◇第88回全日本大学総合選手権(個人の部)◇2日目◇10月21日◇YMITアリーナ◇
[男子ダブルス2回戦]
津村・人見◯3-1
[男子ダブルス3回戦]
津村・人見◯3-1
[男子ダブルス4回戦]
津村・人見●2-3
[女子ダブルス2回戦]
藤原・徳田●1-3
[男子シングルス1回戦]
津村◯W-L
人見◯W-L
インカレ2日目はダブルス、シングルスが行われた。ダブルスは2回戦からスタート。1回戦を勝ち上がった猛者たちに戦いを挑む。女子ダブルスの藤原真由(人4)・徳田明梨(人2)ペアは1ー3で敗北し、2回戦敗退。津村優斗(社3)・人見航希(社1)ペアは4回戦敗退となったが、ベスト16に輝いた。また、シングルス1回戦に出場予定だった津村と人見は不戦勝で明日の2回戦へと駒を進めた。
試合2日目はダブルス2回戦から始まった。
女子ダブルスの藤原・徳田ペアの対戦相手は、関東地区優勝の難敵だ。第1ゲームは、リズム良く球を打ち込み先制。点を取っては取られるのを繰り返し、接戦の状態が続く。先にマッチポイントを迎えるもデュースに持ち込まれ10ー12の僅差でゲームを奪われた。第2ゲームでは2点を先取し順調にゲームを進める。相手の隙に素早く打ち込み得点し11ー9で勝利した。第3ゲームは相手の手元を狙った球やスマッシュで得点を重ねる。相手に4点差をつけてリードしていたが、7連続失点。相手の流れを止めることができず、8ー11で敗北した。第4ゲームは相手に主導権を握られる。4ー7で関大側はタイムを要求。タイムを活かすことができず、なかなか得点につながらない。全国の強者相手に僅差の戦いを繰り広げたが1ー3で惜しくも2回戦敗退となった。4年生の藤原は今大会を持って引退となる。女子主将としてチームを牽引し、春季リーグでは1部昇格、秋季リーグは1部6位という戦績を残した。個人としても最後まで戦い抜いた。
続く男子ダブルス2回戦。津村・人見ペアは、7月のインカレ(団体の部)優勝の強豪・明大と戦う。激しいラリーでスタートした第1ゲーム。相手に連続得点を許し7ー11で敗北した。変わって第2ゲームは、相手に追いかけられる形で試合を進める。サーブミスなどもあったが、デュースには持ち込ませず11ー9で勝利。第3ゲームではネットミスやオーバーミスが相次ぎ、相手に5連続得点を許す。しかし1本1本冷静に返球し同点に追いついた。ここで相手がタイムを要求するも、勢いそのままに11ー9でこのゲームを奪った。第4ゲームは相手にリードされていたが、7点でついに追いつく。体勢が崩れていてもどんな球にも食らいつき、そこから1点も失点しないまま11ー7で勝利し、3回戦進出を決めた。
休む間もなく3回戦へ。第1ゲームは、いきなり津村と人見の間を狙った球を打ち込まれ3連続失点。両者連続得点を決め合い、試合の行方は予測不可能に。最後はネットミスで9ー11でこのゲームは奪われた。第2ゲームでは相手に4点先取される。しかし負けじと津村がコートを左右に使いながら攻め続け9点でついに逆転。先にマッチポイントとなったがデュースに持ち込まれる。13ー11と粘りこのゲームを奪った。第3ゲームは、レシーブでバランスを崩した津村に代わり人見が攻撃を仕かけ、相手に息のあったプレーを見せつける。僅差が続いた第1ゲーム、第2ゲームとは変わって11ー6で危なげなく勝利した。相手のトラブルにより開始が遅れた第4ゲームだったが、流れを止めることなく4連続得点。相手がタイムを要求したが、波に乗った2人は止まらない。卓球台のあらゆるところに球を打ち込んで相手を翻弄(ほんろう)。 11ー8で勝利し、見事ベスト16入りを果たした。
ベスト8をかけた4回戦。対戦相手は、春秋ともに関西リーグ1部優勝の関学大だ。ベスト16の強者同士の戦いとなると今までの試合と比べ、一気に球の威力が増す。関大の先制で始まった第1ゲーム。リードしていた関大だったが10点で逆転される。大事な局面を相手のサーブで迎えたにも関わらず、12ー10でこのゲームを制した。第2ゲームは相手のペースで試合が進む。5ー10で相手のマッチポイントとなり、珍しく苦しそうな表情を見せる津村・人見ペア。しかし諦めずに根気強く戦い、9ー10まで追いつく。ここで相手がタイムを要求。タイムをうまく利用され9ー11でこのゲームを落とした。第3ゲームはネットミスが増え4連続失点。それでも少しずつ得点を重ね同点に追いつく。しかし7ー11で敗北となった。第4ゲームは関大のリードを最後まで守り抜き11ー8で勝利。勝敗はファイナルゲームへとゆだねられた。最終ゲームではオーバーミスなどで早々に4点差をつけられる。観客席からは「ここから!」「頑張れ!」という声が響く。差を縮められないままあっという間に5ー9に。ここから脅威の5連続得点で先にマッチポイントを奪う大逆転を見せた。津村と人見も声をかけ合いお互いを鼓舞する。デュースを繰り返す拮抗(きっこう)した展開を繰り広げた。大激戦の末、11ー13の僅差で敗北。惜しくも8強入りは逃した。
今日のシングルスには、津村と人見が出場予定だったが、相手が棄権したため不戦勝となった。
明日はシングルス2回戦、男子に津村と人見、女子は徳田が出場する。各々が目標を目指し、全国の舞台で全力を出し切る。【文:写真/貴道ふみ】
▼藤原
「(試合を振り返って)2人とも調子はすごく良くて自分たちの卓球はできたんですが、今日の相手は関東チャンピオンで強敵だったというのもあって、途中までは良かったんですけど、リードした時にミスが出たりとか気持ちの面で負けてしまったのかなと思います。(4年間を振り返って)1勝したのは今年が初めてだったので、すごくうれしかったんですけど、やっぱり目標はもっとランクに入ることとかだったので今は悔しい思いでいっぱいです。(後輩にメッセージ)インカレは一番大きな試合なので、少しでも1人でも多くインカレに出場して活躍してほしいなと思います」
▼津村
「(試合を振り返って)自分は3回戦で負ける予定だったんですけど、思ったよりもうまくいって勝てたので悔しいというよりは満足しています。(4回戦は)最後の方とか何回か自分たちにチャンスがあって、それをものにできなかったっていうのがメンタル的な強化がまだ必要だなと思いました。(コンディションは)ばっちりでした。(シングルスに向けて)明日の1発目の選手は結構強い選手なので、向かっていく気持ちで頑張りたいです。(シングルスの目標は)優勝です」
▼人見
「(試合を振り返って)格上相手にも自分たちの力が通用するんだなってわかって、自分の力を発揮できたのでよかったですけど、最後ちょっと惜しかったので悔しいです。(コンディションは)ばっちりでした。(シングルスに向けて)当たる相手はみんな強いんで、1戦1戦ちゃんと自分のプレーをできるように頑張ります。(シングルスの目標は)ランク入りです」
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