近大に敗北するもAリーグ残留 悔しさ来季で晴らす

◇2021ムロオ関西大学ラグビー Aリーグ第7節◇対近大◇11月28日◇ヤンマーフィールド長居
【前半終了】関大 7-33 近大
【後半終了】関大 7-24 近大
【試合終了】関大14 -57 近大
今季にAリーグ昇格したリーグも終わりを迎えた。首位争いをする近大相手に、自力で入れ替え戦を回避するためにも勝利を納めたい一戦だった。
前半開始早々、関大のノットロールアウェイにより近大が5mラインに近づく。前半2分には左サイドを突かれトライを決まられる。コンバージョンキックも決められ、0-7と先制点を許す。
前半6分。近大のオーバーザトップにより10mラインからのラインアウトという好機を得る。関大がボールを奪い、SH溝渕元気(人2)がCTB立石和馬(人1)にパスを出す。立石がそのままインゴールまで走り抜ける。その後のコンバージョンキックもSO高桑基生(人4)が決め、7-7と試合を振り出しに戻す。



しかし、前半25分から33分に相手の3トライと2つのコンバージョンキックを食らい7-26と大差を付けられる。前半36分には関大のノットリリースザボールにより15mラインからの相手ラインアウトに。そのままパスをつなげられ5mラインに侵入される。それを守り切ることができずトライとコンバージョンキックを許してしまった。近大の猛攻を抑えることができないまま、前半を終えた。
点差が開いた中迎えた後半。両チームキックを使い相手の様子をうかがう試合展開を見せる。後半3分、関大のトラプシングにより5mラインに侵入される。モールで押されトライとコンバージョンキックを決められ7-40となる。7分には立石、CTB藤原悠(法4)、WTB垣本大誠(政策3)、NO.8池原自恩(商3)とパスが続き、近大のノットロールアウェイにより5mラインからのラインアウトと関大が得点するチャンスが訪れる。だが、後半10分のスクラムで近大と関大のスクラム内の反則により15mラインまで戻され、得点とはならなかった。
後半16分、相手選手との接触により池原が負傷。雨谷悠雅(政策4)がグラウンドに入った。また、後半20分には試合の流れを変えるべく、PR宮内慶大(人1)に代わりPR朝倉貫太(政策4) 、HO今井虎太郎(政策3)に代わりHO垣本大斗(政策2) 、PR細谷一颯(人2)に代わりPR龍田恭佑(人4) 、CTB藤原に代わりCTB工藤広和(人4) と4人の選手を入れ替えた。
後半22分。ハーフウェイラインからのラインアウトでこぼれたボールに立石が反応。15mラインまでボールを運び、雨谷悠がトライを決めた。その後のコンバージョンキックは工藤が決め、14-50とした。


関大の攻撃はここまで。近大に9つのトライを許し、14-57と大差での敗北となった。負けたものの、その後の摂南大対立命大で立命大が勝利したため、勝ち点によりAリーグ残留が決定した。また、4年生は今試合を持ち引退となった。

Aリーグに昇格した今季。強敵相手に体を張り、最後まで戦い抜いた関大ラグビー部。「後輩に残せるものは残せたと思う」と高桑副将は前向きな言葉を残したものの、その目には涙が。Aリーグに残留はしたが、それを自力で成し遂げることはできなかった。この悔しさは後輩が来季までに課題を克服し、晴らしてみせる。【文:島田桜介/写真:永松愛】
▽森監督
「コロナ禍の中でこのようにリーグ戦を最終節まで迎えられたことを協会関係者の皆さま、関西ゲームの学生さんを含め、ありがとうございました。(近大戦について)よく80分体を張って、関大らしいラグビーを見せてくれたと思います。しかし、近大の強いアタックとディフェンスに対して思うような準備したプレーができず、課題が残るゲームになりました。(4回生に向けて)今シーズンはこれで引退となりますが、後輩たちが今シーズンの課題を来年に克服してくれると信じています。(今季リーグの課題と収穫について)Aリーグで戦う上での練習強度を龍田キャプテンと高桑副キャプテンが練習中でも厳しくチームの雰囲気を重要視してくれてて、強度の部分も上がった。そこをさらに上げていくことが今後も継続していく課題なのかなと思ってます。練習でしたことが結果へつながったところが一番大きいのなのかなと思います。ゲームプランであったりゲームプランに対する姿勢というところをリーダー(龍田主将)中心によく理解してくれ、体も張ってくれたところが収穫だと思います」
▽SO高桑副将
「協会の皆さま、関西リーグの皆さまに感謝しています。ありがとうございます。(近大戦について)僕たち4回生としては後輩に何か残せるものはあるのかであったり、勝ちはもちろんですけど、自力で入れ替え戦を回避することが目標にあって、全ての目標が達成できかと言われるとそうではないですが、80分最後まで戦い抜いた姿っていうのは来年以降の後輩に残せるものはあったのではないかと思います。(今季リーグ戦を通して)関大のラグビーというのを多くの人に見て、知ってもらえたことは今後の関大にとって非常に良かったと思います。今日の試合の反省もありますが、来年以降、後輩たちが関西Aリーグで課題を克服して戦ってくれると思うのでそこを期待したいと思います」