富岡紋人(法4) 1組1着 1:52.12
石丸尚弥(環境4) 2組3着 1.50.98
高梨有仁(経3) 3組1着 1:50.93
[男子5000㍍決勝]
亀田仁一路(安全4) 1位 14:03.27 優勝(大会新記録)
谷村恒晟(社2) 4位 14:26.27
嶋田匠海(文2) 13位 14:56.41
[男子400㍍ハードル予選]
京竹泰雅(人2) 2組2着 51.56
古市禅(人3) 3組5着 54.23
[男子4×400㍍リレー]
関大 2組3着 (森原蓮斗(シス理2)栗原拓海(経4)、和田一真(化生4) 、濱田) 3:13.25 決勝進出
[男子三段跳決勝]
磯本楓太(環境1) 1位 15㍍38 優勝
杉山慧(商2) 4位 15㍍12
梅野真生(人3) 10位 14㍍67
[女子200㍍予選]
中島杏奈(安全3) 1組4着 26.07
井上晴稀(法3) 5組1着 25.23 準決勝進出
野川明莉(シス理2) 6組4着 26.04 準決勝進出
[女子200㍍準決勝]
井上 5組3着 24.53 決勝進出
[女子800㍍予選]
三木友菜(商4) 2組7着 2:23.31
池﨑萌絵(商2) 3組2着 2:11.70 決勝進出
[女子400㍍ハードル予選]
立川加乃女子主将(人4) 1組2着 1:02.86 決勝進出
延安美月(商4) 3組1着 1:01.93 決勝進出
[女子4×400㍍リレー予選]
関大 2組3着 (立川女子主将、延安、粟津志帆(人4)野川)3:54.46 決勝進出
後半戦へと突入した関カレ。関大勢の勢いはとどまることを知らず、多くの選手が明日の決勝へ進出した。さらに、亀田がまたも大会新を記録すると、磯本も1年生ながらいきなり関西王者に輝いた。
まず、女子200㍍予選が行われた。1組に出場した井上はラストの直線で3番手で走るも、後ろの選手に追い上げられる。焦りからかゴール直前で転倒。0.02秒及ばず4着でのフィニッシュとなった。5組の井上はラストの直線で他の選手を引き離し、1着でフィニッシュ。準決勝進出を決めた。6組は上位3選手が抜けていたが、野川はその他の選手には負けず4着になる。タイム上位者6名に入ったため、準決勝に進んだ。
男子200㍍予選には、前日男子4×100㍍リレーで大会新記録を出した松井、濱田、山田の3人が出場した。1組の松井は他を寄せつけず1着となると、3組の濵田も競り勝ち1着となる。山田は0.01秒以下の差で惜しくも2着となるも、3選手全員が準決勝進出となった。
女子400㍍ハードル予選に挑むのは立川女子主将と延安。1組に出場した立川女子主将は1着の選手に独走を許すも、2着でフィニッシュする。タイム上位者4名に入ったため、決勝へと進んだ。延安は他の選手を寄せつけぬ走りを見せ、1着でフィニッシュ。2人そろって決勝に進出を決めた。
男子400㍍ハードル予選に挑んだのは京竹と古市。京竹は上位争いに入り2着でフィニッシュし、決勝へ駒を進めた。古市は上位陣に迫ることができず、5着でのフィニッシュとなった。
女子800㍍予選には三木と池﨑が出場。三木は序盤から追いかける展開になると、そのまま巻き返すことができず7着に終わった。池﨑は上位争いに食い込むと、1着には届かなかったものの2着でフィニッシュ。自己ベスト更新の走りで決勝進出を決めた。
男子800㍍予選には富岡、石丸、高梨の3人が登場した1組の富岡はラストの直線で力を出し1着になる。2組の石丸は序盤は列の真ん中から様子をうかがうと、ラストスパートをかけ一気に上位3着争いに躍り出て3着になった。3組の高梨は2番手でレースを進めて、最後のカーブで先頭になるとそのまま駆け抜け1着を手にする。男子800㍍は3人全員が決勝に進んだ。
井上と野川が進出した女子200㍍準決勝だったが、野川は棄権した。井上は2番手につけレースを進めるも、最後に追い上げられ0.01秒以下の差で惜しくも3着となった。それでも、タイム上位者に入ったため決勝戦へ進むことになった。
男子200㍍準決勝に挑んだ松井、濵田、山田。1組に出場した松井は惜しくもトップとはならなかったが2着で決勝進出。2組では濵田が1着、山田が2着でそれぞれ決勝進出を決めた。3人はそろって決勝での関大勢ワンツースリーフィニッシュを狙っており、実現へ望みをつないだ。
女子4×400㍍リレー予選は立川女子主将、延安、粟津、野川でバトンをつないだ。上位を奔走し、2番手でアンカー・野川にバトンをつなぐが、3番手だった大学のアンカーによる猛追から逃げ切ることができず3着でフィニッシュ。2着なら決勝進出が確定していたので、ランナーは思わず悔し涙を流した。それでも、タイム上位2校に入ったため、なんとか決勝へ駒を進めた。
男子三段跳決勝には梅野、杉山、磯本の3人が登場した。昨年王者の梅野だったが、14㍍67と昨年より1㍍以上短く物足りない結果に。10位に終わった。だが、磯本が2位、杉山が3位で4回目以降に突入すると、磯本は5回目に15㍍38の好記録をたたき出す。このまま磯本は逃げ切り、1年生ながら関西の頂を手にした。
男子4×400㍍リレーは森原、栗原、和田、濵田の4人で挑んだ。第1走者の森原はトップでバトンを渡すも、徐々に他校の追い上げに合い3番手でアンカー・濵田につなぐ。濵田も追い上げるが順位は変わらず、3着でのゴールとなった。だが、女子と同じくタイム上位2校に入ったため決勝に進む。
この日最後の競技である男子5000㍍決勝には谷村、嶋田、そして2日前に男子10000㍍の大会記録を樹立した亀田が挑む。亀田は序盤から先頭集団に入り、2番手で周回を重ねる。残り500㍍となったところで亀田が先頭走者を追い抜き、トップで残り1周にさしかかる。最後まで2番手走者と熾烈(しれつ)な争いを続けたが、最後までリードを許さず1位でゴール。またも大会新記録を作り上げた。また、亀田を追いかけた谷村だったが追いつけず4位に終わり、嶋田は13位となった。
明日が最終日となる関カレ。明日、関大勢は13種目の決勝に挑む。もし関大が明日総合優勝を決めれば実に54年ぶりとなる。この関カレ総合優勝という栄光は、宮内主将が新主将になって以降ずっと追い求めてきたものだ。明日の決勝戦での関大勢の活躍が、悲願達成への架け橋となる。【文:𠮷村虎太郎/写真:𠮷村虎太郎・貴道ふみ】
▼亀田
「(5000㍍大会新について)10000㍍で大会新記録を出すことができたので、5000㍍でも大会新記録で優勝したいと目標にしており、関大の総合優勝に近づければと思いました。昨日4×100㍍リレーで関大勢が大会新記録を記録しており、宮内主将も100㍍で優勝していましたので、副主将として主将の宮内に負けないように関西大学に貢献しようと思い、違うパートから力を貰えました。かなり緊張していたので、しっかり走れて安心しています。(走っている時)10000㍍と同じように自分で引っ張って勝ちきるというのを想定していましたが、立命大の大森選手などが積極的なレースをしてくれていたので、そこで焦らず落ち着いて走ることが勝つポイントだと思ったので、焦らず最後にしっかり勝ちきるというのを意識して走っていました。大会記録を狙いつつも、しっかり勝負に勝つということを考えていました。関大の総合優勝を目指しているので、ここで立命大の選手に負けるわけにはいかないと思いました。(出るタイミングは)勝ちきると言うのが大切だと思っていたので、しっかり勝つことを念頭に置いていました。大森選手の特徴としてかなりスピードがあるので、遅くなればなるほど自分の首を絞めることになると思っていました。ラストでの勝負は日本インカレでも制していたので、自信を持って最後に仕掛けました。ラスト1周での勝負になるとたたき合いになり、気合いでの勝負になるので、自分の方が実力が上だぞというのを見せるためにもラスト500㍍での勝負を仕掛けました。(10000㍍を走って足は)昨日宮内主将が良い走りをしてくれて、自分も関大に貢献したいのでチームメイトの活躍を受けて走れたと思います。(宮内主将は亀田が頑張ってるからと頑張ったが)その言葉を聞いて嬉しかったですし、言葉通りの走りをしてくれたので、自分も刺激を貰えました。(谷村選手について)谷村にはラップタイムや計画などを明かしており、僕の手の内を知っているのは谷村だけでした。その中で谷村が追いかけてくれたのは嬉しかったです。積極的なレース展開をしてくれたので、来年関大勢での二連覇を狙って欲しいと思います。(狙い通りの二冠なのか)最大の目標として大会新での二冠があったので、予定通りというか一番良い形で大会を終えられて良かったです。(ケガは)個人選手権で悔しい思いをし、もっと練習しないと行けないと感情的になってしまい、一気に練習の強度をあげたことが原因で追い込みすぎてケガしてしまいました。(今大会は)今回は強度の高い練習を行えなかったので、リハビリ程度の感じで挑んで、来シーズンに向けて良い感じかと思います。(今後の予定は)二週間後に全日本大学駅伝予選会があるので、そこに関大を全日本に連れて行くというのを一つの目標にしています。そして7月に5000㍍の記録を狙っていきたいと思います。秋に5000㍍の関西学生記録を狙う基盤をつくって行ければと思います。13分20が関西学生記録なので、10秒台を目指していきます。(今のチームの状態は)今は全日本を狙おうと意気込んでいて、あわよくば箱根駅伝にも出場してやろうと意気込んでいます。人数が増えてきてみんな切磋琢磨しているので、勢いのあるチームかと思います。(昨年出雲には届いたが全日本には届かなかったのは)全日本大学駅伝というのをメンバーが経験できなかったので、今後は経験すべきだと思うので出雲駅伝もですが全日本にチームを連れていきたいと思います。(総合優勝への思い)新体制になったときに宮内主将が前に出て、「来年総合優勝するぞ」という風に言ってくれて、それを副主将として支えるには何ができるかと考えたときに、学生新記録を2個出してチームに貢献しようと昨年の関カレの時点で覚悟を決めていました。第100回大会で記録を塗り替えることに意味があると思っていたので、しっかり有言実行できてよかったと思います。色々な方々に支え、応援していただいているので、自分はその応援に答えられる走りができてよかったです。(全日本駅伝予選に向けて)関カレでしっかり得点を取り、全日本大学駅伝予選会でも全日本駅伝に連れて行くというのが大学のエースとしてできる一番の活躍だと思うので、全日本駅伝にみんなを連れて行くだけだと思っているのでそれにむけてしっかり調整していきたいと思います」
▼磯本
「(優勝して)中学高校と怪我ばかりで苦しい時期が多く、あまり結果を残せていませんでした。しかし、この関カレという大学に入って最初の大きな舞台で優勝出来てかなり自信が付きました。(大学では順調に練習を積めたのか)大学は行ってからも関関戦の1週間くらい前に足を怪我してしまい、関関戦が直前まで走らず、関関戦から関カレへの1ヶ月で調整しました。(1回目でファールだったが)特に緊張せずに挑めました。1回目2回目は上手くいきませんでしたが、3回目絶対に抜かすぞという気持ちで挑み、それがしっかりはまり記録が出たと思います。(3回目のジャンプに手応えは)自分の中ではかなり上手くいったと思いましたが、途中抜かされて4回目以降に残ったので、絶対に抜かし返すぞという気持ちで挑みました。(5回目は)自分の中では抜かせたかと不安なジャンプでしたが、思った以上に飛べていました。高校2年生の時に14㍍96を跳び、そこから怪我で記録が下がっていたので、自己記録を大幅に更新できました。(好調の要因は)関大の強い選手やコーチに囲まれて練習できたことが、環境的に恵まれていたと思います。(昨年優勝の梅野選手を超えたことについて)梅野さんが落ちてしまったときはかなり驚きました。ただ、梅野さんが駄目だったなら自分がやりかえすという気持ちで挑めました。関大勢で二連覇できたことは大きいと思いますし、梅野さんはまだまだ僕よりも強いと思っているので、来年に向けて梅野さんを超えられる選手になっていきたいと思います。(切磋琢磨しているのか)今まで強い先輩と練習することがなかったので、これからも切磋琢磨して自分、先輩、同級生みんなの記録を伸ばして強いチームを作っていければと思います。(最後はどのような気持ちで見ていたか)お願い、超えないで、と思ってみていました。ただ、それを思っている時点で自分の力ではなく他人にかかっているので、これからもっと記録を伸ばしていき、圧倒的な力で自分で勝ち取れる選手になっていきたいと思います。(これからに向けて)この1年生の間に15㍍80以上飛んで、来年以降に日本選手権やグランプリシリーズでも活躍できる選手になりたいと思います。大学3年生で日本選手権優勝を目指したいと思います」
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