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◇令和3年度新人戦決勝戦◇対関学大・立命大◇4月17日◇関西大学弓道場◇

【試合結果】
関大 98中
関学大 88中
立命大92中
(全120射)

1ヶ月にわたって開催された新人戦。ついに、各ブロックで勝ち上がってきた3校による決勝戦が行われた。「全タイトル獲得」に向け、まずは今大会の優勝を目指す。接戦を繰り広げたが、奥野早紀主将(化生4)が20射皆中の活躍を見せ、今季初タイトルに導いた。新人戦での優勝は32年ぶり。試合後には会場が拍手に包まれた。

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昨年、男子チームが課題としていた1立目。だが、この日は18中と好スタートを切った。西本知生(文3)と奥野主将が皆中を記録し、チームをけん引。だが、他の2校も引けを取らない。3校がほぼ同じ的中数で並び、1立目を終えた。

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△西本
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△奥野主将

2立目も西本、奥野主将は皆中を達成。さらに、大江達也(社3)が3中と立て直す。1立目は1中と思い通りの数字には及ばなかったが「みんなが支えてくれたので、自分の射を続けることに集中できた」と、自信をもって2立目に挑んだ。この立を終えても2中差の間に3校がひしめき合う。決勝まで残った3校だけあり、少しのミスが敗退につながるような接戦を繰り広げた。

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△大江
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3立目では、奥野主将に加え、小田桐朱璃(商1)、小原沙輝(法3)が皆中を記録。福田建(文2)、大江、西本も3中を出し、21中を達成した。安定した行射で目標以上の結果を出す。チームとしてこの日の最高的中数をたたき出した。緊迫した場面でも精神面、体力面の両方で昨年からの成長を見せる。

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△小田桐
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△小原

4立目では小田桐、大江、奥野主将が皆中。関学大が崩れる中で関大と立命大は譲ることなく、一歩抜け出した。しかし、2校がいまだ1中差で争い合う白熱した展開。また、奥野主将への20射皆中がかかり、会場には緊張感が漂った。

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最終立で、福田、小田桐、西本、奥野主将が皆中を達成。小原は結果こそ2中ではあったが、足立拓馬男子主将(社4)から直接アドバイスを受け、4本目は的に収めた。小原は「今後の自分の課題が見つかった」と前向きにとらえ、今後のさらなる活躍を誓う。この立でも21中と高的中を出した。新チーム始動から試合終盤になっても的中数を落とすことなく、試合を戦い抜くことができている。

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最終結果は、関大の98中、関学大の88中、立命大の92中となった。目標の90中を大きく上回る的中数を達成。32年ぶりの快挙に、全員が自信に満ちた表情で試合を終えた。だが、この快挙にも出場メンバーはおごることなく、口を揃えて「この大会はもう終わった、次が大切」と答えた。全タイトル獲得に向けて幸先のいいスタートを切った関大弓道部。新チームでさらに結束力を高め、全国の舞台でも頂点を目指す。【文/写真:大森一毅】

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▼奥野主将
「今日は泣いても笑っても最後の試合なので、みんなで笑って終われるように自分たちが今までやってきたことを全て出し切って、いつも通りの雰囲気と緊張感を持って臨んだ。(今日の試合について)ここ最近少しずつ的中率は上がっていた。昨日もいい結果で練習を終えることができた。今日も同じ緊張感、雰囲気、リズムでできた。本来、90中くらいは出る予想だったが、それを大きく上回る数字が出て良かった。(20射皆中について)自分自身初めて20射皆中して、試合でも練習でも何回かチャンスはあったが、逃していた。今日は、本当に極限の集中状態まで入った。前の選手が頑張ってくれていたので後ろで盛り上げようという気持ちでやっていたので必然的にできた。最後まで粘り切れたので本当に良かったと思う。(昨年度は敗北を喫した相手だったが)立命さんと関学さんは男女共にずっとレベルの高いところで戦っているので、新人戦だけでなく他のところでも勝ちたい相手。負けられないという気持ちだった。(リリーフの投入がなかった点は)確かに大江が最初の立で崩れてしまったところはあったが、射は悪くなかった。ちょっとした緊張でズレがあっただけ。大江は昨日、皆中をしていて波に乗っていたので自信をもってそのまま6人でいった。(技術面での意識)バランスを崩さないところが大切。一定のリズムを一番意識していた。緊張感の中であてるには今までやってきたことを信じてためらわない、躊躇しないことが必要になる。それが20本目あてることができた秘訣だと思う。(プレー以外での意識)昨年から基本的に前向きになる声かけをしようと思っていた。追い込んでもいい結果は出ない。前向きにポジティブな声かけをしてみんなが胸を張って試合に臨めるようにしたいと意識している。(今後に向けて)まずは新人戦で優勝することができたので、次の大阪選手権や関西選手権と、すべての試合で優勝するために丁寧に弓を引いていきたい。全てのタイトルをつかみ取るために練習に取り組みたいと思う」

▼福田
「今日の試合は新人戦最後の試合でやり切って終わろうということだけを意識していた。技術面よりも精神面に気をつけていた。緊張してもいつも通りの力が出し切れるように考えながら取り組んだ。(今日の試合について)納得はいってないし、昨日は20射19中が出たが、今日は14中で5本減ってしまった。そこは改善しないといけない。でも、1番最後に全部詰めれたのでそこは良かった。(技術面での意識)弓を押す手を意識している。僕のストロングポイントでそこだけ意識してやればあたると思っていた。(今後に向けて)昨年は、新人戦に出られると思ってなくて、今年幸運が重なって試合に出て優勝することができたと思っている。これをラッキーで終わらせずに、今年も来年以降も出た大会では全部優勝するつもりで挑みたい。お世話になっている人たちにそういう形で恩返しできるように頑張りたい」

▼小田桐
「今日の試合は決勝ということですごく緊張したが、前の試合と同じように自分の中の世界に入って、自分のやることを精一杯やった。その結果、的にあてることができたと考えている。あてようとか、相手に勝とうではなくて自分自身に勝って的中させたいなと思って試合に臨んだ。(今日の試合について)20射18中で的中率は良かったが、外している2本をあてればチームの合計的中は100中を超えていたし、まだ外しているということはチームに貢献できる数が2本あるということ。そこはとても悔しかった。(技術面での意識)体全体を使って手先だけで引かないようにすることを意識していた。(先輩の存在は)私は1年生でみんなが声をかけてくれて緊張をほぐしてくれた。しかも、あててくれてかっこいい先輩たちで心強かった。(今後に向けて)今回の試合は的中率も良かったが、それはもう終わって次からまた試合が始まっていくのでそこでも活躍できるように頑張っていきたい」

▼大江
「前日の練習で20射皆中したが、今日もうまくやろうと気負わずにいつも通りの射を20本続けることを意識してリラックスして試合に臨んだ。(今日の試合について)初立で1中を出してしまったが、チームのみんなが支えてくれてカバーしてくれたので、そこから自分の射を続けることを意識してその後は普段通りの的中が出せて良かったかなと思う。(技術面での意識)会を深く持つことを意識していた。それ以外の部分は普段の練習で積み重ねてきた部分で何も考えずに引こうと考えていた。(今後に向けて)1週間前までは決勝のメンバーに選ばれることを想像もしていなかった。ただ、1週間という短い期間でも練習を重ねていけば選んでもらえて結果を出せることが新人戦で身に染みて感じたので、自分がうまくいかなかった時も今回の成功を思い出して日々練習に励んで、チームに貢献していけるように頑張っていきたい」

▼小原
「今週はすごく調子がいいわけではなくて、何とか自分の射を直して的中も出しているという状態でこの試合は自分の意識していることをしっかりやり切ることを意識していた。具体的には、四つ矢の内3中は安定して最後まで出し切ることを目標にしていた。(今日の試合について)最初の3立は3中を切らずに皆中も1回出ていい調子ではあったが、最後の2立で2中を2回出してしまい、今日の目標を達成できなかったのでそれは課題だと思う。今後の自分の課題が見つかったという面ではいい試合だったかなと思う。(技術面での意識)緊張したら大きく引くことができず、小さくなってしまうところが自分の癖としてあったので、緊張しても自分がいつも引いているところまで大きく引くことを意識していた。(最後の1本を引く前に受けたアドバイスは)その前の2本は矢が的の下に落ちてしまっていた。射が小さくなってしまっていたので、最後思い切って自分の引けるところまで引いてこいと言ってもらった。この1本を抜いてしまったら、試合の締まりが悪くなるし、チームとしても自分のためにも最後の1本は絶対にあてないといけないと思っていた。緊張はしたが、そのアドバイスだけを意識して引いた。何とか的にあたってくれて良かった。(今後に向けて)昨シーズンは、たくさん試合に出られたわけではなくて、先輩の活躍を近くで見ていた。今年は、先輩の思いを引き継いで自分が活躍してチームを勝利に導きたい。この試合は自分が引っ張ったというよりも下級生や先輩に助けられて優勝できた試合。個人的には満足いってなくて悔しい思いがあるので、今後は自分がチームを支えて引っ張っていける選手になれるように頑張っていきたい」

▼西本
「新人戦初戦にも選手に選ばれたが、思うような結果が出なくて悔しい思いをした。今回もう一度チャンスをもらえてまずは20射引ききることを意識した。また、前日の練習で19中を出せたのでそれを自信にして絶対にあたるという気持ちで挑んだ。(今日の試合について)公式戦で皆中を2回できたこと、結果的に18中で9割に乗せることができたれたのはいい結果かなと思う。(技術面での意識)引き分けの時に肘で引っ張ること、引き伸ばす、押し開きというところを意識している。(今後に向けて)新人戦は初めての公式戦でいい結果が残せたので、これを糧に次の試合も頑張りたい」

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