◇令和5年度関西学生春季リーグ戦第4節◇対関学大2回戦◇於・南港中央野球場◇
関 大 000 000 400=4
関学大 002 000 000=2
(関)金丸、岩井、河野ー有馬
(学)執行、大林、坂本安、平山ー石井
1(一)岑
2(中)中井颯
3(遊)髙田幸
4(捕)有馬
5(三)富山
6(右)藤原太
7(二)佐藤
8(左)田中大
9(投)金丸
「総力戦で勝利をつかみとろうと全体で話して試合に入りました」と有馬諒主将(商4)。その言葉通りにそれぞれが役割を果たし、厳しい試合に競り勝った。関学大を4-2でくだし、勝ち点を獲得。リーグ優勝に向けてまた一歩前進した。
1回戦でも先発した金丸夢斗(文3)が先発としてマウンドに上がる。初回は三者凡退に抑え、良い立ち上がりを見せた。しかし、この試合も先制したのは関学大。3回裏、二死まではすんなりとアウトカウントを取った金丸だったが、好調の1番小野に三塁打を許す。1回戦でも安打を放たれた小川将の適時打で先制点を献上。さらに1点を失い、0-2と2回戦も追いかける展開となった。「1回戦の反省点をふまえ、コースにしっかり投げようと思っていたがうまくいかなかった」(金丸) 試合を作る投球を見せた金丸だったが、膝の違和感から5回でマウンドを降りた。

金丸に代わって登板したのは岩井将吾(商3)。先頭打者から二者連続で三振を奪った。その後、安打と四球を許して2死一、二塁と走者を背負う。後続打者を三振に打ち取り無失点で切り抜けた。

「焦らずに後半勝負で決めようと話をしていた」(早瀬万豊監督)打線は6回までわずか2安打と苦しい試合展開だったが、流れを変えたのは7回だった。先頭打者の富山雄正(情3)が死球で出塁。続く藤原太郎(法3)の安打と佐藤慶志朗(経3)の犠打で1死二、三塁の好機を作った。9番・岩井のところで代打・名迫佑介(人4)が送られる。4球目を中前適時打にし、この間に富山、藤原太が生還。同点に追いついた。「(2人が生還して)もう、最高ですね」(名迫)練習やオープン戦から打撃の精度が上がっている名迫が監督の期待に応えた。

適時打を放った名迫に変わり、代走・森田聖士(社4)が起用される。続く岑幸之祐(社4)はフルカウントから右前適時打を放つ。岑の打席の間に盗塁していた森田が逆転のホームを踏んだ。関大ベンチの盛り上がりはこの日最高潮を迎える。この流れに中井颯良(政策4)が左中間を破る三塁打を放ち、さらに追加点を加えた。早瀬監督の代打、代走の起用が光る攻撃回だった。



7回のマウンドには河野勇真(政策3)が上がる。先頭打者に四球を許すと、そこから1死満塁のピンチを招く。厳しい場面での登板が多い河野。関学大サイドの応援が高まる中、落ち着いて後続打者を打ち取り無失点で切り抜けた。2点リードの最終回。この試合3安打と好調の小川将に対し安打を許す。続く打者には死球を与え1死一、二塁の危機を迎える。4番打者・佐藤を併殺打で抑え、勝利をつかみとった。


試合終了後には、学歌、逍遙歌を応援団とともに斉唱。チーム関大で関関戦2連勝のをかみしめた。

次節は現在4連勝中で単独首位の立命大戦。投打とも昨年からの主力が多く残るバランスの良いチームである。今年台頭してきた関大投手陣がいかに強力立命打線を抑えることができるか、関大打線が投手王国の牙城を崩すことができるかが鍵だ。リーグ優勝のための天王山をついに迎える。粘り強い野球で首位攻防戦を制したい。【文:永松愛/写真:𠮷村虎太郎】
▼早瀬万豊監督
「(今日の試合を振り返って)関学大戦はどちらも厳しい試合だった。チャンスをものにできるイニングが作れてよかった。(先制されてから中々点数が取れない状況が続いたが)焦ることはなく後半勝負だという話をずっとしていた。(7回の采配はうまく決まりました)それぞれが期待に応えてくれた。(7回の代打は初めから決めていたのか)チャンスがあれば代打を送ろうと思っていた。名迫か下井田悠人(経2)を考えていた。下井田はケガしていたこともあり、オープン戦から調子のよい名迫を選んだ。(立命大戦に向けて)去年のリーグ経験者が多いチームでバランスの取れたチーム。競った試合になることは間違いないので、後半勝負に持ち込みたい」
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