攻守において付け入る隙を与えず5TDで神大に快勝!

◇2022秋季関西学生リーグDiv.1第2節◇対神大◇9月17日◇於・MK TAXI FIELD EXPO◇
【第1Q】関大2-7神大
【第2Q】関大20-0神大
【第3Q】関大7-3神大
【第4Q】関大15-0神大
【試合終了】関大44-10神大
秋季リーグ開幕戦で快勝を収め勢いにのる関大は、今節同じく開幕戦で勝利した神大と対戦。試合は先に神大にタッチダウン(TD)を許し、追いかける展開になるものの第2クオーター(Q)でWR溝口駿斗(商2)のTDで逆転に成功。その後も立て続けに得点を積み重ね、終わってみれば5TDと攻撃陣が躍動し、秋季リーグ開幕2連勝を飾った。

第1Qは関大のレシーブから始まった。WR溝口がレシーブするとハーフライン付近までゲイン。しかしこのファーストドライブではパスを成功させることができず、得点には結びつかない。それでもP大野木陸人(人2)のパントキックが相手陣内深い位置へ。ナイスキックとなりここで攻守交代となる。するとこの試合最初のディフェンスでセーフティに成功。幸先よく2点を先制する。だがその後のディフェンスでは相手に押し込まれる展開が続く。DL大西聡太郎(環境3)のタックルなどで守るものの、相手の意表をついた攻撃もあり1stダウンを獲得されると、さらにランプレー、パスプレーも成功を許し、攻め込まれる。そのままTDを許し、逆転されてしまう。


早い時間に逆転したい関大は第2Q最初の攻撃から積極的に攻める。QB須田啓太(文2)からWR溝口へこの日最初のパスを成功させ、1stダウンを獲得すると、RB阪下航哉(社2)のランプレーでゲイン。最後はK曽山天斗(経3)がフィールドゴール(FG)を決め、3点を追加。少しずつ点差を縮める。直後のディフェンスを無失点で切り抜け、オフェンスにつなげたい関大はRB柳井竜太朗主将(社4)、RB一針拓斗(商4)のランプレーでゲイン。QB須田からWR溝口へのTDパスが通り逆転に成功した。K曽山のトライ・フォー・ポイント(TFP)も決まり、流れを呼び込む。K高木啓大(人2)のキックから再開すると、ここでもディフェンス陣が0点に抑え込み、WR植田旺佑(経4)が5㍎のパントリターン。その後の攻撃ではQB須田、RB一針のランプレーで1stダウンを獲得し少しずつ相手陣内へ攻め込む。K曽山がきっちりとFGを決め、点差を8点に広げた。攻撃の手を緩めない関大は第2Q終了間際にもQB須田からWR溝口へこの日2本目のTDパスを通しTFPも合わせ7点を追加する。また第2QはLB前野貴一(経4)やDB石井慧(さとい=文3)、LB仲村優志(社4)のタックルも光り無失点に抑え込んだ。




ディフェンスから始まった第3Q、連続で1stダウンを獲得されFGを狙われるもののディフェンス陣がブロック。簡単に得点を許さない。直後の関大の攻撃、QB須田からWR溝口へ48㍎のロングパスが成功し会場を魅了する。最後はRB阪下のランプレーでTD。後半も最初に主導権を握った。第3Q最後のディフェンスではDB野々村拓真(法4)のタックルなどでゲインを許さずTFPによる3点のみに抑えた。

第4Q最初のアタックでもQB須田、WR溝口のランプレーでゲインに成功する。相手陣内深くまで攻め込むとRB柳井主将がTD。さらにTFPではなくプレーを選択した関大。このプレーも成功させ8点を追加し流れを絶やさない。オフェンス陣の奮闘にディフェンス陣も負けていられない。DB金山将龍(商4)のインターセプトやDL浅野力哉(人3)のQBサックで相手に決定的なチャンスを作らせなかった。終了間際にもQB濱口真行(まさゆき=法4)からWR西岡春人(文4)へのパスでこの日5本目のTDに成功。K中井慎之祐(法1)もTFPをきっちりと決めた。最後はDL原田翔馬(社2)のQBサックで試合終了。攻守に隙を見せることなく快勝した。


先に先制を許し、追いかける展開となるものの慌てなかった関大。多彩な攻撃を見せ5TDを決めたオフェンス陣、インターセプトやQBサックなど随所に好プレーを見せたディフェンス陣。それでも「立ち上がりが全然改善できなかった」と話す柳井主将。今節見えた課題を克服しさらなる高みへ。関大の日本一への道のりは始まったばかりだ。【文:稲垣寛太/写真:永松愛】
▼RB柳井主将
「展開的には同大戦と全く同じ形になってしまって、同大戦が終わってから立ち上がりが遅くなって最初から攻めきれない、守りきれないというのを課題にしていて、この神大戦で解消しようと話していたけど同じ展開になってしまったので、ポジティブに捉えるとまだまだ反省する面が多い、ネガティブに捉えると全然改善できなかったというのが今日の試合の正直な感想です。(前節、スロースタートを課題にしていたことについて)スロースタートの理由として同大戦では全員顔がこわばっていて、緊張していた部分も結構あって、それで自分は固いキャプテンではないのでほぐす形で入れてはいたけど、実際メンタルとフィジカルで違うので緊張していたのが事実かもしれないです。(攻撃面で意識していたことは)自分たちは武田オフェンスコーディネーターの仰っていることを100%実行できたら絶対にオフェンスは通用するので、どれだけアサイメントを実行できるか、またプラスアルファで武田さんが毎度仰っている個人技で勝つっていうところで、1対1のシチュエーションになったら勝つっていうところをこだわっていました。(次節に向けての課題は)同じ課題にはなってしまうけどファーストドライブでオフェンスはしっかりと点を取りきる、ディフェンスはしっかりと止めきる、3本で止めきってしっかりとパントキックを蹴らしてオフェンスにつなげるっていうのが自分たちの永遠の課題だと思います。(次節に向けて意気込み)甲南大は第1節で関学大が圧勝で下しているので、比べるではないですけど自分たちの力を試せるいい機会だとは思うので、オフェンス、ディフェンス、キック共に期待してもらいたいです」
▼OL田川
「点差では勝ったんですけど僕たちオフェンスで言うと、やはりスロースターターと言われていて、今日そのスロースターターと言われている部分を払拭しようとしたんですけど、やっぱり最初第1QTDが取れなくて、第2QTD1本取れてからノリにのっていけたんですけど、やはりそのスロースタートというところに課題が残った試合かなと感じています。(前節、スロースタートを課題にしていたことについて)練習から最初のプレーで決めていくぞと話していて、今日の試合前のハドルでもやはり僕たちがスロースターターと言われているので、それを払拭するために最初から決めきるぞと意気込んでいたんですけど、やはりそれが実践できなかったということでまたスロースターターになってしまったので、口だけ言っていても変わらないなと思いました。(攻撃面で意識していたことは)RBの柳井、一針、阪下、その3人は元々強くて活躍していたんですけど、やはり僕たちオフェンスラインが強いと言われている部分もあるんですが、相手が細かいディフェンスをしてきたり色々な対応をしてくるのに対して準備はしてきたつもりなんですが、やはりまだまだ準備不足だった部分もあるので、僕たちオフェンスラインが引っ張って、いいRBをもっともっと輝かせないといけないと思いました。(次節に向けての課題は)やはり一番はスロースタートの部分を直していきたいと考えていて、正直ここから甲南大、京大との試合の後に立命大、関学大といった強豪校が待っているのでその2校に関しては最初スロースターターでいくと相手の勢いに飲み込まれて、取り返せない展開になってしまうと思っているので、色々直していかないといけない部分はポジションごとにあると思うんですが、オフェンスのスロースタートの部分は一番改善していかなければいけない問題だと感じています。(次節に向けて意気込み)甲南大は1部に上がってきて強いチームですが、私たちは日本一を目指しているチームで日本一になるために一戦必勝としてやってきているので、今まで言われてきたスロースタートの部分を関大はスロースタートじゃないと払拭できるようなオフェンスをしていければなと思います」
▼WR溝口
「素直に嬉しい気持ちはあるんですけど、キャッチミスとか反則をしてしまったのでそこは改善点かなと思います。(反則後、自らすぐにTDを決めた場面について)やってしまったことは仕方ないなと思ったので周りからも切り替えろと言われたのでしっかり切り替えて自分で(TD)とるぞという気持ちでプレーコール見た時に思いました。(前節、スロースタートを課題にしていたことについて)周りはスロースタートと言ってたんですけど、自分はちょっとみんな意識しすぎかなと思っていたので、自分がキャッチすればファーストシリーズから点が取れるという気持ちでプレーしていました。(攻撃面で意識していたことは)今年はWR陣が弱いと言われててランプレーが多い中でどこのチームもランプレーの対策をしてくると思うので自分が試合出て関大のWRは強いぞと見せれるようにと思っていました。(次節に向けての課題は)QBとのコミニュケーションです。あとはキャッチはもちろんしっかりして、今日以上の活躍ができればなと思います。(次節に向けて意気込み)相手がどこでも自分の持ち味出して活躍できるように頑張ります」