大体大との頂上決戦は、まさかの同点決着

◇2022年度関西学生秋季リーグ◇対大体大◇10月10日◇関西福祉科学大学◇
[前半]関大19-16大体大
[後半]関大13-16大体大
[試合終了]関大32-32大体大
日本一を目指す関大は、昨年のインカレ準優勝校・大体大と対戦。関大は1試合を残して6連勝中、大体大は7戦全勝中と事実上の秋リーグ決勝戦となった。大体大に敗れ準優勝に終わった春の反省を生かし、気合は十分。立ち上がりから得点を重ねると、前半は関大がリードした。後半も関大がリードしかけたが、相手の速攻などで連続失点。同点に追いつかれるとそのまま突き放すことができず、まさかの同点決着となった。勝ち点、直接対決の結果で並んだ場合、得失点差で順位が決まるため残り1試合を勝っても関大の優勝は絶望的。だが、全国屈指の強豪チームに終盤まで互角以上の戦いぶりを見せ、全国に向け大きな収穫を得た。


先制は大体大。シュートを決めきれずにいる間に2点を先制された。だが、相手ペースにはさせない。センター・金津亜門(社4)のパス回しから上ノ原龍哉(人3)が決め、関大最初の得点をマーク。さらに、GK廣上永遠(文4)のシュートストップから上ノ原が速攻も決め2連続得点。一時は6ー3と離されかけたものの、ディフェンスが機能し、松本大昌(文3)、川人龍之介(経4)、白井祐登(人2)、池原大貴(社3)と畳みかける。開始約10分で7ー7の同点に追いついた。


同点にした直後に3連続得点を許したものの、東藤佑斗(人4)の相手を寄せ付けないワンマン速攻での連続得点などもあり、開始約17分で再び同点。ゴール前のパス回しから白井が決めてこの日初めて関大がリードすると、素早い攻守の切り替えを生かして関大ペースに持ち込む。池原の速攻で17ー14と相手を突き放し、タイムアウトに追い込んだ。


タイムアウト明けも、変わらず関大ペース。相手に7㍍スローを与える場面もあったものの、GK田中星矢(人1)のスーパーセーブで流れを渡さない。途中から入った山田凌裕(経3)も2得点の活躍で、19ー16とリードして前半を終えた。



後半も、このまま点を広げたい関大。松本のゴール前、上ノ原のサイドからの得点で一進一退の展開。さらに羽渕晴一朗(情3)の守備から関大ボールにすると、金津が自ら速攻で決めるなど、連続得点はないものの悪くない展開。しかし、相手のタイムアウト明け、ディフェンスやパス回しでのミスなどから4連続失点。開始約8分で24ー23と点差を縮められる。関大もタイムアウトをとり、上ノ原や山田の速攻を中心に得点を重ねたものの、27ー27となかなかリードを広げられない。



山田の7㍍スローで再び関大優位にすると、廣上のファインセーブが続き、残り10分で3点リード。ここで一気に点差を広げたいところだったが、2分間退場で関大が1人少ない状況に。無人ゴールに決められる場面もあり、残り8分で再び同点に。駆け引きが続いてなかなか得点が入らない時間が続いたが、先にゴールを決めたのは大体大。速攻を決められ久々の相手リード。関大も白井がディフェンスされながらのシュート、池原の速攻が決まり32ー31。ここでも廣上のシュートストップが光り、このまま逃げ切りたいところだったがなかなかゴールを割ることができない、残り約1分でサイドシュートを決められ、そのまま同点決着となった。


関西全勝優勝は目前にして逃したものの、目指しているのは日本一だ。全国準優勝の強敵相手に互角以上の戦いぶりを見せたことは大きな収穫になった。まずは来週末のリーグ最終戦を勝ちきり、秋無敗を達成。そして、勝負強さに磨きをかけ、来月3日からのインカレで勝ち続け、全国の頂に立つ。【文/写真:牧野文音】

