◇高松宮記念杯第65回全日本学生選手権大会準々決勝◇対日体大◇11月5日◇スカイホール豊田
[前半]関大13-21日体大
[後半]関大17-14日体大
[試合終了]関大30-35日体大
ベスト8をかけた準々決勝の相手は、関東地区代表の日体大。今年の秋季リーグ2位の実力を持ち、今大会の優勝候補である。前半は序盤から相手にリードを許す。引き離されず攻めるも、じりじりと点差を広げられ、8点ビハインドで試合を折り返した。後半は関大の勢いが増し、連続得点で開いた点差を縮める。しかし、相手の堅いディフェンスを前に簡単には得点を決められず。逆転することができないまま30-35で敗北となった。
前半は相手の先制点から始まった。関大はセットプレーから金津亜門(社4)が自ら切り込み、ループシュートで1点目を獲得。しかしその後はなかなかシュートを決めきれず、その間に4連続得点を許す。1-5と序盤から点差を広げられるも、センターから福島悠大(文2)や、サイドから上ノ原龍哉(人3)がタイミングをずらしたシュートを連続で決め、食らいつく。直後には山田凌裕(経3)や再び上ノ原が得点するなど、点差を縮めた。守備では川人龍之介(経4)がシュートを打たせず相手を止めたり、田中星也(人4)が7㍍スローを防ぐなど、堅い守りを見せた。しかしここで2分間退場が響き、相手がエンプティーゴールから3連続得点。惜しくも背中を捉えきれず。終盤は互角の戦いに見えたものの、じりじりと相手に点差をつけられ13-21で後半につないだ。
相手ボールから始まった後半。序盤から点の取り合いが続いた。関大は、パスカットから山田が速攻やリバウンドを決め点を重ねた。開始10分のところでは守護神・廣上永遠主将(文4)の連続セーブから松本大昌(文3)や山田、上ノ原がシュート。ペースを掴み、反撃した。しかし中盤は、両者の堅いディフェンスを前に点が決まらない時間が長く続く。そんな中でも、上ノ原が相手キーパーをよく見てシュートを決めたり、山田が遠いところから得点するなど少しずつ点差を縮めた。終盤には東藤佑斗(人4)がポストシュートを決める。しかし、最後まで健闘したものの逆転はかなわず、準々決勝敗退となった。
「悔しいです」と廣上主将。ベスト8に名を連ねたものの、日本一を本気で目指していたチームなだけにやるせない気持ちが残る。一方で「 自分たちの力に自信を持ってほしい 」と後輩たちに優しい言葉をかけた。全国制覇の目標は、次世代へと託される。【文:松尾有咲/写真:小西菜夕】
▼廣上主将
「日体大は自分たちよりも能力だったり、関東でも上位ですし、インカレでも優勝を狙えるチームなので、前半は相手に差をつけられてしまったんですけど、後半の前半で悪かったところを修正して追い上げられた部分は良かったかなと思います。(最後の試合を終えて)悔しいですね。やっぱりよく頑張ったとか言われたんですけど、本当にいいチームにしてくれてありがとうと言われましたし、後輩に対して、関大のこれからに対して貢献できたところはあったのかなとは思うんですけど、やっぱり結果を残したいというのが率直に一番の思いでした。(後輩へ)関東の方が強いと思われがちですけど、本当にそんなことはなくて、自分たちの力に自信を持ってほしいし、1年間日本一を目指して努力すれば絶対に叶えられるものだと思うので、日本一だけを目指して頑張ってほしいなと思います。その中で本気で目指した1年間にしたら何かより感じられるものだったり成長したものが得られると思うので、1年間今年よりも濃い1年間を来年は過ごしてほしいなと思います。心からの願いです」
▼高橋
「前半じりじりと離されていった展開で、食らいついていたとは思うんですけど、離されたまま同じ展開が続いちゃったのは敗因かなとみんなと反省では言っていました。もう少し早く修正できればもう少しいい展開にできたかなという感じです。(試合中に意識していたこと)4年生最後の大会ということもあったので、今自分ができることを全力でやろうというただそれだけの気持ちで、あと関大の良さは元気があってみんなで声出して盛り上がって、ハンドボールを楽しむところだと思うので、最後はそれを意識して出てました。(最後の試合を終えて)色々けがだったりコロナだったり苦しい期間もあったんですけど、結構清々しい気持ちでいるというのが正直な気持ちで、もう少しこうできたなあ、ああできたなあというのはあるっちゃあるんですけど、でも最後こうやって仲間たちと泣けて、後輩も泣いてくれたりして、すごくいいチームになったんだなあと。スタッフ陣からもみんな歴代で一番いいチームだったかもしれないと最後の集合で言っていただけて、そういうチームの一員として最後引退できるのはすごく誇らしいことだなと思います。(後輩へ)ぼくたちの代は最後けがが増えたので、具体的なところで言えばもう少し休んだり、自分のコンディションを整えるところに最後は力をもう少し集中した方がいいかなっていうのが具外的なアドバイスです。気持ち的には、試合の戦力的にも後輩にすごく助けられていたので、練習中のいっぱい声出してくれる1年生がいたり、プレーで引っ張ってくれる3年生がいたりとか、2年生も人数少ないながらもみんな頑張ってるんで、そういういいチームでぼくたちがバトンをつなげて、いいチームのままインカレでぼくたちの記録を抜いてほしいな、ベスト4、優勝まで行ってくれたらなって思います」
▼上ノ原
「昨日の試合でぼくの調子が全然ダメで、4年生に助けられたというがありました。振り返ってみたときに自分が逃げてるなと思って。ぼくが試合に出て4年生がベンチにいてて、責任感も強くあってその4年生が背中を押してくれて、今日は自信持って自分のプレーをしようと思って挑んだ結果が今日の活躍につながったと思います。(意識していたこと)キーパーがクセがあるというか、前日にどういうキーパーなのかを見ていて、どういうシュートを打つのか、ためてためての相手の様子を見ながらのシュートを意識していました。(4年生に背中を押してもらったということでしたが、自身のプレーを振り返って)自分に自信持って攻めることができたと思います。(来年はどういうふうに成長していきたいか)次のチームは今の永遠さん(=廣上主将)みたいなチームを引っ張っていこうという選手が少ないなと思うんで、1人1人の気持ちがチーム向上につながるのかなと思います。ぼくは主務という役割で、それもハンドボールの円滑に行うために必要だと思うので、キャプテンを支える立場でチームのためにできることやっていこうと思います」
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