格上相手に健闘!この経験を次戦に生かす

◇2022年度関西学生春季リーグ戦◇4月17日◇対武庫女大◇関西大学中央体育館
【前半終了】関大7-20武庫女大
【後半終了】関大12-14武庫女大
【試合終了】関大19-34武庫女大
春季リーグ開幕戦を逆転勝利したものの、満足することなく1週間でディフェンスに磨きをかけると誓った女子。2戦目の相手は関西1、2を争う強豪・武庫女大ということで、「個々の力が強くないと突破できないので、シュートや1対1を強化してきた」(山根菜摘主将=人4)と攻撃面にも時間を費やした。前半は格差を見せつけられたが、この試合から復帰した戎井琴音(商3)を中心に、後半は相手に張り合うプレーをさく裂。19-34と大敗で終わったものの、強いチームと戦ったからこそ収穫をたくさん得ることができた。


格上相手にアグレッシブに戦い、前半から勢いに乗りたい先攻・関大。村田七奈子(法3)が19秒にシュートを放つが相手GKに手ではじかれ、1発目から壁の堅さを突き付けられる。そのまま先制点は献上。井上真希(人4)は全身を使ってディフェンスし、相手のミスを誘おうとするものの、動揺もせずゴールを生産し続ける相手にかえって圧倒された。その焦りがプレーにも表れ、5分からはパスがなかなかつながらず、そのままボールを奪われては失点を何度も繰り返す。角度のある相手の鋭いシュートなども受け、苦しむ中、やっと切り抜けることができたのは14分。石坪彩瑛(社2)のゴールでチームに明るさが戻る。さらに1分後、戎井から信夫麻希(経3)にパスがわたると左からサイドシュートを決め切った。この好調は前半終了まで続き、ディフェンス面で即戦力として活躍する小田真子(法1)がオフェンス面でも奮闘しシュートする場面や、26分には山根主将がいつもの力強い7㍍シュートとは異なる真っすぐでしなやかな球で相手GKを抜くシーンも。関大なりのプレーをし、7-20で前半を折り返す。





1得点でも差を埋めたい関大は後半開始すぐから攻撃的に動く。3分、4分と立て続けにスコアを重ねると、前半では仕掛けられていたワンマン速攻を今度は自分たちが行いしっかり制した。また、戎井はループシュートで相手GKを困惑させる。前半に比べてバリエーションのある攻めを繰り広げた。だが、14-30で迎えた22分。戎井が敵陣でサイドからセンターに移動し、ゴールの前で山根にパスを出すようアピールするが、ディフェンスは堅くボールは手元に来ない。相手の勢力を止められないまま、時間は残り1分。村田から井上にうまくパスが通り、相手GK左を抜きネットを揺らして終了。

15点差は一見大差だ。しかし、後半は「通用していたと思う」と中川昌幸監督。点数以上に見出せるものがあった一戦となった。次戦も厳しい展開が予想されるが、武庫女大戦の経験を生かし勝利してみせる。【文:木原綺音/写真:牧野文音】

▼中川監督
「(先週からディフェンスは改善されていたか)改善されていないからこんな試合になってしまった。(武庫女大戦に向けて対策してきたこと)相手はディフェンスしっかり頑張って速攻来る。こちらがしょうもないミスをしない、シュートで終わるべきだったのに前半の序盤は圧倒されていた。(前半のタイムアウトについて)1回目のとには戦術的なことを言った。2回目は『やることをしなさい』と言った。相手よりも先に戻る。相手が当たりにくるなら1対1で抜きにいく。そこのところで言い訳するようであったら、この試合どころかこれからも進歩がないと言った。そこからは、速攻をやられる場面もあったが、戻れる回数も増えたと思う。(良かった点)後半はおかしくない試合をしていた。通用していたと思う。特に両サイドはよく頑張ってくれた。(改善点について)間違いなくディフェンス。もっとシンプルにしようと思う。(次戦に向けて意気込み)しっかりしたハンドボールで食らいついて、チャンスを見出したい」
▼山根主将
「(先週からディフェンスは改善されていたか)初めて、格上の相手ということでスピードがすごく速かった。そこに前半対応できなかったことが課題。(武庫女大はどんなチーム?)関西リーグ2位ぐらいの強豪。結構強いけど、そこと戦えたことで自分たちの足りない部分を見つけられたので良かった。(足りないところとは?)フットワークや判断力や、予測する力だと思う。(ディフェンス以外に対策してきたこと)オフェンスが個々の力が強くないと突破できないので、シュートや1対1を強化してきた。(実際戦ってみて)めっちゃくちゃ強かった。力が強いし、抜けたと思っても戻りが速かったのでやっぱり強いと感じた。(選手間の話し合いについて)難しく考えずに、シンプルに1対1を抜いてつなげてつなげてとオフェンスの話をしていた。(良かった点)前半の課題を後半につなげて改善できたこと。(改善点について)オフェンスが個々の力を伸ばすことと、寄りが速い相手にパス回しを速くすること。ディフェンスはアグレッシブなディフェンスができればと思う。(次戦に向けて意気込み)関学大は同じぐらいの力だと思うので、最後まで走り切って、1点でも多く取っていきたい」