攻守魅力あるラグビー見せるもあと一歩届かず...降格争いに巻き込まれる

◇2021ムロオ関西大学ラグビー Aリーグ第6節◇対立命大◇11月21日◇於・ヤンマーフィールド長居
【前半終了】関大 3-7立命大
【後半終了】関大14-12 立命大
【試合終了】関大17-19 立命大
勝てばAリーグ残留に大きく近づく一戦。昨季リーグで完敗を喫した立命大との対戦となった。歴史を変えるべく挑んだ関大ラグビー部。11月18日のスクラム練習により主将・龍田恭佑(人4)が足を負傷。龍田の代わりにPR細矢一颯(人2)が入った。

前半4分、立命大のオフサイドにより関大がペナルティゴールを選択する。SO高桑基生(人4)が決め、 3-0と関大が先制点を上げた。
その後は両者の攻防がぶつかり合う。得点に動きがない中、前半32分。関大のコラプシングにより立命大の攻撃となる。前半38分に関大のサイドディフェンスの隙を突かれ、トライを決められる。コンバージョンキックも決められ、3―7と逆転された。前半40分には相手のハンドより関大が正面約22mのペナルティゴールを選択するが、高桑が外し、得点とはならなかった。
迎えた後半。後半4分、右サイドをWTB澤口飛翔(社2)が40m近く駆け上がりトライ。コンバージョンキック も高桑が決め、10―7とする。


さらに後半17分。15mラインからのモールからSH溝渕元気(人2)、高桑とパスが続き、CTB立石和馬(人1)にラグビーボールが渡る。立石が中央の相手ディフェンスを潜り抜ける。トライを決め、 17-14と再び逆転を喫す。


しかし、後半20分、関大のコラプシングにより5mラインに侵入されトライを許す。 17-19とされ、再び逆転された。その後は5mライン付近での防衛が続いた。
後半40+1分。後半からグラウンドに立ったLO雨谷陸揶(人2)がハーフウェイラインまでボールを運び、関大が最後の攻撃を仕掛ける。相手のノットロールアェイにより関大が40mからのペナルティゴールを選ぶ。決めれば劇的な逆転としたが、高桑が外しノーサイドの笛が鳴る。今季3勝目を逃した。


Aリーグ残留が厳しく、降格争いに巻き込まれたが、中盤にかけ接戦を繰り広げ、攻守共に魅力あるラグビーを見せた。最終節となる相手は強敵天理大、同大を破り、台風の目と言われている近大。 龍田の怪我も「特に大きいものではなく、次節には出場できるよう調整する」と森監督は話す。メンバー、観客が一つとなり勝利を捥ぎ取る。【文:島田桜介/写真:荒川拓輝】
▼森監督
「キャプテン(龍田)が怪我をしてしまって、急遽メンバーが変わってしまいやりにくい所もあったと思うんですけど、よくフィールドに立った15人がキャプテンの分までしっかりプレーをしてくれました。内容的には満足しています。ゲーム的には立命大の強い前に出る心を抑えることができなかった。修正する部分はありますが、今後につながるゲームができたと思います。(最終節に向けて)修正点などを大きく所はないと思ってます。ただ、近大の力強いプレーにしっかり体を張って準備していきたいと思います」
▼SO高桑副将
「キャプテンが試合の前に怪我をし、メンバーの中でもキャプテンの分までやるということを意識した。ここ最近、立命大に勝っていなかったので歴史を変えるという意味でも大事な一戦となり、一人一人が80分楽しむことにフォーカスし挑んだ試合だった。結果として負けてしまい、この悔しさを最終節にぶつけたいと思います。(司令塔からみたこれまでの試合)2つありまして、チーム全体の雰囲気が試合に出てる人だけでなく、試合に出場してない選手や観客席からの応援、普段の練習からいいアタックをしてくれるというところで、下のチームからの底上げが良くなっていると感じている。2つ目はメンバーが関大の代表であるという自覚を持ち戦っていると感じ、このことでチームがいい方向に向かっていると思う。(1、2本目のペナルティゴールについて)1本目は前半の最後というところでいい形で終わればなと思っていたので、それほど緊張はなかった。2本目は勝負を決めるショットだったのと、それを外してしまったという思い。歴史を変えようと挑んだ一戦だったので、自分しか味わえない緊張感だったが、それに負けてしまった自分の弱さが現われた結果だと思っています」