◇2022年度関西学生女子秋季リーグ第5節◇対帝学大◇10月16日◇帝塚山学院泉ヶ丘キャンパス◇
【前半】関大2-1帝学大
【後半】関大0-1帝学大
【試合終了】関大2-2帝学大
▼スターティングメンバー
GK 井上沙
DF 南中、中尾、林祐、徳弘
MF 田中光、𠮷尾、塚原、村上菜
FW 真木、瀧沢雪
▼得点
4分 FW真木
21分 失点
32分 MF塚原(MF村上菜)
71分 失点
2連勝で迎えたリーグ第5節。相手は今季好調を見せる帝学大だ。開始4分でFW真木悠花(文4)が今季初得点となるミドルシュートで先制点を挙げると関大は勢いに乗る。一時は追いつかれてしまうも、MF塚原碧衣(政策4)が再びリードを奪い前半を終えた。この調子で勝利を収めたいところだったが、相手も意地を見せ同点に。そのまま得点は動かず勝ち点1を分け合う結果となった。
試合開始直後、サイドを崩されいきなりピンチを迎える。なんとか守備陣がプレスをかけるもクロスを入れられ相手のヘディングシュートでゴールネットが揺れる。0分の場面で劣勢に立たされるかと思われたが、オフサイドの判定。肝を冷やす展開となった。だが、この攻撃で火が付いたのか、FW真木がセンターサークルからドリブルで駆け上がり、相手GKが少し前に出ているのを見ると、すかさずミドルシュートを放つ。「キーパーの位置を見ていて、打ったら入るかなという感覚があったので、思い切って打った」大きな放物線を描いたボールはGKを越えゴールへ吸い込まれる。早い段階での先制点を獲得した。
その後は、MF塚原が低い位置でボールをつなぎ好機をうかがう。12分にはDF南中優衣(人3)から、MF田中光紀(安全3)が逆サイドのMF村上菜月(人1)につなぎシュートを放つ。惜しくも枠外に外れるが、関大のペースで試合を進めた。
だが、相手もギアを上げ、一筋縄ではいかない展開に。21分にボールを自陣深くに押し込まれ、GK井上沙季(商4)が飛び出すもうまくかわされ失点。試合を振り出しに戻されてしまった。その後も攻め込まれる展開が続くが、GK井上沙の好判断や、相手コーナーキック(CK)をFW瀧沢雪乃(人3)が頭ではじくなど、チーム全員で守り切る。
そして35分、FW真木が中央を上がり、右サイドのDF徳弘海羽(人1)がMF村上菜につなぐ。サイドをうまく崩したところからMF村上菜がクロスを上げると、MF塚原がそれにうまく頭で合わせて再びリードを奪う追加点を獲得。その後はFW瀧沢雪のシュートや、相手のサイドからの攻撃など一進一退の攻防が続くがスコアは動かない。1点差のまま試合を折り返した。
交代なしで迎えた後半。MF田中光のフェイントを交えたシュートで後半ファーストシュートを放つも枠外へと外れてしまう。その後は相手のペースで試合が進むが、DF林祐里(人4)安心感のある守備や、MF𠮷尾香音(社2)の中盤での奮闘でうまく攻め込ませない。攻撃面ではDF中尾純菜(社3)が放つCKや、MF塚原のミドルシュートでチャンスを演出するも得点へは至らず。
このままリードを守り切りたいところだったが、後半26分に高さのあるシュートを放たれ、GK井上沙が触れるも止めきることはできず追いつかれてしまった。だが、MF田中杏実(人4)の投入で流れが変わる。MF田中杏が前線からボールを回し、FW真木とFW瀧沢雪がシュートを重ねた。
このまま攻め続ければ得点が入る。そんな予感を見せていた関大だったが、後半35分にゴール前の競り合いからペナルティキックを献上してしまう。絶体絶命、このまま勝ち越しを許すかと思われたが、GK井上沙がコースを読み切り見事セーブ。チームの危機を救った。
その後はFW山口紗弥(人1)を投入し、いくつかのチャンスを作り出すも勝ち越しはかなわず。中盤までリードしていただけに心残りのある結果となった。
3連勝とはならなかったが、リーグ終盤にかけて調子を上げてきている関大なでしこ。インカレ出場へは残りの2試合を落とすことは許されない。「他大学の結果次第で、あと2つ勝ってもインカレに行けると決まるわけではないけど、全然諦めてないし、勝つしかないのでしっかり準備して次は絶対に勝つ」とDF林祐。ここが関大なでしこ意地の見せどころだ。【文/写真:宮本晃希】
▼DF林祐
「自分たちはもう勝つしかないので、どんな状況になっても90分戦い続けようという気持ちで入った。その中で積極的なプレーや攻撃が見られたのはよかった。男子からもいい影響をもらっていて、昨日もIリーグがあったり、環境には背中を押してもらってばかり。それに応えられるように臨んだ。FWの真木がポジションを変えてから点を取れずに悩んでいたけど、初めて点を取ることができて、チームとしてもよかった。ただ、ハーフタイムでも言われたことで、自分たちの時間があれば相手の時間もあるからそこを守り切ろうと修正したつもりだったけど押し返すことができなかった。もう少し相手の時間のときにはっきりしたプレーができたらと思う。(次戦以降へ向けて)他大学の結果次第で、あと2つ勝ってもインカレに行けると決まるわけではないけど、全然諦めてないし、勝つしかないのでしっかり準備して次は絶対に勝つ」
▼FW真木
「絶対に勝たないといけない試合で、先制したけど最後追いつかれて勝ち点1でとどまってしまった。勝ち切りたかったけど負けなかったことは次につながるので評価していいと思う。(先制点のシーンについて)キーパーの位置を見ていて、打ったら入るかなという感覚があったので、思い切って打ったら良いコースに飛んで点を取ることができた。今シーズンはFWで使ってもらっていて、まだゴールに絡むプレーや得点に貢献できていなかった。今日先制点を挙げてチームに勢いをもたらせたのは良かったと思う。(チームの雰囲気は)勝っている中の雰囲気で練習する方がいいプレーが出たり、コミュニケーションも盛んになっていた。今後も厳しい戦いが続くと思うけど、しっかり準備してモチベーションを高くやっていきたい」
▼MF塚原
「インカレ出場のチャンスをかけてお互いに大事な試合だった。帝塚山とは引き分けはあっても負けてはいなかったから、そういった意味でも絶対に負けられない試合で重要視して臨んだ。この前の試合で点を決めてからなんか決められそうやなという感覚があって、今日のアップも良い感覚だった。チャンスがあったら積極的に狙っていこうと思っていて、なっちゃん(=MF村上菜)からいいボールが来るなと思って感覚で飛び込んだらちょうど来た。あとは思い切って合わせるだけでちゃんと枠に飛んだのでよかった。2連勝していたので、チームの雰囲気は負けていたときより良くて、この試合が大事なのもみんな分かっていた。練習から帝塚山を意識しながらみんな緊張感を持って良い練習を積み上げることができた。(次戦以降に向けて)のこり2試合どっちも勝たないと厳しい状況になるので、まずは武庫女戦で、春は引き分けているし、去年の秋の最終節で引き分けてインカレ出場を逃した因縁の相手でもある。今年は同じ思いをしないように、次は武庫女を倒すイメージを持って、毎日練習を積んで絶対に勝ち点3を取りたい」
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