◇令和4年度関西六大学連盟春季リーグ戦第4節◇対阪大2回戦◇4月8日◇大阪シティ信用金庫スタジアム◇
関 大004 030 002=9
阪 大011 040 000=6
(関)森田、松尾、所、吉田―谷村
(阪)豊見山、巽、秋、久保田、竹田―大野
1(中)加藤
2(左)吉田
3(遊)福留
4(指)西本
5(右)中川
6(捕)谷村
7(二)立石
8(一)福山
9(三)今井
1回戦は初勝利を手にした関大。2連勝をして弾みをつけたい。

関大の先発は森田大樹(情4)。初回は3安打を浴びるも粘りのピッチングで0失点に抑える。

試合が動いたのは2回。森田は味方の失策から三塁に走者を進められる。何とか1点が欲しい相手はスクイズを仕掛けてくる。野選の間に1点の先制を許した。
3回表、先頭の立石耀介(文4)が左安打で出塁する。次の福山誠太(経4)も三遊間を破る安打で続く。その間、立石は空いた三塁を陥れる好走塁を見せ、チャンスの拡大に成功した。その後は今井怜央(人4)のスクイズ、中川恒汰(人4)の2点適時打などで4点を奪い、逆転に成功した。



その裏、森田は味方の失策から得点圏に走者を許すと暴投で1点を与えてしまう。ミスが続き、表からの押せ押せムードが不穏な空気に一変する。2死二塁から放たれた打球は右翼手の前への飛球に。安打と思われた打球に中川がダイビングキャッチ。見事好捕し、関大のピンチを救った。

5回、関大打線が畳みかける。制球が定まらない相手の四死球や、西本有希(情4)のバスターでチャンスを作る。その後は谷村駿也(人4)の右前適時打、立石の遊撃手強襲の適時打などで3点を追加。この時点で5点差と試合は大きく関大に傾いたと思われた。


しかしその裏、不運な安打で出塁を許すとそこから満塁のピンチを迎える。ここで対するのは相手の4番。力強く打たれた打球は左越弾となり、4点を返される。この1打で5点あった点差は1点に。一気につめ寄られ、試合の行方は後半戦に委ねられた。

6回裏、1死満塁の場面でマウンドに上がったのは所知樹(安全3)。今リーグ戦はフル回転の活躍で関大リリーフ陣を支えてきた。「ピンチの場面になればなるほど気持ちも乗る」と1打同点の場面でも動じず立ち向かった。スクイズを仕掛けてきた相手の打球は所への飛球に。そして飛び出した三塁走者も落ち着いた送球でアウトに。ピンチを無失点で切り抜けた。

9回、代打・諸木大高(だいすけ=社4)が三遊間を破る安打で出塁。続く中川の右越適時二塁打で1点を返す。さらに立石が放った内野ゴロの間、代走で出場していた三塁走者・川北収史(政策3)が本塁へ突入。執念のヘッドスライディングでセーフを勝ち取る。関大は2点を追加し、最後の守備につく。


最終回、マウンドに上がったのはなんとこれまで外野手として出場していた吉田凌馬(人4)。最初は2者連続で四球と硬さが見られる。しかし、その後はタイミングを外すカーブを巧みに使い、2者連続で三振。最後は三塁手への強い打球を今井の好プレーで試合を締めた。

2連勝を果たした関大。次節の相手は今リーグ全勝の関学大。序盤は調子が上がらなかったものの復活のきざしを見せる関大打線。負けられない伝統の一戦に挑む。【文:荒川拓輝/写真:荒川拓輝、小西菜夕、中村祐貴】
▼永田主将
「(試合を終えて)先制点を取られましたが、1点でいいから絶対追いつこうと話をしていました。あのように固まった点数を取れて、4点も入ったので余裕がありました。あの4点が鍵だったと思います。(この試合で活躍を見せた中川について)自分の代になって1番練習をしていると思いますし、やる気を出して引っ張ってくれていると思います。結果が出て嬉しかったです。(森田について)森田自身が特別悪いとは思いませんでした。でも対策を練られていているのかなと思います。スライダーをしっかり振ってきて、見分けもしっかりしていました。5回の先頭はテキサスヒットでしたが。点差はあるので余裕持って乗り切れるかどうかでしたが、3番打者を歩かせてしまいホームランを打たれてしまいました。でもその後はランナーがいなくなったので、いい区切りになって守りやすかったと思います。(6回から登板した所について)このリーグについては先発は山下、中継ぎは所のような感じで頼りっぱなしです。6回は四球が3つでのピンチでしたが所がケツを拭いてくれたと思います。ピッチングを通しても所はありがたいです。本当に所様々です。(本当は所を使いたくなかった?)今日は次の試合まで6日空くので、調整だけでも1イニング投げる予定でした。2イニング終わって球数が十数球だったので8回もいこうとなりました。(守備について)不安定な部分もありましたが、締める所は締めてくれました。最後の今井だったり、中川の守備だったり。いい課題が見つかったと思います。(最終回は吉田が登板しましたが)吉田も出ながら肩を作ってくれていて、彼はリーグ戦初登板で緊張もあったと思います。そこに関しては吉田と心中するという気持ちでした。(カーブについて)野手出身ながらああいった大きな縦のカーブを投げていて、それでカウントを整えていました。(次は関学戦ですが)落とせない試合が続きます。4年生は負けてしまえば引退が懸かっています。肘がどうなろうが足がどうなろうが怪我を押し切ってでも勝たないといけないです。カンスポの方も応援団の方も一番気合を入れて来てくれると思うのでそれに応えられるように頑張りたいです」
▼所
「(試合を終えて)勝ち試合でこういう展開になってしまったのは反省ですが、勝ってチームに勢いをつけられたのはよかったです。(チームでは所の存在感は大きいが)これまでずっと負けていて、カンスポの方も応援団の方も来て頂いていて、申し訳ないなという試合をしていました。頼ってもらえるようなピッチングをしなければいけないと思っています。(ピッチングについて)悪くはなかったです。ピンチの場面になればなるほど気持ちも乗ります。いい感じに緊張感と危機感が比例していると思います。(8回の最後の打者は見逃し三振を奪ったが)その前の打者の時にストライク気味のボールをボールと言われたのでリベンジしました。めっちゃ自信を持って投げました。(強みは?)真っ直ぐとメンタル面です。真っ直ぐはいい感じにスピードも出ています。太々しさが強みです。(次の節に向けて)次も勝つというよりは応援団やカンスポのように見に来てくれる方々が見に来てよかったなと思えるようなプレーをしたら勝ちにつながると思うのでそういう気持ちで頑張ります」
▼中川
「(試合を終えて)今まで負け続けていて、順位は厳しいかもしれないけど楽しかったなと思えるような試合をしたいと思っていました。まずは楽しむことを1番に考えて、それができたのでよかったです。(勝負強さは強み?)実は結構メンタルが弱いです。最後なので本当に楽しむということしか考えてないです。その結果がヒットにつながっていると思います。(バッティングについては)僕はあまり長打は打てないです。後ろにつなぐことしか考えてないです。大きい打球というよりは強い打球を意識しています。(守備では何度も好プレーを見せていますが)みんなは守れないという印象があると思いますが、どうにかしてやろうという気持ちがあのようなプレーにつながっていると思います。肩はチームで1番自信があります。(バズーカと呼ばれているのは肩の強さから?)バズーカと言われているのはノックの時に自分でバズーカと言って投げているからです。(次節に向けて)勝つというよりは、試合に出ている人も出てない人も試合後に楽しかったなと言えるような試合をしたいと思います。その結果が勝ちにつながってくると思います」
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