◇令和4年度関西六大学連盟春季リーグ戦第1節◇対同大1回戦◇3月17日◇わかさスタジアム京都◇
関大310 010 010=6
同大100 100 14X=7
(関)森田、所、岐部、西尾―谷村
(同)佐伯、中川―新居
1(指)加藤
2(中)吉田
3(一)西本
4(左)諸木
5(捕)谷村
6(遊)福留
7(三)今井
8(右)中川
9(二)濱田
昨年の秋リーグでは4位と悔しさをにじませた関大準硬。8月に開催される全国大会に進むには2位以上に入ることが絶対条件だ。第1節の相手は昨年の春リーグで優勝した同大。いきなり迎えた強敵に決死の覚悟で挑んだ。
関大打線が初回から火を噴いた。1番の加藤陽也(人2)、2番の吉田凌馬(人3)がストレートの四球を選ぶ。相手の失策から先制点を奪い、打席に立つのは4番に座る諸木大高(だいすけ=社3)。左翼に高々と打った打球は犠飛となり1点を追加した。続く谷村駿也(人3)も三遊間を抜く左前適時打を放つ。リーグ屈指の右腕・佐伯相手に3点を奪うことに成功した。流れに乗る関大は足を絡めた攻撃で2回以降も追加点を重ねる。
先発の森田大樹(情3)は「浮足立った試合だった」と本調子ではなかった。でも、昨年の秋リーグに最高打率を記録した関大打線を信じた。コントロールが多少アバウトになってもカウントを取りにいき、5回2失点と試合を作った。
6回と7回は所知樹(安全2)が登板。がっしりとした体つきから放たれる直球は140㌔をマーク。ベンチからはどよめきが起こる。フォークとのコンビネーションがさえ渡り、2回1失点。相手に流れを渡さなかった。
8回表、3回以降安打が出ていない関大打線に2死三塁のチャンスが訪れる。ここで打席を迎えたのは谷村。「何とかして打とうと思っていた」。決して捉えた打球ではなかった。しかし、上がった打球は右前に落ち、貴重な追加点を上げた。この時点で得点は6―3。関大の勝利は大きく近づいたと思われた。
しかし、8回裏に大きな山場が待っていた。岐部大凱(社1)がマウンドに上がるも四死球が重なり無死満塁のピンチを迎える。代わった西尾龍人(情3)が火消しを図り、何とか逆転は阻止したかった。だが、4点の猛攻を受け逆転を許してしまう。
9回表、1点ビハインドの2死から代打に送られた福山誠太(経3)は右方向に大飛球を放つ。一筋の光が差し込んだかのように思われた。しかし、それもかなわず。右飛で試合が終了した。
逆転負けであとひとつ勝利が届かなかった関大準硬。第2戦ではこの試合で出番のなかったエース・山下晧司(化生2)が登板することが予想される。チーム一丸となって今季初勝利をつかみとる。【文:荒川拓輝/写真:荒川拓輝・小西菜夕・松尾有咲】
▽森田
「(今日の試合を振り返って)相手チームも僕自身も浮き足立った試合でした。引退がかかったリーグ戦初戦で向こうのピッチャーもファーボールが多くなった。僕自身もボール球が多かったり、カバーリングを忘れたりしました。本調子ではなかったと思います。変化球ではスライダーを中心にカウントを整えるタイプですが、スライダーで形を整えられず。真っすぐ甘く入ったボールを打たれる。ランナーが溜まっているときに決まったインコースのスライダーが決まれば抑えられると思います。今回はできなかったので次回はできるようにしたい。(開幕戦を任されましたが)5イニングということは決まっていたので試合を作ることをメインに考えた。野手は秋リーグで打率1位だったのでそれを信じてアバウトでもカウントを取って、試合を作ることを意気込んだ。(次の登板に向けて)今回の反省点としてボール球が先攻したりカバーリングを忘れたり間が悪かったりした。まずはテンポよく投げられるようにしたいです」
▽谷村
「(試合を終えて)大事な初戦でリードしてきましたが最後は踏ん張りきれなかったです。(盗塁を何度も刺しましたが)今までのリーグでは結構走られていました。ちょっとでも刺せる可能性を上げるために取ってから早く投げる練習をしていました。(第4打席の右前適時打について)どうしても1点が欲しかったので何とかして打とうと思っていました。とりあえず結果出てよかったです。(明日に向けて)明日はエースの山下と組みます。初戦を落としたので絶対落とせないです。山下がどれだけ投げてくれるか期待したいと思います」
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