[SOLEO]最終戦は引き分け、涙あふれる

◇Iリーグ2022関西Cブロック第8節◇対関福大C1◇10月15日◇関西大学高槻キャンパス第1グラウンド◇
【前半】関大SOLEO0ー0関福大C1
【後半】関大SOLEO0ー0関福大C1
【試合終了】関大SOLEO0ー0関福大C1
▼スターティングメンバー
GK 髙田
DF 秋篠、加苅、三木哲、鎌谷
MF 外山、梅村、武田、久保
FW 一栁、竹本
ついに迎えたIリーグ最終戦。現時点で11位の関大SOLEOは10位の関福大C1と対戦した。試合が進むにつれてパスがつながり、シュートの本数も増えるも、両者得点できないまま、結果は惜しくも引き分けとなった。チーム名の「SOLEO」には、沈んでも翌日には明るく照らす太陽のように毎試合、毎練習を元気に次のカテゴリーを目指すという想いが込められている。勝利することはかなわなかったが、その名に相応しい元気を生かしたプレーで最後まで戦い抜いた。今大会を持って引退となる4年生は全員が出場を果たした。


前半はなかなかパスがつながらず、ボールがセンターライン付近を行ったり来たりする状態が続く。試合が動いたのは前半29分、FW竹本源(政策4)が左サイドからFW一栁拓海(経3)にパスを出し、1本目となるシュートを放つ。しかしわずかに力が足りず、相手GKにキャッチされてしまった。その後もMF外山魁晟(情4)が左サイドからクロスを上げ、ゴール前にボールを供給するも合わせることができず、得点には至らなかった。時間とともにゴール付近までボールを運ぶことができるようになる。DF鎌谷一吹(社2)のクロスからFW一栁がヘディングで合わせてゴールを狙うも枠外へ。




前半も終わりに近づいた頃、相手にCKを与えてしまったが、直接ゴールを目指したボールを壁を作り阻止し難を逃れた。MF梅村青(文3)がゴールラインを割ったところで前半終了のホイッスルが響く。0ー0で引き分けのまま試合は後半戦へ。



後半序盤、FW竹本の活躍によりCKを獲得するもチャンスを生かせず。前半と比べ主導権を握れるようになってきたが、あと1歩というもどかしい場面が続く。そんな中、GK髙田裕司(人2)が1対1をしのぐなどファインセーブを連発、チームに勢いをつける。後半20分、相手に2連続CKを許すも、身体を張ってボールをはじきピンチを脱した。後半も終盤に差しかかった時、DF鎌谷がクロスを上げ、MF武田智也(社3)がゴールをめがけてボールを蹴ったが相手GKにセーブされる。すかさずMF外山がこぼれ球を拾いシュートするも枠外。


後半30分、MF久保龍太郎(安全4)が勢いよく蹴り込んだボールは一瞬ゴールしたと思われたが、ポストに当たって落下した。FW竹本が相手の守備を逃れながらドリブルで前線に持ってくるが、相手にカットされてなかなか得点にならない。


残り時間も1分を切り、最後の望みをかけてGK髙田がロングパスを出したがつながらないまま試合終了のホイッスルが響く。後半も拮抗(きっこう)する戦いを繰り広げ、双方無得点のまま0ー0で試合は終了。得点まであと一息のところだった分、悔しさが残る試合になった。





試合終了後、キャプテンのMF外山をはじめとする部員たちは涙で頬を濡らした。その涙は悔しさでもあり、大学で出逢えた仲間たちと切磋琢磨した日々を送ることができた喜びでもあった。涙を見せる場面もあったが、記念の写真撮影になるとサッカーコートには笑顔や笑い声であふれ、共に戦った仲間と築き上げた固い関係が垣間見えた。


今シーズンキャプテンを務めたMF外山は「上を目指して1人でもTOPに、紫紺のユニフォームを着て頑張って欲しい。明るさや雰囲気のところは自信を持っていいチームだなと言えるのでそこは高めながら、改善していくところは改善して、勝てるチーム、日本一を目指せるチームになって欲しいなと思います」と後輩にメッセージを残す。4年生の思いは次世代へと託された。【文:貴道ふみ/写真:大森一毅】
▼MF外山
「(キャプテンとして)最後(の試合)だったので勝ちたかったですね。率直に。でもSOLEOとして勝てなかったのは責任があるかなと思っています。今シーズンが始まる時からキャプテンをやらせてもらっていて、(昨年)前十字靭帯を切って6月ごろに復帰して、そこから試合に出られるときにキャプテン任せてもらいました。去年3回生でいち選手として出ていた時よりはやっぱり責任もあるし、でも、責任もあるんですけどこのチームで勝ちたいという気持ちが強かったです。(今大会を振り返って)全員で戦えていたとは思っています。4回生が全員出られて、あんなに応援してもらって、そこは日頃の行いとか関わりが多くあったからできたのかなと思うんですけど、SOLEOとしてずっと今シーズン勝ててない要因として、決定力というのが自分自身を含めて発揮できなかった、決定力不足で全員で勝てなかったというのが非常に悔しいです。(4年間を振り返って)個人としては去年に大きいケガをして、今シーズンどこまでできるかなと思って、いちプレーヤーとして元々やるつもりだったんですけど、SOLEOで誰がキャプテンになるかという時に全員に投票してもらって、その時にやろうって決意して、元々はこういうキャプテンとかやるキャラじゃなくてふざけて常に明るくっていう感じだったんですけど、キャプテンになったら自分も残しつつ、厳しさも持って勝つためにチームの雰囲気を見ることは非常に難しいことだったなって、1回生のときの4回生のキャプテンが正直すごいなって、そこを越えられないなって思っていたんで、自分だからこそあるキャプテン像を目指せた、目指してここまで来られたっていうのは良かったなと思います。(試合後の涙について)一番は悔しいっていうところが、自分が決定権を外して勝てなかったところが申し訳ないと思うのが一番あるんですけど、ここまで4回生で全員でやってこられたっていうのがこうやって今話を聞いてもらえてるっていうのも関大の良さだと思いますし、関大で4年間戦えたという、良い仲間に自分自身巡りあえたなというのが、選手とかスタッフとかマネージャー、トレーナー、保護者、いろんな方々がいて4年間続けられて感謝っていう気持ち、最後はやっぱり勝てなかった申し訳なさが非常に大きくきた涙でした。(後輩に向けてのメッセージ)この試合を見て、応援もそうですけど、出場してたメンバーには上を目指して、1人でもTOPに、紫紺のユニフォームを着て頑張って欲しいなと思いますし、反面教師じゃないですけどここまで勝てないチームにならないように、僕たち4回生の良いところは明るさであったり、雰囲気のところは自信を持って良いチームだなと言えるのでそこは高めながら、改善していくところは改善して、勝てるチーム、日本一を目指せるチームになって欲しいなと思います」
▼DF三木哲
「Iリーグがコロナ禍で12試合開催されたのはたくさんの人の支えがあったからこそだと思います。今日の試合を終えて、感謝と小学校からやってきたサッカーに対して色んな思いが出てきました。(試合を振り返って)点を決め切ることができなくて、実力不足を感じました。DFラインに4回生が多く声をかけ合いながらプレーすることは意識していました。最後なのでサッカーを楽しもうとみんなで話していました。(今後に向けて)SOLEOの公式戦は終わりましたが、関西大学体育会サッカー部が目指す日本一という目標は変わらないので明日からも全員で高め合っていきたいです」
▼GK髙田
「前の試合で出場したときに自分のミスから失点して敗戦してしまいました。申し訳ない気持ちがあり、今日の試合は借りを返して4回生の最後の試合は勝利で終えようと思っていました。(試合を振り返って)危ないシーンが多かったですが、DFラインとコミュニケーションを取って、無失点で終えられました。(後半のセービングについて)一対一はいつも練習後の自主練で先輩たちや同期と準備してきていました。それを生かしてシュートストップができて良かったです。(今後に向けて)自分はこれからチームを引っ張る立場になってくるので、責任を持ってやっていきたいです。そして、SOLEOというカテゴリーから1つでも上のカテゴリーにいけるように頑張っていきます」
▼FW一栁
「このメンバーでできるのは最後の試合でした。4回生めっちゃ好きで、いい思いしてほしいなと思っていたので結果を残したかったです。(試合を振り返って)前から元気出して追い込むのが、SOLEOのサッカーで序盤からハイプレスでいけたのでそこは良かった点だと思います。(今後に向けて)全員で上を目指すのが、関西大学体育会サッカー部の良さだと思うので、TOPを目指しての競争に自分自身も絡んでいけるようにしたいなと思います。そして、試合になったときには互いに互いを応援できるような環境を作り上げていきたいです」