◇2022年度関西大学連盟秋季リーグ戦第9日◇対京産大◇10月22日◇天理大学杣之内第一体育館◇
[第1セット]関大25―21京産大
[第2セット]関大31―29京産大
[第3セット]関大25―19京産大
[セットカウント]〇関大3―0京産大
ここまで、上位リーグ全勝で進んできた関大。優勝を目前にし、秋季リーグ最後の連戦を迎えた。第9日は、1次リーグで敗北を喫した京産大が相手。しかしそれを感じさせない勢いある攻撃を連発し、第1セットを先取する。第2セットは30点にも及ぶデュースにもつれ込んだものの、関大が持ち味の粘りを発揮しこれを制した。第3セットはさらに勢いを増し、点差をつけてのセット獲得となる。見事、ストレートで勝利を果たした。
第1セットは、相手のミスにより関大が先制する。直後には中屋ちひろ(人3)の勢いあるブロックアウトが決まり、日野美里(人3)、川上良江(文2)の速攻がリズム良く続いた。両者拮抗(きっこう)した滑り出しとなるも、児玉光涼(文3)のネット際の押し込みが得点につながると関大は流れに乗る。内田千晴(人1)がサーブで相手を乱し得点。さらに川上も、ブロックで乱してチームに点をもたらした。その後は日野がAクイック、高さのあるブロックで連続得点。鍋井識里(文3)の抜け目ないディグから川上が得点につなげる粘りのプレーも発揮し、わずかなリードで後半を迎えた。相手のサーブミスで17点目が入ると、好機を逃さずに攻める関大。日野がコートの角を狙うなど、3連続得点に成功した。相手はここでタイムアウトを要求。流れを変えにかかったが、タイムアウト明けでもペースを崩すことはなかった。伊関万絢(まひろ=文1)のレセプションからのスパイク、内田の強烈なレフトからの攻撃など、1年生とは思えない頼もしさを発揮する2人。川上もコートの隙をついて確実に得点し、先にセットポイントを握った。そして、最後に決め切ったのは内田。角度のある鋭いスパイクを繰り出し、第1セット先取となった。
続く第2セット。力強い攻撃で開始2得点を許したものの、日野が相手ブロックの上からCクイックをたたき込み関大も1点目を挙げた。中屋のブロード攻撃や内田のブロックポイントも飛び出し、互いにサイドアウトを繰り返した。芦田彩音(人4)も好レシーブでボールをつなぐなど、チームを攻撃へと導く。同点で中盤へと突入したが、ここで相手が勢いづいた。センターからのプッシュや速攻などが決まり、2度のブレイクを許す。しかし関大も食らいつき、日野のスパイクで流れを止めた。さらに鍋井がコートインすると、形勢は逆転する。内田の強打、鍋井のディグが相手コートに返りそのまま得点するなど、3連続得点に成功した。チームも盛り上がりを見せ、相手はたまらずタイムアウトを取る。セットは後半を迎えた。先に流れをつかんだのは京産大。ブロックの間を抜くスパイクやサービスエースを相次いで決められ、先に20点台に乗せられてしまった。このまま取り切られるのを阻止したい関大は、タイムアウトを取り流れを切る。これが功を奏し、タイムアウト明けには伊関のブロックアウトや日野のシャットアウトなどで3連続得点を決めた。終盤でも互いに一歩も譲らず、セットはデュースに突入する。伊関のサービスエースや内田の軟打、中屋のブロックなど多彩な攻撃を繰り出すもなかなかブレイクできない。川上の速攻などで緩急をつけ、ついに得点は30―29。30点台に乗せ、あと1点でセット獲得という状況を迎えた。精神も体力もきつくなるこの場面で勝負強さを見せたのは、伊関だ。狙いを定めてサーブのモーションに入ると、放たれたボールは相手のレシーブを弾く。見事なサービスエースで、価値あるセット連取に成功した。
このまま取り切りたい第3セット。日野の速攻で先制すると、その後は伊関の強打が続いた。2度のブレイクを許すも、相手のミスで関大も3連続得点を取り返す。川上のストレート攻撃や伊関のバックアタック、日野のダイレクトなどでたたみかけ、わずかにリードする形となった。その後も相手はミスが目立ち、気持ちを落ち着かせようとタイムアウトを取る。しかしその後は、関大がペースをつかんだ。リリーフサーバーの林川涼(経3)が見事なサービスエースを奪ったことを皮切りに、伊関がスパイクやクロス攻撃を連続でうち切る。この時点で8点のリードを奪い、勢いそのまま取り切りたいところだった。しかし相手も意地を見せ、4連続得点を許す展開に。リードを死守したい関大はタイムアウトを取り、気持ちを落ち着かせた。そしてタイムアウトが明け、調子を戻す関大。長いラリーを内田が不意を突く軟打で決め切るなど、視野の広いプレーも発揮した。そのまま、5点のリードでマッチポイントを握る。日野がネット際の攻防で相手を乱し、25点目を獲得。強さを見せつけ、ストレートで快勝を収めた。
連勝記録を伸ばし、この時点で優勝を確実にした関大。あとは、上位リーグ全勝で優勝できるかどうかだ。最後の1戦は、金蘭大との勝負となる。最後まで戦い抜き、必ず笑顔で締めくくる。完全制覇まであと一歩だ。【文/写真:横関あかり】
▼升谷未来主将(人4)
「京産大は、秋リーグで1度当たっている相手で負けていたので、リベンジし勝つことができてすごくうれしいです。ミーティングを重ね、チームとして決めた徹底することがチームの中でしっかりと意識してできていて、はまった点も良かったです。(チームの雰囲気)コートの中や、ベンチでも、試合の中で『このプレーはどうする』などの声が飛び交っていて、雰囲気も最後まで継続してできていました。(先週からの調整は)先週の土曜日の武庫女戦は、1、2セット目を取った後の3セット目の出だしが悪かったり、日曜日の帝塚戦は、1、2セット目を取り、3、4セット目を取られたという中で、2セット取った後の3セット目の出だしが悪かったので、継続していい状態を作れるようにという課題が上がっていました。その課題から、今週の1週間の練習の中で、4日間の練習を練習と思わずに試合と同じ気持ちで臨もうというように声かけをしていました。練習の中のAB戦でも、勝ち切ることができていたり、雰囲気も特にこだわって練習してきたので、それが今日の結果につながったと思います。(あすに向けて)今日の時点で優勝が決定しましたが、明日しっかり勝ち切って、全員で勝ち取った優勝を笑顔で締めたいと思います。自分達がしてきたことを信じて、閉幕戦、全員で戦い抜きます!」
コメントを送信