果敢な攻撃実り、今季初リーグ連勝!

◇2022年度関西学生女子秋季リーグ第4節◇対聖泉大◇10月9日◇関西大学高槻キャンパス第1グラウンド◇
【前半】関大1-1聖泉大
【後半】関大1-0聖泉大
【試合終了】関大2-1聖泉大
▼スターティングメンバー
GK 井上沙
DF 南中、中尾、林祐、徳弘
MF 田中光、𠮷尾、塚原、村上菜
FW 真木、瀧沢雪
▼得点
28分 MF塚原
29分 失点
67分 MF村上菜

前節、秋リーグ初勝利をつかみ取り勢いに乗る関大なでしこ。今節は春に0-3と力の差を見せつけられた聖泉大と対戦した。試合は前半から互いのゴールに迫る展開が続く。そんな中、中盤にMF塚原碧衣(政策4)の目の覚めるような一撃で先制した。一時は同点とされるも後半にはMF村上菜月(人1)が遠めからのミドルシュートを枠に収め、勝ち越す。果敢な攻撃が実を結びそのまま2-1で勝利。春秋両リーグ合わせて今季初の2連勝となった。


関大は序盤からロングボールを前線へ集める。1分にはいきなりGK瀧沢雪乃(人3)がヘディングで合わせるも、これは力なくGK正面へ。ゴールには直結できない。守備でピンチを迎えた場面では、GK井上沙季(商4)が落ち着いて処理し失点は許さない。だが、前半7分に相手の抜け出しからシュートは枠へ。先制点献上かと思われたが、これはオフサイドの判定で難を逃れた。


その後はサイドを起点にした攻撃を見せ、相手を翻ろう。DF徳弘海羽(人1)のクロスにFW真木悠花(文4)が相手をかわしてシュートも、わずか枠の上に外れた。先制点がほしい時間帯でスコアを動かしたのはMF塚原。振り抜いた右足から強烈なシュートが放たれると相手GKは触れることができずゴールイン。貴重な先制点をもぎ取った。



しかし、先制ゴールの喜びも束の間。直後に一瞬の隙を突かれ、自陣でボールを奪われると無情にもボールはゴールへ。すぐさま同点に追いつかれた。気を落とすことなく、DF中尾純菜(社3)のフリーキックやMF田中光紀(安全3)のシュートが相手ゴールを脅かすも得点には至らない。一進一退のまま時計の針は進み、同点で前半を終える。


後半早々に相手の抜け出しからピンチを作りかけるが、DF林祐里(人4)が冷静に対応。キャプテンがチームに落ち着きをもたらす。攻撃では、FW真木が好調を維持。DF南中優衣(人3)のクロスに合わせ、シュート。さらに、MF吉尾香音(社2)からDF徳弘、FW瀧沢、FW真木とパスをつなぐ。相手を完全に崩しシュートに持ち込むも、勝ち越し弾は生まれない。


ゴールをとらえきれないまま後半も中盤へ。後半22分にはMF田中杏実(人4)を投入し、攻撃の活性化を図る。緊迫した展開の中で試合を動かしたのはルーキーだった。MF村上菜が敵陣で同じくルーキーのDF徳弘からパスを受けると、迷わずシュート。距離はあったものの相手GKから逃げるような軌道を描き、ネットを揺らす。右サイドを担う関大のホットラインが待望の2点目を獲得した。


その後も大きなピンチを作ることなく、時間を進める。終盤に入ったFW山口紗弥(人1)やMF冨田歩花(政策2)を中心に前線からプレスを弱めることなく相手に自由なスペースを与えない。最後まで走り続け、関大の今季初のリーグ連勝を告げる長い笛が響きわたった。


春には得点力不足に悩まされたが、今節は豪快なミドルシュート2発で2得点。徐々に、攻撃にも昨年のような勢いが取り戻されてきた。「シュート数をまず増やしていこうという意識はあった」とDF林祐。攻めの姿勢が見事ゴールに直結した。次節も勝利を収めれば、インカレ出場も射程圏内に。勝ち点を伸ばし、悲願のリーグ4位以内、そして全国出場をつかみ取る。【文:大森一毅/写真:稲垣寛太】


▼DF林祐
「開幕2試合は大差で負けてしまって、もう一度スイッチが入った。下に行きたくない気持ちと上に行きたい思いをかなえるために大事な試合で全員がまとまって戦うことができました。(試合を振り返って)春リーグでは負けていて、カウンターが相手の強みだと分かっていました。攻撃をやり切るなど自分たちのやることを統一していました。(得点シーンについて)点が入らない試合はシュートを打てるときに打たないシーンが多くて、シュート数をまず増やしていこうという意識はありました。(次節に向けて)まだ上を諦めたわけではないので、残り全試合勝ってインカレにつなげていけるようにいい準備をしていきたいです」
▼MF塚原
「自分たちがボールを持って相手陣地でプレーする時間が増えたことでチャンスを作る場面が増えたかなと思います。(試合を振り返って)前節は入りのところで相手に流れを持っていかれたのが反省点としてあったので、今節は注意していました。積極的な攻撃が得点につながって良かったです。(先制シーンについて)あの角度は練習していました。ファーストタッチをいいところに置けたので振り抜くだけでした。しっかりミートして枠に収められたので良かったです。(次節に向けて)残り3試合勝てばインカレへの道も見えてくるので、この流れに乗って勝ち切って終わりたいです」
▼MF村上菜
「先制点を取れたのは良かったんですけど、すぐ失点してしまって、でも最後勝ち切れたことは良かったと思います。(前節に比べて良くなった点)練習の中で課題、テーマを提示して練習してきたんですけど、それが試合で出せたことが良かったです。(得点シーンを振り返って)ずっとロングシュートは意識してやってきたんですけど、なかなか決め切ることができていなかったので決めることができて良かったです。(次節に向けて)今2連勝できていて、良い流れだと思うので次も勝ってインカレに出場できるように頑張ります」