武庫女大にストレート勝ち!秋季リーグ5勝目を挙げる

◇2022年度関西大学連盟秋季リーグ戦第7日◇対武庫女大◇10月15日◇
[第1セット]関大25ー20武庫女大
[第2セット]関大25ー15武庫女大
[第3セット]関大27ー25武庫女大
[セットカウント]〇関大3ー0武庫女大
上位リーグでの順位決定戦初戦、親和女大を相手に白星を収めてから3週間。武庫女大を相手に、秋季リーグ7戦目を迎えた。第1セットを関大らしいプレーで雰囲気良く先取すると、2セット目ではさらに勢いを増し大差で勝利。しかし3セット目は、序盤で大きくリードを許す展開に。それでも諦めることなく猛追し、逆転に成功。デュースにもつれ込む接戦を制し、見事ストレート勝ちを収めた。


第1セット、先制したのは関大。相手の鋭いスパイクを芦田彩音(人4)が確実に捉えて仲間へつなぎ、伊関万絢(まひろ=文1)の強烈なスパイクで得点に成功した。その後は内田千晴(人1)や川上良江(文2)の攻撃を中心に得点していく。ほぼ互角で進んだ序盤だが、岡崎凜華(人3)がコートインしたことをきっかけに関大が流れを握った。日野美里(人3)の素早い攻撃や相手のミスも相まって、4点差をつける。ここで相手はタイムアウトを取った。タイムアウト明けには相手のフェイントや強打が決まるものの、中盤でも関大がわずかなリードを奪ったまま。セットは終盤へ突入し、関大がスパートをかけた。伊関のコート奥を狙ったスパイクや日野の速攻、中屋ちひろ(人3)のブロード攻撃などが立て続けに決まり、相手の反撃を許さない。内田が高い打点から勢い良くボールをたたきつけてセットポイントを握ると、最後も内田の強力なスパイクが決まる。終始いい雰囲気で、第1セット先取に成功した。





勢いそのまま連取したい第2セットは、日野のブロックポイントで幕を開ける。直後には芦田彩がボールを追いかけてつなぎ、児玉光涼(文3)がカバー。乱れたボールを内田が豪快に決め切るなど、チームを活気づけるプレーを連発した。その後は互いにブレイクを繰り返し、拮抗(きっこう)した滑り出しとなる。しかし中盤に差し掛かり、関大が均衡を破った。伊関のスパイクが決まると、日野のブロック、内田のブロックが相次いで決まる。さらに中屋の軟打も得点につながり、一気に4連続得点に成功。焦りを見せた相手はタイムアウトを取り、この流れを切った。しかし、後半でも関大の勢いは止まらない。児玉の1枚ブロックや中屋の後方からの軟打、内田の強烈なスパイクなどで、相手を圧倒していく。終盤まで勢いを落とすことなく、最後は伊関のブロックアウトで25点先取。10点の大差をつけ、順調にセット連取となった。




王手をかけた第3セットだが、開始3連続得点を許す痛い出だしに。伊関のブロックアウト、内田の隙をついた軟打で何とか食らいつくも、直後には相手が4連続得点でさらに引き離しにかかる。2セット目までとは打って変わった展開に、たまらずタイムアウトを要求した。タイムアウト明けは焦ることなく、着実に1点を取り返していく。日野の速攻や伊関のオーバーパスからの中屋の強打、内田のスパイクなどで点を重ねた。中屋・日野のブロックポイントも飛び出す。しかし、序盤で大きくつけられた差はなかなか覆すことはできない。だが、林川涼(経3)がリリーフサーバーとしてコートインしたことをきっかけに、試合は一転する。相次ぐ相手のミスや、長いラリーを決め切る川上の速攻などで驚異の5連続得点。一気に逆転を果たし、チームのボルテージは最高潮に達した。相手はタイムアウトを取り、関大の反撃を阻止。思惑通り、タイムアウト明けは相手が2度のブレイクで食らいついた。互いに20点となり、終盤にして試合は振り出しに戻る。一度流れを渡してしまえば、一気に取られてしまう状況。そんな緊張感もある中、先にブレイクしたのは関大だった。伊関が相手を吹き飛ばす強烈なスパイクをたたき込むと、直後には児玉がノータッチエースを決める。チームからは歓声が上がり、相手は再びタイムアウトを取った。その後は取っては取られてを繰り返し、セットはデュースへ。一度は窮地に立たされるも、内田が渾身のスパイクでこれを阻止。直後には芦田彩の丁寧なアンダーパスを内田が決め、勝利は目前に迫った。そして、児玉が最後にトスを託したのはやはり内田。臆することなく連続でスパイクをたたき込み、最後は相手コートへボールが落ちる。接戦の末にストレート勝ちを収めた瞬間、関大はコートをかけて喜びを爆発させた。




上位リーグでの順位決定戦で2連勝を挙げ、秋季リーグ5つ目の白星を手にした関大。数々の手強い相手に、関大らしく楽しむバレーで勝利を収めてきた。あすは、一次リーグで敗北を喫した帝塚山大と再び対峙(たいじ)する。「帝塚山大にはずっと負けてきたので、リベンジとなる試合」と、升谷未来主将(人4)。高さとパワーのある相手だが、今の関大は間違いなく勝てる力を持っている。優勝を見据え、まずは目の前の一戦へ。あす、試合後に笑顔を見せるのは関大だ。【文/写真:横関あかり】
▼升谷主将
「(武庫女大は)春リーグの開幕戦で当たって以来、試合では当たったことがなかったチームです。春リーグ以降、練習試合を重ねる中で、ずっと負けていた相手だったので、ちょっと不安もありながらも、絶対に勝とうという話をしながら挑んだ試合でした。自分たちのバレーをやったら絶対に大丈夫ということをずっと言い続けてきたので、それが1セット目からできたというのがすごく大きかったのかなと思います。(プレーで良かったところ)(前戦の)親和女大との試合が終わってから3週間の間に、フェイントプッシュとかを上げていく練習を徹底的にしていて。それをする中で、武庫女大の1番の子のフェイントプッシュは絶対に上げようと言ってきました。(今日は)1セット目も全部上げられていたので、それが一番良かったかなというふうに感じます。(3セット目の立ち上がりは)春リーグの親和女大戦でも、2セット取ったのに3セット目を取られて、フルセットまでいって負けたという展開があって。自分たちが勝てるという先が見えてしまったら油断してしまう時があるので、そこはもう一度詰めないといけないところです。でもその後、結構点差が開いている中でもしっかり自分たちのバレーをして中盤から終盤にかけて自分たちがリードする展開ができたので、それは良かったかなと思っています。(あすへ向けて)帝塚山大にはずっと負けてきたので、リベンジとなる試合でもあります。形としては優勝したいんですけど、まずは目の前の一戦一戦をしっかり戦って、明日しっかり勝って、来週の試合につなげたいと思います」
▼内田
「自分たちのやることをしっかりやって、楽しんでいこうというふうに未来(升谷)さんがおっしゃっていて。1、2セット目はしっかり全員で楽しめたかなというのが1番の感想です。3セット目は苦しい展開になったんですけど、そういう時にでもしっかり全員がお互いの顔を見合ったりとか、そういうことができていたので、今日は内容的にも雰囲気的にもすごく良かったと思います。(自身の調子は)すごく良かったわけではないんですけど、ここが勝負となった時には決め切れたかなと思います。(3セット目の最後は)デュースになって、取って取られての繰り返しだったので、『絶対に自分が決め切って勝ちにいきたい』という気持ちが大きかったです。(あすへの改善点)今日はトス回しが速くて、フェイントプッシュが多いチームだったんですけど、明日は上から思い切り打ってきたりするチームなので、ブロックの精度を高くしていきたいです。あと、今日はバックアタックで決定がなかったので、もう少し決定本数を増やせるようにやっていきたいなと思います。(あすへ向けて)自分たちが勝ち切るために今までやってきたので、それを全部出し切って、絶対に勝ち切ります」
▼児玉
「今までの対戦チームと違って大幅にレシーブ体系を変えたんですけど、それがすごくはまって、対策で勝てた一戦だったかなと思います。(トスワークで意識したこと)いつもと大きく変えたところはないんですけど、バックアタックを積極的に入れていったりだとか、中から外にスパイクを開かせてブロックアウトとか。(相手が)レシーブがいいチームだということは分かっていたので、ブロックを抜いて打ってもあまり決まらないというのをチーム全体で共通の認識としていました。外に弾いていこうとか、フェイントとかプッシュで前後に揺さぶっていこうというのをできた試合だったと思います。(自身の調子)ブロックの位置取りが良かったのもあって、自分のレシーブも乱れることなく結構上げられたかなと思います。あと、あまり練習試合ではついていけていなかった相手の速いトスに対してブロックも付けていたし、レシーブ体系を大きく変えたのがきちんとはまっていい形で発揮できたかなと思います。(あすへ向けて)明日はまた今日とは全然違うチームで、トスも高いです。ずっと負けているチームなので、より一層気を引き締めて絶対に勝ちにいくつもりで戦っていきたいと思います」