◇第48回関西学生スポーツ新人戦◇11月12・13日◇能勢町国体記念スポーツセンター
<本選(1、2年生の部)>
[10㍍AR男子立射60発競技(AR60M)]
1位 古田純大(情2) 616.0→ファイナル進出
2位 松浦悠斗(法1) 614.0→ファイナル進出
6位 木村優世(シス理2) 599.2→ファイナル進出
8位 水上雄太(経2) 595.6
14位 前田一希(法2) 576.7
21位 山口慶大(法2) 560.9
31位 難波圭祐(情2) 530.7
[10㍍AR女子立射60発競技(AR60W)]
3位 旭夏希(経1) 614.3→ファイナル進出
8位 後藤真依(法2) 606.2→ファイナル進出
14位 阿部実莉(化生2) 594.1
17位 田中那海(法2) 590.5
[10㍍BP男子立射60発競技(BP60M)]
2位 上田剛(社2) 518→ファイナル進出
[10㍍BP女子立射60発競技(BP60W)]
14位 松本唯(社1) 475
15位 井水志穂(経1) 474
<本選(3年生の部)>
[AR60M]
4位 植松大貴(シス理3) 758.1
5位 新蔵叶夢(文3) 572.1
[AR60W]
1位 佐々木梨乃(経3) 613.1
2位 樋口彩希(文3) 598.6
3位 栗林悠那(安全3) 597.5
4位 岩川歩希(文3) 596.5
棄権 高並華鈴(人3) 記録なし
[10㍍AP女子立射60発競技(AP60W)]
2位 成山奈々子(経3) 530→ファイナル進出
<団体戦>
[男女総合(男女団体AR60の合計得点)]
2位 松浦、木村、難波、阿部、旭、田中 3542.8
[AR60M]
2位 松浦、木村、難波 1743.9
[AR60W]
2位 阿部、旭、田中 1798.9
<ファイナル>
[AR60M]
優勝 古田 248.2
2位 松浦 238.3
3位 木村 216.7
[AR60W]
優勝 旭 248.7
6位 後藤 157.8
[BP60M]
4位 上田 170.7
[AP60MW]
8位 成山 97.1
2日間にわたり開催された新人戦。AR60Mファイナルでは表彰台を関大が独占し、AR60Wファイナルでは旭が春カン以来となるファイナル制覇。AR60MW団体、男女総合団体では2位など輝かしい成績を残した。
1日目には1、2年生の各種目本選が行われた。古田は1stシリーズから安定した射撃を見せる。全てのシリーズで100点台を記録し、本選1位通過を決めた。
松浦は初発で中心から少しそれるが、その後の修正力で9、10点台を撃ち続ける。1stシリーズは90点台を記録するも、その後は100点台を記録する。614.0という結果を残し、本選1位を決めた。
ここ半年間、下がり調子だったと話す木村。しかし、練習通りのパフォーマンスを発揮することができ、自己ベスト(589.5点)を更新した。「ただひたすら競技に集中していた」と本選を振り返った。
1stシリーズは緊張とプレッシャーから9点台や10点前半の記録しか出なかったと話す旭。それでも全シリーズで100点台を記録するが、「10.5以上の点数が安定して取れなかったことが、620点に届かなかった原因だと思う」と厳しいコメントを残した。
1、2年生で構成された今大会の男女団体。男女、総合とも2位に輝いた。「個人種目なので、練習通りの結果を出す」と話す松浦や旭がいる一方、「自分の点数が団体に響いてしまう」とプレッシャーに感じたという阿部と難波。射撃はメンタル面も競技に大きく左右されるため、自主的にモチベーションが上がる練習方法を部員に促したという樋口主将。「楽しく自分の射撃を行うように」と大会前、チームに声をかけたという。
2日目には各種目で3回生の部が行われた。AR60MWには6名がエントリーした。600点を超えることを目標に今大会に挑んだ樋口主将。しかし、598.6点とあと一歩届かなかった。悔しさをにじませたが、「自分のフォームで撃つことができたので良かった」とプラスのコメントを残した。
ファイナルに初出場した木村。試射の際に緊張が見られたが、「機材のトラブルでできたインターバルで自分の気持ちが整理できた」という。5ショットシリーズでは2位で通過するなど、幸先のいいスタートを切った。しかし、ここで追い上げを見せたのがファイナル常連の古田と松浦。古田は5ショット第2シリーズ以降首位を独走し、松浦はシングルスショットシリーズで順位を上げた。古田と松浦に食らいつく木村。関大が1位から3位を独占し、関大の強さを見せつけた。
5ショットシリーズを102.3点と2位と通過した旭。5ショットシリーズ終了時点で8人全員が僅差な点数を叩き出す熾烈(しれつ)な戦いの中、シングルショットシリーズを迎える。シングルショットでは平野(=同大)と首位争いを見せる。7シリーズ1発目終了時点で同点に。プレッシャーに打ち勝ち、0.5点差で激戦を勝ち抜いた。 シングルショットでは他選手が得点を上げるなか、なかなか得点が奮わない後藤。157.8点と6位に終わった。
木村、阿部の自己ベスト更新など、インカレと比べ、得点が伸びた選手が多くいた今大会。今年度最後の試合ということもあり、気合が入った部員も多くいたが、のびのびと競技に挑めたことがいい結果に結びついたと分析する樋口主将。「自分の射撃を楽しんでプレイできたことがいい結果になった要因」と話した。
新人戦をもって今シーズンが終了した射撃部。ここから約半年間のオフシーズンを向かえ、次の大きなる舞台は来年の春季大会。「目標は部員全員のインカレ出場」と意気込む樋口主将。全国で飛躍するその日のため、おのおのが練習に撃ちこむ。【文・写真/島田桜介】
▼樋口主将
「(新人戦を振り返って)2日間を含めて大会全体としては自己新記録を部員が多くいたので、全体的に成績が上がってきているのかなと思います。また、自分自身の課題を見つけた部員もいましたので、本年度最後の学連試合にはなりましたが、来年の春カンに向けて部員全員でより楽しくモチベーションを個人で上げながらその空気感を団体や全体練習で発揮できることで部活全体の成績が上がっていくのかなと思います。(どんな射撃部にしていきたいか)来年度インカレには部員全員が出場できるということが目標です。そのために、楽しく射撃を行うとうことが一番部員に伝えたいことであり、部活全体でのある一つの目標でもあるので、そちらに力を入れていきたいです。(来シーズンに向けて)半年という長いオフシーズンなので、まず個人の反省点を整理するのと、全体では射撃の姿勢の見直しを全部員に行うよう促していきたいと思っています。個人競技ではあるんですけど、全体で練習することによって冬休みの練習などは各部員の刺激にもなりますし、試合の感覚というのも全員で練習することで緊張感が生まれるので、射撃というスポーツと姿勢というものを各個人が見直す期間にできたらなと思います」
▼旭
「(本選を振り返って)最初は今までの大会の記録があまり伸びてなかったというのもあって、入部した時の点数に戻らないとという焦りは強くありました。プレッシャーに負けて点数が負けたということもあったんですけど、後半からだんだんと安定してきて、最終的には今日の順位(12日時点)では3位に入れたので、良かったかなと思っています。(点数について)緊張でいつも出るはずの点数がなかなか出ませんでいた。その差が大きくなって同じような点数(9点台、10点前半)しかでなく、10.5以上の点数が安定して取れなかったので620点に届かなかったのだと思います。(インカレと比べて)体調は万全だったので、前回よりはいい結果が出せたと思います。(女子団体について)同大や立命大はあまりメンバーが変わってなくて、新しく団体に入ってくれた先輩2人(阿部、田中)が頑張ってくれたとなってもいつもの強い大学には敵わないので、私の点数も高くないとなかなか厳しいかなと思いました。(来シーズンに向けて)とりあえず、今はプレッシャーに負けたりとかで気持ち的に負けてしまっていると思うので、オフの期間に姿勢を見直したりとかなど改善できるところは全部ピックアップしたいです。それを1個ずつ直していって、春にはいい点数を取れるようになりたいなと思います」
▼松浦
「(本選を振り返って)最近、調子が良くない中ではわりと良かったのかなと思います。何かプラスなイメージがある試合でした。(点数を見てみると)いい点数ではないですけど、練習でもそれぐらいの点数(=本選での点数)だったので、練習通りに撃てたのかなと思いました。今出せる力を本選で出せたというところでは良かったのかなと思っています。(前回のインカレと比べて)反省点も多くあったと思うのですが、良くなったところは多くなったと思います。(個人、団体での出場について)団体だからといって大きなプレッシャーはありませんでした。練習通りの結果が出せるように頑張ろうと思っていました。(来シーズンに向けて)年内の試合はここで一区切りしたので、またしっかり練習に取り組んで、技術やメンタル面をしっかり鍛えなきゃなというのは今後の大きな課題だと思っているので、また3、4月で620や625点といい点数を取れるように頑張りたいと思います」
▼木村
「(本選を振り返って)半年間この競技をやり続けて下がり調子の成績だったんですけど、今日は自己ベストを出すことができてすごく良かったです。(今大会に向けて)今までの大会の振り返りもそうですし、監督さんの指導だったり、同じ部員の教えを自分の練習に当てはめていきました。姿勢や反省を活かして今回の大会に臨みました。(団体として)射撃はあくまで個人競技なので「団体だから緊張する」とかということはありませんでした。ただひたすらベストを出すことに集中して挑むことができました。(来シーズンに向けて)ファイナルに進出し、メダルを獲ることを目標に約数ヵ月の長い期間練習にして、団体メンバーにも残れたらなと思っています」
▼阿部
「(本選を振り返って)最初(1stシリーズ)95が出て、「終わったな」と思って。でも、その後は100を出せるようになってきて、最終的には自己ベストを更新できたので良かったなと思っています。(今大会に向けて)インカレの時に姿勢がダメだったので、肘の位置とかを考えてやりました。(AR60W団体として)元々はレギュラー(団体メンバー)じゃなかったんですけど、ルールが変わったので、レギュラーに選ばれちゃって。それを1週間前に聞いたので、プレッシャーがやばかったです。自分の本選の点数が団体の点数に加わるので、「迷惑かけちゃうんじゃないか」と思ってました。(自己ベスト更新について)早く撃ち切ろうと思ってました。感覚的に「いける!」と思いました。(来シーズンに向けて)600を出したことがないので、600を超えれるようにしたいなと思います」
▼難波
「(本選を振り返って)だいぶ下がり調子だったということもあって、2人(松浦、木村)の足をだいぶ引っ張ってしまい悔しいです。ダメな点がたくさん見れたので、次に活かしていきたいです。(今大会に向けてしてきたこと)前のインカレでも調子が奮わなかったので、練習量をだいぶ増やして取り組みました。次の大会がしばらくないのでこの新人戦を目標に頑張ってきました。ただ、練習でできたことが試合でできなくなって乱れてしまうのが今の課題だと思います。(AR60M団体に選出されたことについて)インカレの時から下がり調子だったので、少し「自分で大丈夫かな」という点はありました。団体は自分一人で解決する個人戦とは違うので、競技前は責任感があり、撃ち終わった後には罪悪感や足を引っ張ってしまったという気持ちがありました。(来シーズンに向けて)下がり調子をスパッと断ち切って、次の大会ではいい結果を出せるように。もう試合終わりに課題を見つけ、落ち込むということがないようにして、自分が気持ちいいと思える射撃を目指したいです」
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