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丹後駅伝4位入賞。最強のチームは受け継がれる

丹後駅伝4位入賞。最強のチームは受け継がれる

◇第84回関西学生対校駅伝競走大会 丹後大学駅伝◇11月19日◇久美浜浜公園〜宮津市役所前◇

[結果] 4位 関大 4:19.14
(1区10.3km:坂東壮、2区6.8km:秋山、3区7.0km:市川、4区9.8km:坂本、5区12.3km:嶋谷、6区13.3km:亀田、7区13.3km:大髙、8区11.7km:嶋田)

集大成を見せる時が来た。嶋谷鐘二郎(法4)率いる関大男子ロングの最後のレースが開幕。作り上げた『最強のチーム』で丹後駅伝に臨んだ。

スタート地点の久美浜浜公園には、朝早くから多くの応援が駆けつけていた。7時45分に号砲が鳴ると22チームが一斉にスタートを切り、最初はスローペースでレースが進む。1区を任された坂東壮琉(商2)は集団後方で出方をうかがいながら、プランを立てつつ体力を温存。徐々にペースを上げ、8kmあたりでロングスパートをかける。目まぐるしく先頭が代わる中、坂東壮が首位に立った。残り1kmあたりで後ろに下がるも先頭集団に食らいつき、トップとの差約12秒の9位でタスキをつないだ。続く2区を走ったのは秋山翔太郎(法1)。最短区間だが上り坂の続く、ペース配分が重要な区間。抜き出た立命大を追いかけるように次々と順位をあげていく。2番手集団前方で先頭との差を詰めていくと、5km通過あたりで首位に躍り出た。粘り強い走りで急こう配の上り坂を駆け上がり、後続を振り払う。8つ順位をあげた1位で、3区の市川侑生(文1)へとタスキが渡った。

△坂東壮
△坂東壮(左)と秋山
△秋山

日本海側を沿うコースを走る3区。関学大と市川のトップ争いとなり、抜かれては抜き返しを繰り返す。残り1kmを過ぎたころ、均衡を破ったのは市川だった。一気にスパートをかけ関学大を突き放すと、大きく差を広げたまま4区の坂本亘生(化生2)へとつないだ。出雲駅伝では区間12位とチームトップの順位を記録した坂本。アップダウンの激しいコースでも安定したペースで走り、首位を守り抜く。坂本の力走でさらに後続を引き離し、駅伝主将・嶋谷へとタスキリレー。1位で丹後路を折り返した。

△坂本(左)と市川

「5区に志願した」。4年間すべて異なる区間を走っていた嶋谷は、最後の丹後駅伝でライバル・上田颯汰(関学大)との勝負を選んだ。序盤は一人旅が続いていたが、関学大・立命大が猛追。徐々に差を詰められ追いつかれたが、嶋谷も粘りを見せる。しかし、中盤で抜かれしだいに差が開いていく。6区・エースの亀田仁一路(安全3)へは1分20秒差でタスキをつなぎ、12.3kmの丹後路を走り抜いた。

△嶋谷
△亀田

亀田は昨年と同じく最長区間・6区を走る。快走でぐんぐん差を詰めると、2番手の立命大を捉え2位に浮上。市街地を駆け抜け、最後は入道峠の急こう配の坂を上っていく。首位の関学大に9秒の差を詰める好走でタスキリレーとなった。6区と同じく最長区間の7区を走るのは大髙肇(社4)。京産大・立命大に迫られるものの、順位をキープしたままレースを展開する。2位で8区の嶋田匠海(文1)へとタスキをつなぎ、勝負の行方はアンカーに託された。2番手集団は関大・立命大・京産大の三つ巴対決に。5kmを通過し、天橋立へと向かっていく。立命大・京産大に先行されるも4位でフィニッシュし、チーム一丸となって丹後路を走り抜いた。

△亀田
△亀田(左)と大髙
△大髙
△嶋田

終盤で惜しくも順位を落とし、昨年と同じ4位に終わった丹後駅伝。それでも、2区の秋山、3区の市川、4区の坂本、6区の亀田が区間賞に輝いた。この1年でほとんどの選手が自己ベストを更新し、20年ぶりの出雲駅伝出場、今大会の成績へと大きく成長を果たした。「最強のチームだったけど、それでも4位だった。もっと高いところを目標にやっていってほしい」(嶋谷)。新チームはすでに来年の予選会、各駅伝に向けて動き出した。『最強のチーム』は次世代へと受け継がれていく。【文:小西菜夕/写真:小西菜夕・貴道ふみ】

△区間賞獲得者
△(左から)亀田・坂本・嶋谷・市川・秋山

▼嶋谷
「僕が5区に志願しました。昨年は7区を走ったんですけど、同じ高校出身の関学大・上田颯汰選手にずっと負けていて、大学に入っても負けていて、最後は自分のエゴじゃないですけど、勝って終わりたいというのがありました。事実誰かが倒さないといけなかったので、それは亀田じゃなくて僕がやりたいと思っていました。絶対追いつかれるなとは思っていたんですけど、1位で(タスキを)くれたので最初は結構突っ込んで入って、中盤なかなか粘れず追いつかれて、そこからひたすら6区までに1分以内で(タスキをつなごう)という思いで走っていました。だけどそれもできなくて、本当に力不足を実感したレースになりました。(4年間を振り返って)4年間で関大を強くしたのは間違いなく自分やなって、自信を持って言えるくらい頑張ってきました。1年生のときは(丹後駅伝)7位やったんですけど、1位と10分差ぐらい開いてて、どうやったら勝てんねんって状況でした。そこからキャプテンになって、1つずつやって、それにチームメートも応えてくれて。最後の1年半は特に自分中心に合わせてもらったので、陸上だけじゃなくてチームビルディングも楽しかったなと思います。(次期男子ロングパート長・大野佳太朗(社3)へエール)頼りない見た目と言動ですけど、心の熱いところはあって。大野ならできると思うし、人の意見を聞かない僕と違って、大野はみんなの意見を聞こうとしている。すごくいいチームになって、もっと進化できると思うし、たくさんもがくところを見たいなと思います。僕ももがいてなんとかっていう部分もあったんで、うまくいくことばかりじゃないと思うけど、頑張ってほしいです。(チームみんなに)1年半前にキャプテンが変わって、なんとか強くしようと思ってイメージ通りのチームができた。僕が考えた最強のチームの状態やったんですけどそれでも4位だったので、もっと高いところを目標にしてやってほしいなと思います」

▼坂東壮
「ペース変動の影響を受け流せる最後尾で力を温存し続けて、目安としては3~5位の先頭と約10秒差ほどでタスキを繋ぐというレースプランでした。序盤からイメージ通りのレース展開で進めることができて、かなり余力を持ちながら進めることができました。8km地点ほどの坂を登ったところで自分以外がかなり息を切らしているなと思ったので、思い切ってロングスパートをかけました。力及ばず、最後までそのスピードを持続させることができませんでしたが、なんとか粘り、先頭と12秒差でつなぐことができました。(良かったところは)8kmまではかなり冷静にレースを進められたところと、勝負を仕掛けるという今までできなかった走りができたところです。いつもレースになると弱気になっていましたが、チームで決めた『全員が区間賞を狙う気持ち』を持ちタイム的に上回る相手を前に体現できたのはよかったと思います。(見つかった課題は)勝ち切る力と冷静な判断力がまだ自分にはありませんでした。1500㍍の周りの持ちタイムから判断しても、スプリントでは絶対に勝てないと思っていたので、あの時できた判断としては仕方ありませんでしたが、ラスト400㍍ぐらいまで温存しておけば、また結果は違っていたかもしれないと思います。そういうレース勘はこれからの経験で培っていきたいです。(今後の目標)目の前で区間賞が4つも生まれたので、来年はどの区間でも区間賞を狙えるような実力をつけていきたいです。トラックのタイムもどんどん上げていき、嶋谷さんや大高さんが抜けた穴も自分が埋めていきたいです」

▼秋山
「周りの選手の5000㍍の自己ベストが自分よりも20〜30秒ほど速かったので、とにかく攻めのレースを心がけました。具体的なプランとしては、前の集団まで一気に追いつくのではなく、少しずつ差を詰めていき、追いついたあとは離れた先頭を集団の力を借りながら最後の上り坂までに捉えるということを意識していました。最後の上り坂は特に考えず、ただただ全力で走ろうと思っていました。レース展開としては、プラン通りうまくいったと思います。3〜4km地点にある上り坂では先頭と離れかけた場面が何度かありましたが、何とか粘ることができたところは良かったです。悪かった点としては、最後の方で関学大に差を詰められたことです。ラップタイムを見ると坂の最初の1kmは3分40くらいで行っているのに対して、2km目は4分10くらいのペースまで一気に落ちていました。最初よりも落ちるのは仕方ないですが、もう少し抑えたかったです。(9位から1位の追い上げについて)レースプランでも考えていた通り、七竜峠の上り坂までに先頭を捉えると決めていたので、序盤で攻めて後半耐えるという形で行きました。(区間賞獲得について)シンプルにとてもうれしかったです。正直走る前は、取れると言い聞かせながらもイメージが全く湧きませんでした。(見つかった課題)フォームに無駄な動きが多かったことと、今回は結果論で言えば良かったものの、最初の1kmで突っ込みすぎたことです。(今後の目標)次にチームで戦う大きな舞台としては来年度の予選会です。昨年のような暑さの中でも、29分台で走れるようにしたいと思います」

▼市川
「前半に突っ込んで入って、後半で勝負を仕掛けようと考えていました。(秋山が1位で来た時)この勢いのまま自分も必ず1位でタスキをつなぐんだという気持ちでスタートしました。(自分の走りを振り返って)記録より勝負を選んだ走りがうまくできました。課題としては、後半の動きの悪さが特に目立ってしまったところです。(今後の目標)約半年後に行われる予選会でトップ通過をすることです」

▼坂本
「基本的にアップダウンが激しいコースなので、平坦コースでタイムを稼いで、上り坂ではしっかり上り、下りでリズムを作り直すイメージで走って、海岸に出てからは風もきついので、そこまでにリズムを整えて後半に臨むというレースプランでした。(1位でタスキが渡ってきた時)2区の秋山が1位で中継してくれた時点で、3区の市川の力からすれば十分に1位で持ってくる可能性はあると思ったので、心の準備はできた状態でタスキを受け取ることができました。関学大とあまり差がなかったので、追いつかれる前に早い段階で差を広げ、1秒でも差を広げて5区の嶋谷さんにタスキを渡すことだけを考えてスタートしました。(自分の走りを振り返って)あまり恐れることなく、入りからしっかり良いタイムで入ることができました。苦手である単独走が続いたのですが、自分のリズムと集中力を保って走ることができました。きつい場面も多く、ラストはあまりスパートがかからなかったのですが、大きくペースを落とすことはなかったので、まずまずの走りができたと思います。(区間賞獲得について)正直走っている途中は全く区間賞のことは頭になかったので、ゴールしてから区間賞だということを知って、とても驚きました。率直にとてもうれしかったです。(見つかった課題)アップダウンなどによるタフな走りが続いた中で、やはりラストスパートで体のギアを上げることは難しく、勝ち切ることのできる絶対的なラストスパートといのは、もっと身につけないといけないと思いました。(今後の目標)丹後駅伝での走りを弾みにして、まずはトラックの10000㍍で好タイムを残し、来年の全予選会に向けて準備をしていきます」

▼亀田
「特にかしこく走るプランはありませんでした。スタートからゴールまで全力で走り、チームの優勝に貢献することを考えていました。(3位でタスキが渡ってきた時)色々なことを考えても仕方ないので、無心でタスキを受け取って全力を出し切ることに徹しました。(自分の走りを振り返って)良くも悪くも想定通りの走りでした。昨年は想定よりも良い走りで、今年は想定以上の走りはできなかったことが悔しいです。(区間賞獲得について)うれしい気持ちは無く、ホッとしたところが大きかったです。区間賞へのこだわりはありませんでしたが、最低限獲得できて良かったと思います。(見つかった課題)少し攻めたレースができなくなってきていると感じました。場数を踏むとかしこく走るレースが増えて、守るレースをするようになってしまった点が課題だと思います。(今後の目標)個人的には来年は学生最後の年になるので、学生規模の大会で成績を残しておきたいです。チームとしては100年後まで勝ち続けられる伝統をチームに残したいと思います」

▼大髙
「設定タイム通り走れば1位との差を詰められると思ったので、設定通り走ることを意識しました。(2位でタスキが渡ってきた時)先頭が見える位置で8区の嶋田に渡し、流れを変えようと思いました。しっかり走れたと言えるのは最初の5kmまでで、それ以降はかなりタイムを落としてしまいました。後半は腹痛と下りの衝撃で足の痛みが少しあり、そこがかなり走りに影響し、準備不足だったと思います。(4年間を振り返って)2年目はかなり苦しんだが、4年を通して自己ベストを大きく更新することができて、成長を感じる4年間でした。(後輩にエール)今回の駅伝でも分かるように、3年生以下がしっかり活躍してくれたので、来年以降も期待しています」

▼嶋田
「立命大と京産大が来ていたので、集団を形成してラストで抜こうと考えていました。(2位でタスキが渡ってきた時)しっかりと順位を守り切って、笑顔でチームのもとへゴールしようと思いました。(自分の走りを振り返って)結果的に自分の区間で順位を2つ落としてしまい、今年も4位という結果になってしまいました。責任のある最終区を任せてもらいながら、期待に応える強い走りができなかったことがとても悔しいです。当日も緊張せずにしっかりと自分と向き合って走ることができたところは良かったと思います。(見つかった課題)今回の駅伝でロードと上り坂の弱さが如実に現れていました。これからもメンバーとして任せてもらえるように、しっかり克服したいと思ます。(今後の目標)まずは、来年の予選会で1位通過。そして、出雲駅伝と丹後駅伝で結果を残し、今年のリベンジを果たしたいと思います」

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