息詰まる投手戦も延長10回の末、敗北。

◇令和4年度関西学生秋季リーグ戦第4節◇対同大1回戦◇9月24日◇ほっともっとフィールド神戸◇
関 大 000 000 000 0=0
同 大 000 000 000 1x=1
(同)小倉、東山-星加
(関)鷲尾昂、辰己-有馬
1(中)中井颯
2(右)藤原太
3(遊)髙田幸
4(一)口分田
5(捕)有馬
6(三)下井田
7(左)岑
8(二)佐藤
9(投)鷲尾昂
1回戦では投手戦を制し先勝を収めた関大。勝ち点奪取に向け挑んだ2回戦でも、両投手陣が好投を続ける。0-0で迎えた10回裏にスクイズを決められサヨナラ負け。同大との戦いは3回戦にもつれ込んだ。

1回裏、先発の鷲尾昂哉(経4)は先頭打者に10球粘られた末に中安打を放たれ出塁を許す。だが、後続を内野ゴロに打ち取り無失点で初回を切り抜ける。

3回裏、2者連続三球三振とこの回も好投を続ける鷲尾昂だが、2番打者に死球を与えると続く打者にも右安打を放たれ、一、三塁とチャンスを拡大される。このピンチで迎えるのは相手の4番。だが、カウントを悪くしたところで申告敬遠。塁を埋めて次の打者勝負を選択した。その打者を低めの変化球で空振り三振。作戦がうまくはまり、得点を許さなかった。
4回、2死まで打ち取られるも、3番の髙田幸汰(商3)がチーム初安打となる右安打で出塁。すぐさま盗塁を決め、相手のミスの間に三塁まで進む。だが、続く口分田楓太(人3)は遊ゴロに倒れ、チャンスをものにすることができない。


両先発投手が好投を続け5回を終えてもスコアボードは動かず。0-0で試合を折り返す。
その後も両者譲らない展開が続く中、8回から鷲尾昂に変わって辰己晴野(人4)が登板。先頭打者にフルカウントまでいくものの四球を許す。その後犠打で得点圏に走者を進められる。だが、四球で走者を溜めるも2死一、三塁のピンチで相手4番を左飛に打ち取る。粘りの投球で本塁を踏ませない。

9回、1死から2番の藤原太郎(法2)が123キロの遅い変化球についていき、右前に落とし出塁。その後は何とか先制点をと仕掛けるが走者を進めることはできない。2死一塁の場面で代打に送られたのが今リーグ初出場となる上神雄三主将(法4)。だが、高めのストレートに空振り三振。先制点はなかなか手に入らない。

取られたらサヨナラとなる裏の守りでは先頭に中安打を浴び、出塁を許す。だが、続く打者がバントをしようと試みるが緩急で成功させず三振に。後続も落ち着いた投球で抑え試合は延長戦にもつれ込む。

タイブレークで無死一、二塁の場面で先頭の有馬諒(商3)が思い切って打つものの、打球は三塁ベース付近に。有馬も懸命に走るが、悔しくもトリプルプレーを完成されてしまい、この回を0点で終えてしまう。

その裏、無死一、二塁で相手犠打に対し猛チャージで阻止を試みるが決められてしまい1死二、三塁に。続く打者を歩かせ満塁とする。ここで初球から相手が動いた。スクイズをしてきたゴロを捕球した一塁手の上神は捕球してすかさず本塁に返球するが、間に合わず。決勝点が入りサヨナラ負けとなった。
息の詰まる投手戦をものにすることができず敗れた関大。開幕からの連勝が3で止まった。だが、第4節の勝ち点は3回戦の結果次第。リーグ制覇に向け、負けられない一戦に挑む。【文:荒川拓輝/写真:上田紫央里、荒川拓輝】
▼鷲尾昂
「(試合を終えて)投手戦になるのは分かっていたので先に点数をやらない気持ちで投げました。(ピッチングを振り返って)今日は打たせるピッチングができて、フォアボールとかで自分から崩れることなくいいリズムで投げられたと思います。(打線は相手投手の前になかなか1本が出ずというところでしたが)次打ってくれたらいいので。耐えて耐えてそれで勝っていくのが関大野球なのでピッチャーは耐えたいと思います。(3回に序盤ながら申告敬遠をしましたが)カウントが悪くてストライクを取るしかない場面だったのでそれなら塁を埋めてという感じでした。(4回以降は三者凡退を続けましたが)どうにかしてリズムを持ってきたかったので、リズムを持ってこれて良かったです。(明日に向けて)ここで負けたら優勝は無いと思うので、みんなで粘ってどうにかして相手より1点を上回って勝ちたいと思います」