強敵相手に健闘、山根女ハン終幕

◇高松宮記念杯女子58回全日本学生選手権大会2回戦◇対筑波大◇11月4日◇於・岡崎中央体育館
[前半]関大9-19筑波大
[後半]関大11-12筑波大
[試合終了]関大20-31筑波大
連日の戦いとなるインカレ2回戦。関東の強敵・筑波大との対戦となった。前半から相手のペースで試合が進む。しかし後半は速攻に対応したり、3枚目がしっかり相手をブロックするなど堅い守備を見せた。健闘するも勝利とはならず、2回戦敗退となった。

前半は関大ボールから始まった。先制点は相手に許したものの、すぐさま井上真希(人4)がポストシュートを決めた。序盤のディフェンス7㍍スローと2分間退場を言い渡されてしまう。しかしここはGK大西葵(商2)のナイスセーブで無失点で切り抜けた。直後には石坪彩瑛(社2)がディフェンスの上を抜くシュートで得点。3-4と一気に1点差に詰め寄る。だがここで2分間退場が響き、エンプティーゴールを許すなど、相手に連続得点を与えてしまった。


タイムアウトが挟まり、その後は相手の堅守に苦しめられる。なかなかシュートが打てなかったり、打っても止められてしまう。7㍍スローでは佐伯穂夏(法4)がゴール下の方を狙うが惜しくも得点とはならなかった。その間に相手は6連続で得点し、5-14と大きくリードを許してしまう。終盤には石坪や山根菜摘主将(人4)、戎井琴音(商3)がゴールを決め反撃。しかし相手の勢いを上回ることができず、9-19と10点のリードを許し試合を折り返した。


後半開始から両者すぐに点は入らず、2分のところで村田七奈子(法3)が遠いところから1点目を獲得。序盤から相手に連続得点を許す場面が多くあった。しかし、信夫麻希(経3)や、小嶋彩華(商1)、井上のシュートで食らいつく。また、守備ではGK大西が7㍍スローを再び止め、3枚目の井上と小田真子(法1)が積極的に相手に向かっていき防いだ。



ラスト1分間では佐伯が出場し、4年生全員がコートに立った。山根主将が2連続でシュートを放つなど、最後まで健闘。そして試合終了の笛が鳴る。強豪校相手に引けを取らないプレーを見せたが、20-31で無念の敗退となった。

これにて山根女ハン終幕。今年の西カレでは、予選リーグ2位で3年ぶりのインカレ出場を果たした。秋季リーグでは思うような結果が残せなかったが、このインカレでは鍛えてきた速いパス回しや堅いディフェンスを見せた。また、下級生が多く出場していた今大会。ここでの経験を糧に、関大女子ハンドボール部はこれからも進化を続ける。【文:松尾有咲/写真:牧野文音】
▼中川昌幸監督
「(前半について)最初は相手を意識しすぎてこけてたところはあったけど、慣れてきたらできるようになっていました。(後半について)速攻とかも対応できていたしね。特にディフェンスが良かった。真ん中を守っている9番(=小田)と7番(=井上)がしっかり当たれる状況で、何回もボールをこっちに奪ったりというのは評価できると思う。相手に対してフィジカル負けしなかった。(相手の筑波大の印象)そら強いよ。フィジカルが強い大学。(それに対して対応できましたか)最初のころはやられてたけど。後半にかけて。(来年強化したいところ)今日の試合も出てるのはほとんど下級生なんですよ。だから下級生がここで得た経験を、これぐらいでいっかじゃなくて、これもできた、これもできた、もっともっとできるようになりたいというふうに思ってもらってやってもらわないと。今日が始まりですよ。今日が始まりだから、これを次につなげていってほしい。そしたら今日こうやって筑波とやらしてもらったという値打ちが本当に出ると思う。これは本当に次回につなげたいです」
▼山根主将
「今までやってきた中でも、結構格上の相手だったんですけど、楽しく自分たちのハンドボールができたので良かったかなと思います。(4年生最後の試合を終えて)1人けがしていて全員でハンドボールができる時間が短かったんですけど、最後1分全員でコートに立てて良かったです。(後輩へ)後輩は心配いらんくらい元気で、本当に強いところまで行ってくれると思うし、やってくれると思うのでこのまま明るく頑張ってほしいなと思います」
▼井上
「強かったんですけど、後輩のみんなも頑張ってくれてすごく楽しかったです。(最後の試合を終えて)1年生のときも愛知に来ていて、そのときは何も分からずだったんですけど、自分自身も試合に出られなかったけど、4年生になって試合に出られて、みんなありがとう。(後輩へ)すごく上手くて元気のいい子ばっかりなのであと1年、2年、3年あると思うんですけど、悔いのないように頑張ってほしいです」
▼佐伯
「(出場してみて)自分はずっとけがしていて全然試合に出られてなかったんですけど、最後インカレでちょっとでも出られて良かったし、本当にいい後輩と先生に恵まれたなと思いました(4年間振り返って)本当に関大で良かったです。(後輩へ)来年も確実にインカレ行ってもらってけがなく頑張ってほしいです」