乱打戦打ち勝ち、国立大戦4連勝!

令和4年度関西六大学連盟秋季リーグ第4節◇対阪大2回戦◇10月14日◇わかさスタジアム京都◇
関 大 260 010 040=13
阪 大 002 120 202=7
(関)山本倖、伊藤脩、田治―福永
(阪)巽、友定、小田―上野
1(二)藤澤
2(一)日高
3(遊)福留
4(指)山本遼
5(捕)福永
6(左)林
7(三)古田
8(右)木下
9(中)加藤
先発 山本倖
対阪大1回戦で勝利し、3連勝中の加藤準硬。2回戦は序盤に大量得点を手にするも中盤に詰め寄られ、苦しい展開に。だが終盤にダメ押し点を追加し、国立大戦で4連勝を果たした。
初回、1番の藤澤駿平(政策2)が2球で追い込まれながらも高めの変化球を右前に弾き返し出塁。すぐさま盗塁を決め、二塁に進塁する。続く日高涼汰(経2)も四球を選ぶと、一、二塁走者が重盗を決める。1死二、三塁のチャンスで迎えるのは4番の山本遼太郎(文3)。中堅手の右を破る適時二塁打で2点を先制する。

先発の山本倖輝(安全3)は131キロをマークするストレートで2者連続の三振を奪う立ち上がりを見せる。

2回表、先頭の加藤陽也主将(人3)がフルカウントから外の球を見極め四球で出塁。加藤は盗塁を決め二塁に進む。その後は山本遼と福永翔太(社2)の適時打、古田大輔(情2)の押し出し四球で3点を追加。さらに2死満塁のチャンスで木下立清(りゅうせい=人1)が走者一掃の適時二塁打を放ち、点差を8点とする。


好投を見せる山本倖だが3回に1死から三塁手強襲の二塁打で出塁を許すと、続く打者にも中前に落ちる安打で一、三塁のピンチを招く。その後、2死満塁とし3番打者に投じた初球が暴投となり1点を与えてしまう。さらに4球目に投じた球も暴投となり、バッテリーミスで2点目も献上してしまう。だが、続く4番打者は内角の球で三振に切り、この回を2点で抑える。

4回裏、山本倖は四球で出した走者を犠打で得点圏に進められると、続く8番打者に中越適時二塁打を放たれ1点を返される。その後も打撃妨害や四球で出塁を許し2死満塁のピンチに。ここで2番打者を相手に0ストライク3ボールとカウントを悪くしてしまうが粘りの投球でこの打者を右飛に抑え、1点で切り抜ける。

5回表、日高、山本遼が相手の失策で出塁。2死一、二塁のチャンスで福永が放った打球は遊撃手の前で大きく跳ね、中適時打に。1点を追加して点差を広げる。
5回から2番手として登板したリーグ戦初登板の伊藤脩太(社1)。先頭打者に味方の失策で出塁を許すと、投手強襲の内野安打も浴び、走者を溜められる。その後2死一、二塁のピンチで7番打者に中前適時打を放たれ、2点を返されてしまう。

7回、先頭打者に失策で出塁を許すと盗塁で得点圏に進まれる。無死二塁の場面で7番打者が放った打球は左中間を破る適時二塁打に。その後も併殺崩れの間に走者が生還し、2点差に詰め寄られる。
8回、先頭の山本遼が中安打で出塁。福永も死球で出塁し、続く6番の林風太(商3)が犠打で送りチャンスを拡大する。2死二、三塁の場面で代打に送られたのは水島拓務(シス理2)。初球を弾き返した打球は三遊間を破る左適時打となり、大きな1点を追加する。さらに満塁のチャンスで藤澤がダメ押しとなる走者一掃の中適時三塁打を放つ。この回4点を手にし、大きく突き放した。


その裏、マウンドには3番手の田治健太郎(経3)が上がる。1番から始まる相手打線をテンポ良く打ち取り、傾いた流れを離さない。

9回にもマウンドに上がった田治は1死から四球と右安打で出塁を許し2点を失ったものの、後続を断ち切り試合を締めた。
神戸大と阪大の国立大戦を4連勝で終えた加藤準硬。最終節の相手は首位を走る関学大だ。逆転優勝を目指し、2連勝で秋リーグ戦を締める。【文:荒川拓輝/写真:島田采奈】
▼加藤主将
「(試合を振り返って)1回、相手のフォアボールからでしたがしっかり打つことができて、序盤の入りが大事と言っている中で8点を取ることができたのでそこは良かったと思います。でも中盤で3イニングで失点してしまったりして、相手に流れがいってしまったので、8点取ったわりには流れをつかみきれなかったと思います。(具体的に何が良くなかったか)取れるアウトが取れなかったです。昨日出たフライの声掛けのミスも出てしまいました。チームとしてはミスから点を取られるのが課題としてあるので取られるべくして取られたかなと思います。(点を取ったところの良かった点は)狙い球を絞ってと情報共有して臨んでいたので、対策して打席に立てたと思います。(国立大4連勝ですがチームの流れは)正直言うと国立大学だから勝てるとは思ってないです。一昨年、去年と先輩の野球を見てきた中で国立大に負けて順位を落としていました。国立大と私大と変わらずに勝つことを目標にやってきました。優勝になんとか望みをつなげることができたので最低限できたと思います。チームもリーグ戦を通じて成長できたかなと思います。この4勝はチームにとって大きいかなと思います。(成長とは)練習試合とリーグ戦序盤はフォアボールとエラーから失点につながって相手のペースで進んでこっちはどうすることができない状況でした。でもミスが出てもその後のプレーでカバーしようとチーム全体で話してやっていました。それが失点につながってないので自分達のペースでやれていると思います。(田治の存在について)正直田治がここまで投げれるとは想定してなかった。所、岐部が前のリーグ戦で投げてくれてて信頼できるピッチャーでした。その2人の調子が上がらない中でピッチャーの起用は苦しいところがあるが、田治がここまでの好投をしてくれているから、ピッチャー陣の起用が回っているかなと思います。(彼の良さについて)まずフォアボールが少ない。今日は出してしまったところがあるけどテンポ良く投げてくれるので、攻撃陣もリズムに乗って攻撃につなげられていると思います。守備から攻撃につなげるということができていると思います。(関学大戦に向けて)関西選抜に選ばれるようなピッチャーが2人いて、それを打ち崩さないと勝てないチームです。5節目までの1週間でバッティングの強化であったり、取れるアウトをしっかり取ることをやっていきたいと思います」
▼山本遼
「(試合を終えて)次の関学戦に向けてはもうちょっとしっかりピシっと7回くらいで終われるようにしたかったかなと思います。(打撃好調の要因は)リーグ戦前にボールをしっかり見るというのを意識してこのリーグに入っています。右方向の打球を意識していえ、右方向の打球が多くなったのでそこが率が残っている要因かなと思います。(逆方向は意識してるか)引っ掛けるのではなくて、センターから右を意識しながら打席に入っています。(去年は代打の場面で無理に打ちにいくこともあったか)あそこは代打やから振らな振らなという気持ちだったが、1試合出ることで気持ちも余裕が持てて4打席の中でというイメージが持てています。(幹部として自分を4番に起用することについて)自分で4番に置くのは結果が出なかったら言われるプレッシャーもあります。出してもらってるから自分で勝ちに導きたいなと思います。ここ2試合は打てていなかったから、なんもかこの試合出てよかったなと思います。(自身の4番としての役割はどう認識しているか)打ちたいという気持ちもあるが、ここぞという時に打つ。2回の流れがいきそうな時の1本。2アウトから打てたのが大きかったです。(5打席目の初球を打てたことについて)浮いてる球を打てました。だいぶ流れが悪くて、先頭で出れたのは大きかったです。高めの球は得意なのでしっかり見て打てて良かったです。(田治の存在について)リーグ戦前までになかなか結果が出てなくて、リーグ戦直前は何試合か抑えてくれてました。リーグ戦でも初戦はあかんかったけど、その後はいいピッチングをしてくれて今は抑えとして信頼して投げさせています。(次節に向けて)ラスト関学戦でまず2つ自分達で絶対取れるように。関関戦では負けているのでやり返したいと思います」
▼水島
「(試合を終えて)前半僕はベンチでずっと準備をする役割です。前半は大量得点でしたが正直今日の試合でも点を取られてしまうピッチャー陣なのでちょっと不安はありました。結果的にリリーフ陣が頑張ってくれたので良かったかなと思います。(大量得点をしても自分の出番があると思っているか)コールドが決まる場面で出ることもあるし、今回みたいに追いつかれてきて大事な場面で出ることもあります。僕は準備するしかないのでひたすら準備していました。(初球は狙っていたか)そうですね。昨日の試合もずっと素振りをしていて結局準備はなかったです。今日はずっと振って体を動かしてピッチャー見てタイミングを合わせてというのをずっとやっていました。アウトコース寄りの真っ直ぐを打ちました。(広角に打てるのは強みか)そうですね。流し方向に打つのは割と得意です。変化球もそこまでボール球を振らないのが強みです。(代打の1番手として役割をどう理解しているか)自分でも代打の1番手だという自覚と責任を持ってやっています。スタメンで出れるに越したことはないですが、リーグ戦でそれぞれ役割があるので僕は代打に徹しようと思います。(チームの雰囲気は)ベンチでは先輩方や下級生も盛り上げてくれているので、自分も先輩についていくだけでできるので雰囲気はいい感じです。(次節に向けて)僕の役割はこれしかないし、準備をするだけです。とにかく結果を求めて、結果を出すことが役割なのでとにかく打ちたいです」